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#彼女の曖昧な考察 ~ブラック・ナイト~
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【疑い】
「ね、猫~……? どこにいるんだ~? お~い……」
有力情報をゲットした
黒江 ミヤ
。真夜中、月と星の明かりを頼りに声を投げかけます。
いわく。『九夜山のふもとには、かわいくて人懐っこくて全然怒らない菩薩みたいな猫ちゃんがいる』。
「おっかしいなあ。場所間違えたかなあ」
行けども行けども続く無味乾燥な人工物の並びに、ミヤは首をひねります。
はて、九夜山にこんな巨大な施設があっただろうか? 真ん中にあるでっかいロケットはなんだろう?
「でもま、さっき何人か人影も見たし。きっとみんな同じ猫を探してるんだよな!」
つまるところ彼女は、誘われてこの場へ足を踏み入れたことに気づいてはいません。既に寝子島ではないこの場所に迷い込み、自身を脅かされていることに気づいてはいません。
「おっ……あのへんなんか、いかにも猫がいそうじゃないか?」
携帯で動画撮影を始めながら、ミヤは歩を進めます。
自前の待ち受け猫画像が欲しいのです。人から猫画像をもらう機会は多くあっても、自分の手でばっちり撮影したいのです。
そんなわけで意気揚々、愛らしい猫の姿を求めて闇の中へ。元気印でずんずん進み、コンテナの角を曲がって向こうへ覗いたところで、
「……え。あ?」
にゃあ。
ヒロ&マサの心配そうな目線に、
恵御納 夏朝
はくすり。
「大丈夫だよ。なんだかんだで、こういうの、結構慣れてるし」
「そうは言ってもね……」
「ほんとに大丈夫かよ? ナーサちゃん」
呼ばれて、自分が今『ナーサ』であることを再確認します。
『連中』を警戒する夏朝に、この変装は必要です。どこに彼らの目があるか分からないし、自分の追う謎が彼らにとって何らかの不都合であったなら、どんな報復があるか分かりません。
「恵御納さん。できれば番組映えするような、素敵な映像を撮ってきていただけましたら嬉しいです。んふふ♪」
その点、この無防備な先輩は分かってるんだろうかと思わなくもないけれど、今さら言っても仕方のないことではありましょう。
「気を付けてね、胡乱路先輩も」
夏朝が単独行動を決めたのは、秘子やヒロ・マサ、同行する彼らと自分の目的が、いくらかズレているから。
(発射は、させない……!)
仲間たちがあくまでロケットに搭載されている謎の物資の正体を確かめ、必要なら処理することを目的としているのに対して、夏朝が目指すのはロケット打ち上げそのものの妨害および阻止です。
もしユグドラシルが、『連中』と道義であるのなら? 非人道的かつ超自然的実験を繰り返していたのが、世界に名だたる巨大企業であったなら?
彼らが寝子島のフツウまでも脅かす、破壊者であったなら?
(なら僕が、破壊してでも止めてみせる……)
ふと。
かすかに耳に届いた声。
(! なんだろう……? 悲鳴?)
切羽詰まったような、人の声。それに、
(……狼の遠吠え?)
駆けても、駆けても。
「な、なに? なに? なんだ? なんだ!?」
にゃあ。にゃあ。にゃあ。にゃあ。
渦巻くように轟く猫……のような、鳴き声。
「猫……じゃない! なに!? なんだこれ!?」
にゃあ。にゃあ……ぶにゃあ。ぐにゃあ。
猫好きだからこそ、ミヤには嫌と言うほどに分かります。
猫じゃない。あれが猫であるはずがない。絶対に違う。
じゃあ、あれは何?
「あ、うわ、何!? 何!?」
頭上に浮かぶ違和感。人……少なくとも人の形をした何かが、ミヤをじっと見下ろしています。物言わず、身じろぎもせず、ただただじっと。
「な……何だよぉ? あたしの猫ちゃんは? あは……これ、何なんだよぉ……?」
にゃあ。ぶみゃあ。ぎにゃあ。ぐににゃあ。渦を巻いて、ミヤの周りに。
「あ、あはは。気のせいだよな、きっと。だってあたしは猫ちゃんを探しに来たんだ、いい感じのをぱしゃっとやって待ち受けにするんだ、あたしだけで良いのをちゃあんと撮ってやるんだ。あはは、はは。だからこんなのは、きっと夢か何かで」
人型の異形は平らな相貌にかっと淡く紫色の光りを灯らせ、恐らくあれは目であろうと思われたもののミヤにはそんなことに考えを回す余裕もなく、ぎゃあ、ぶぎゃあと鳴き声は渦巻き、ぐるりぐるり。
「あははははあはは猫! 猫猫! にゃあ! にゃあ! あはははは! た、たすけ……」
ミヤは囚われて。近づく異様なまでに細身なスーツの男たちには気づかぬまま、にゃあにゃあぶぎゃあ、ぎゃあ、ぎゃあ、ぎゃあと……。
その時でした。
「あはは、あはっ、あれ?」
ぐしゃ、と鈍く重たい破壊音。人型の首がひしゃげて曲がるのを、ミヤは見ました。
「……のまれちゃ、だめ」
「な、なっ」
そして名も知らぬ救出者の、これもまた奇怪な異形を。
「だ、誰だ……?」
黒髪を二つに結った、あどけない少女。そう見えました。
けれどその口元には鋭く犬歯がぎらつき、何より両腕は、
「それ……何だ?」
剛毛に包まれ、鋭利かつ長大な爪を擁する、獣のごときそれ。
ミヤが惑う間にも怪異は近寄り、獣の腕を持つ少女はミヤからふいと視線を外すと、スーツ姿の異形たちへ向き直り、
「……おなか……へった」
ごうるるる、と唸りを上げ。
「大丈夫……!?」
呆けたようなミヤを助け起こし、夏朝が呼びかけると、彼女はぱちくりと目をしばたかせました。
がば、と起き上がって、
「猫……狼? あれっ!?」
「ふう。大丈夫そう、だね……」
狂気にとらわれていたらしい彼女の瞳に正常な光が戻り、夏朝はほうと安堵します。
と同時に、うすら寒くも思います。周囲に残る、嵐が荒れ狂った爪痕のような惨状を見渡せば。
「うわっ、なんだこれ……!? お、お化け……? 死んでる!?」
千々と引き裂かれ無造作に転がるそれらは、ぴくりとも動かず。
そしてこの光景を生み出した者の俊敏に立ち去る姿を、夏朝の目はおぼろげながらにとらえていました。
(あれは、確かに……
あの時
の……?)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月20日
参加申し込みの期限
2020年06月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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