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白いハコニワ~ホワイトアウトな白昼夢~
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「キレイ……ですねえ……」
ミコはそう呟くと、湯船からすらりとした両腕を伸ばした。視線の先には月。この温泉の混浴は露天風呂だ。
隣で一緒に入っている
綾辻 綾花
も上空の月を見る。
「あの時も……綺麗な月だったよ」
綾花はミコの横顔に語りかけた。あの時、とはかつてミコが寝子島を訪れた時のことだ。
「はい……アヤカを通して、見ていました。とっても、キレイでした」
のんびり温泉につかって綾花と話すうち、ミコとの会話のたどたどしたが抜けてきた。こちらの言葉に慣れてきたのだろう
「……あの、さ……」
今なら聞けるかもしれない。しかし綾花は言い淀んだ。今回の温泉旅館に自分たちが招待されたことや直前の記憶が抜け落ちていることが、ミコの来訪が無関係とは思えない。ならば、ミコはこの夢をコントロールしている何者かにとっては不都合な存在なのかもしれない。個人的には、ミコがこの島や住人にいたずらに害を成すようには思えない。しかし――
「……いいんです、アヤカさん」
ほほ笑むミコの表情は落ち着いていた。この旅館に来たばかりの時のような不安そうな表情ではない。
「わたしは『月』から来ました。みなさんが、知っている、月、とはちょっと違うトコロです」
普通の人間の常識外の話が改めて語られる。とはいえ、綾花もまた生粋の寝子島の住人、普通の枠組みから離れるのがもはやフツウだ。
黒い長髪を頭の上でまとめたミコの、その視線の先には、夢の世界から見上げる月がある。
今、ミコはどちらの月を見ているのだろうかと、綾花は思った。
まだ少し日本語のあやしいミコの話をまとめるとこうだ。
ミコの住む『月』では年に一度『モチ』を作り出す風習がある。それは『月』の人々の貴重なエネルギー源となるのだが、その量が年々減少している。その『モチ』を作り、エネルギーに変換するのが『ミコ』の仕事なのだ。
「あー……つまり」
綾花は再び言いよどんだ。
「はい……『モチ』を取り逃がした、わたしは、罪人だったのです。だから『銀色』だったのです」
ミコ曰く、『銀』は彼女らの世界では一等落ちる色なのだそうだ。その汚名をそそぐべくミコはかつて『月』を抜け出して『モチ』を捕まえに来たのだ。
「へえ、だから今は『金色』なんだね」
そこまで言った綾花の脳裏に何かがよぎった。
この旅館に来る前に綾花はミコを見ていない。どこで今のミコが金色であることを知っていたのだろう?
どこかで――
「――っ!?」
そのあたりで、綾花を軽い眩暈がと激しい頭痛が襲った。
「……上がりましょう、アヤカ。のぼせてしまいます」
☆
「ん……っ」
三折部 朝衣
はここのところ残業続きで疲れ切った身体を湯船に沈めた。
「ああっ……あ……っ」
思わず色っぽい声が何度か出てしまったが、もちろん彼女の意図するものではない。
ここに来たのはこの時期特有のハードワーク残業無茶ブリ地獄祭り、通称デスマーチが職場で始まって数週間経った頃のことだった。役場の木っ端役人に過ぎない彼女にとっても――いや木っ端役人だからこそ――仕事は多く、そのほとんどが本来の部署とは関係のない、いわば雑用であるとすれば、朝衣でなくともストレスが溜まるというものだ。
ストレスは人から正常な判断能力を奪う――仕事帰りに突然温泉旅館に迷い込むという非日常的な出来事をすんなり受け入れてしまった彼女を、誰も責めることはできまい。
そんなわけで、朝衣は今、誰にもとがめられずに温泉を堪能するという贅沢をその全身に享受させているところなのだ。
「はー……気持ちいい……」
思わずつぶやく朝衣。他にさほどの客もなし……と思ったが、視界の端に見知った顔を見つけた。
「あら、探偵さん」
天利 二十
だ。
「よぅ、役所の姉ちゃん……って、あれ?」
「どうしたの?」
朝衣の脳裏にここが混浴であったことへの混乱と、まあ別にいいかという矛盾する思いが去来する。何か頭に薄いモヤというか、フィルターがかかっているような感じがする。
そしてそれは天利も同様のようで、周囲をしきりに見回している。その様子は、まるで誰かを探しているかのようだ。
「いや……さっきまで誰かと飲んでいたと思ったんだが……? 何かおかしいんだよな……」
この混浴に入った時には数人と会話をしたり、一緒に風呂に入って酒を飲んだりした筈だが、いつの間にかひとりになっている。さすがの天利も違和感を覚え始めた。
しかし、その違和感すらも白いモヤが包み込んでいく。
「まあいいか、せっかくだし飲もうぜ姉ちゃん」
次の瞬間にはその違和感がかき消されていた。
「あら、いいわね。飲みましょう」
そして、それは朝衣も同様だった。
何かがおかしい。そうふたりの頭の片隅で考えながらも、すべては湯気と酒の匂いの向こう側に追いやられていく。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年07月13日
参加申し込みの期限
2020年07月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年07月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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