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唐突な使命
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ぱたぱたと、ナースシューズの足音が近づいてくるのが聞こえる。
きっとこの病室に来るんだろうな。そう察しても、
維都月 茉菜
は閉じた瞳を開こうとはしなかった。
手を組んで、祈りを捧げる。
そうして彼女は日々を過ごしてきた。この病室で目が覚めてから、ずっと。
(今は生き長らえることができたけど……きっといつの日か、また再発してしまうはず)
彼女の祈りは自らの死期に向けたものだった。
せめて最期は心安らかに。その願いはまだ年若い少女に似つかわしくないほど重く、悲しいものだった。
いつものように祈りを捧げていたある日。
足音が止まったかと思えば、がらりと扉が開かれる。そこでようやく目を開いて入り口の方に視線を向けると、いつも彼女の世話を焼いてくれる若いナースが立っているのが見えた。
「茉菜ちゃん、調子はどうかしら?」
「だいぶ良くなりました。今日も痛いところはありません」
そう言って微笑む維都月の様子に、看護師は安心したように表情を緩めた。
「ならよかったわ。茉菜ちゃん、だいぶ元気になったわね。手術の直後は大変だったんだから……」
数週間前、ちょうど入学式の時期。
もともと病弱だった維都月は、ある大きな手術を受けていた。一時期は心肺停止状態にまで陥るほど深刻な病状であったが、奇跡的に一命を取り留めたのだ
「元気になってるみたいで本当によかった。すごいわね。これもあの噂と関係しているのかしら?」
「噂?」
看護師の言葉に、維都月は首を傾げた。
なにせここは病室。会話する相手といえば、こうしてたまにお世話に来てくれる看護師たちや医者くらいである。普通の女の子がするような噂話など、もちろん彼女の耳には届いてこない。
「あ、そうよね、茉菜ちゃんは知らないわよね。なんでも最近、寝子島でいろんな不思議なことが起きているんだって。すごい力を持った人が出てきたとか……」
「力……? それってどんな?」
耳慣れない噂に興味を持った維都月が尋ね返すと、看護師はあいまいに笑ってみせた。
「うーん、ごめんね。詳しいことは分かんないの。実際に見たって人もいるのかどうか。でもこういう噂って楽しくていいわよね」
そう言って笑った看護師は、あ、楽しいといえば、と言葉を続ける。
「そう、楽しいといえばね。茉菜ちゃんのところに来ると、なんだか楽しい気分になるのよね。私だけじゃなくって、他のみんなの間でも評判なのよ!」
その思いがけない言葉に、維都月は目を丸くした。
私のところに来るのが楽しい? 当たり障りのない会話をしているだけなのに……。
けれど嬉しそうに話す看護師の表情からは、お世辞や冗談の色はまったく見られない。ああそういえば、とそのきらきらした笑顔を見ながら維都月は思う。
そういえば看護師さん、初めて会ったときと比べてずいぶん表情が明るくなったな、と。
「きっと茉菜ちゃんにも噂の『力』があるのかもね。だとしたらとっても素敵だわ」
「私に……力?」
何気ない看護師のその一言に、維都月ははっきりと意識した。
そう、自らの祈りこそがその『力』だったのだと。
やがて季節が過ぎ、維都月が病院を退院する頃。
学校生活にも慣れて穏やかな笑顔で皆と接する日々を過ごす一方、それからもずっと彼女は祈り続けていた。しかし今はもう、それは自らの死への慰めではない。
私が祈ることで、誰かが元気になってくれる。そのことを知って以来、維都月は自らに対して祈りを捧げることをやめた。自分のための祈りから「皆のため」の祈りへと。
(たとえ大義名分を差し替えただけだとしても、私は……)
誰かを元気にすることができるということがとても嬉しかった。
だから維都月は自分のために祈ることをやめ、その力を相手の幸福と笑顔のために捧げることを決めたのだ。
その選択が正しかったのかは分からない。
どちらが本当の自分なのかは分からない。
(けれど、私が祈ることで元気になる人がいるのなら)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月16日
参加申し込みの期限
2013年09月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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