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【お正月】賑やかで華やかな一時を
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自室のベッドで
三折部 朝衣
が眠っている。晴れ着を脱がず、行き倒れ状態となっていた。
最初に唸るような声がした。手足の先がピクピクと動く。枕に押し付けていた顔が小刻みに震えた末に横を向いた。
「……酒、臭い」
寝言に近い一言で薄っすらと瞼を開けた。ぼんやりとした状態が続く。
目に弱々しい意思が宿り、ゆっくりと目を動かす。苦しそうな表情が僅かに緩んで、帰れたのねー、と間延びした声を出した。
目は自身の姿に向かう。あちゃー、と苦々しい顔で言った。両手でベッドを押しやるようにしてペタンと座る。片方の袖の部分に、はっきりとした折り目が付いていた。
「今更だけど」
のろのろと脱ぎ始めて専用のハンガーに掛けた。自身は厚手のブラウスとストレッチパンツに着替えた。
「皺だけ、よね?」
力ない笑みで晴れ着の一部に鼻を近づける。小刻みに吸うと表情が暗くなった。
「……お酒の臭いが」
その場にしゃがみ込み、頭を抱えた。
「頭が痛い……これ、二日酔いよね?」
吐き出す息に顔を顰めた。
「お腹も減ったし……」
ふらりと立ち上がって部屋を出る。
そっと居間に入ると家族が揃っていた。炬燵を囲んでお節を食べている。父親と母親は朝衣に気付くと不機嫌な顔を向けてきた。弟は全く関心がない様子で栗きんとんを一口にした。
「わるかったわよ」
朝衣は先手を打った。泥酔状態で帰ってきた理由を自ら明かす。
「久しぶりに寝子校の同級生と会って、大晦日のテンションのまんまでカラオケ行ったら、盛り上がっちゃって。ほら、歌うと喉が渇くよね。それでソフトカクテルなんかを注文して、それ飲んで歌ってたら目がグルングルンになって」
「若い娘の朝帰りの理由にはならないわね」
母親の舌鋒で口火を切った。間もなく父親が参戦。苦言の集中砲火を浴びた朝衣の頭が深く沈み込んでゆく。
「ごめんなさい」
「わかればいいのよ」
母親の一言で朝衣は頭を上げた。お節に有り付こうとすると、弟が掌を差し出した。
「姉ちゃん、お年玉」
疑問を口にする前に堂々と言って退けた。
「この状態で、それを、まあ、いいけど」
ズボンのポケットに手を入れて折り畳み財布を取り出す。
「味気ないでしょ」
母親は立ち上がって居間を出ていった。一分と掛からずにポチ袋を持って戻ってきた。
「ありがとう」
朝衣は受け取ると誰にも見えないようにして紙幣を収めた。
「はい、お年玉」
「ありがとう!」
弟は笑顔でポチ袋を受け取ると、その場で開いた。中身に対して、えー、と露骨な声を上げた。
「公務員で、これはないよ。三千円って小学生のお年玉だと思うんだけど」
「ごめんね。入れ間違えたわ」
にこやかにポチ袋を回収。二千円を足して、聞こえよがしの舌打ちで改めて渡した。
「無駄遣いするんじゃないよ。はあ~、ちょっと外の空気を吸ってくるわ」
「お節はどうするんだ?」
父親の声に、帰ってから食べる、と言い残して自室に引き返す。ロングコートを羽織ると朝衣は足を鳴らして玄関に向かう。
ショートブーツを履くと荒々しい態度で外に出ていった。
足早に歩いていると急に弱々しい表情となった。道の端で立ち止まり、首の後ろを揉んだ。
「頭に響くわ」
口と鼻を手で覆い、数回に渡って息を吐いた。
「……まだ、少し臭うわね」
緩慢な動作で動き出す。歩幅は狭く、ゆったりとした感じで歩いた。
見慣れた旧市街を巡っていると杜の湯が目に留まる。目立つところに貼り紙があった。
『柚子湯、始めました!』
門松の絵が合わせて描かれていた。
「正月用のイベントかしら」
少し頭を回す。その場で軽く跳んでみた。
「これなら」
明るい顔で朝衣は中へと入る。
脱いだショートブーツは近くの靴箱に収めた。奥にある番台に行き、入浴料金とタオルの代金を支払った。
受け取ったタオルは首に引っ掛けて女湯の暖簾を潜る。
「意外だね」
脱衣室に人はいなかった。朝衣は適当な籠に脱いだ服を入れた。タオルは首に掛けた状態で期待感に満ちた顔で戸を開ける。
瞬間、大きく息を吸った。
「良い香り」
中にも人の姿は見られなかった。朝衣は詰まれていたプラスチック製の湯桶を手にすると小走りになった。湯船の傍らにしゃがんで湯桶で掛かり湯を済ませる。
タオルは折り畳んで頭の上に置いた。
「それでは」
足先からそっと入る。熱さに耐えるようにして肩まで浸かった。
大きな息が漏れた。
「柚子に癒されるわ~」
湯に浸かった状態でちょこちょこと歩く。
雄大な壁画を背にして脚を伸ばす。両手で湯面を軽く叩いた。
「香りが、強くなるみたい……」
頭に置いたタオルで顔を拭う。ふぅ~、と気の抜けたような息を吐いた。
全身の力が抜けてずり下がる。顎先が湯面に触れた。
「こんな身近に、極楽が……ある、なんて……」
黒い睫毛が静かに目を覆ってゆく。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月14日
参加申し込みの期限
2020年06月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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