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【お正月】賑やかで華やかな一時を
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朝の早い時間帯から参道商店街には大きな人の流れが出来ていた。晴れ着や和服姿で一路、寝子島神社へ向かう。大半の店が開いていて立ち止まっている者も少なくない。和菓子屋の前では温かい甘酒に一息入れる人々が多く見られた。逆に女子中学生の集団は冷たいアイスに黄色い声を上げる。
有沢 茉奈
は横目で睨むようにして通り過ぎた。
「子供は呑気でいいわね。本来の目的を完全に忘れているみたいだし」
「目的って私達と同じ、初詣よね?」
隣にいた
水上 桜
が不思議そうに問い掛ける。茉奈は目を剥いて迫ってきた。
「桜、しっかりして! それは建前! 初詣は独り身の寂しい男女が自然に出会える、一大イベントなのよ!」
「茉奈ちゃん、落ち着いて。わかったから。
海開き
の時のことを思い出して」
「そ、そうね。わかったわ。掌に男と書いて呑むわ」
「そこは人の方が……」
心配する桜を他所に茉奈はおかわりとばかりに繰り返す。
「それより桜、今日の私はどう? 可愛いだけじゃなくてどんな感じに見える?」
「髪は大人っぽいよね。緩く横に結んで止めたパレットは小判? 簪の飾りは猫だよね」
「金運アップに招き猫の強力タッグよ。振袖の柄は金色の恵比寿様で男を一本釣りって感じだね」
「……猫に小判で、商売繁盛?」
「目出度い尽くしで男が入れ食いだね!」
茉奈は豪快に笑った。自然と腕の振りが大きくなる。桜は身を寄せて小声で言った。
「もう少しお淑やかに歩いた方がいいと思うよ」
「平気だって。今回は神様を味方につけているからね! 桜は心配性だなぁ」
「はは、そうかもね……」
ぎこちない笑みのあと、隠れて溜息を吐いた。
参道商店街を抜けた。二人は人の流れに乗って石段を上がる。茉奈の鼻息が心なしか荒くなった。
桜は極力、見ないようにして青い空を眺めた。
石段を上り切ると赤い鳥居が二人を出迎えた。
「茉奈ちゃん、ここで自撮りをしてもいいかな」
「まさか、男に画像を送るなんてことは」
低い声で茉奈が迫る。桜は苦笑に近い笑みを浮かべた。
「ないって。ニューヨークに赴任中の家族に送るだけだよ。四歳下の弟は確かに男だけどね」
「もう、びっくりさせないでよ。じゃあ、私も記念に撮ろうかな」
茉奈はスマートフォンを取り出し、尻を突き出したポーズで撮り始めた。鳥居の柱に抱き着いて口の端から舌を出す。
「それ、どこに送るのよ」
桜は笑って同じようにスマートフォンで自撮りを始めた。赤い生地に淡い桜が写るように斜め上から撮った。帯は金色。赤い南天の刺繍が鮮やかで、斜め下からのアングルも取り入れた。
「これで、いいかな」
桜は画面を見て微笑んだ。
「こっちも終わったよ。じゃあ、一本釣りに行きますかね!」
「茉奈ちゃん、声が大きいよ」
鳥居を潜ると人の流れが急に悪くなる。全体が摺り足のような歩みとなった。最後尾に付けた茉奈が爪先立ちになる。
「賽銭箱が全然、見えないよ。先におみくじにしない?」
「そうだね。こっちはまだ人が少ないし」
二人は流れから逸れて社務所に向かう。巫女姿の女性達の前にはお守りや破魔矢、細々とした縁起物が並べられていた。
茉奈の目には入っていない。手を突き出すようにしておみくじの初穂料を支払う。早速、台の隅に置かれた六角柱の筒を手に取ると三回くらい回して、うりゃ、と掛け声と共にひっくり返す。出てきた棒に書かれた数字を巫女の一人に元気よく伝えた。
「私も」
同じような手順で桜もおみくじを引いた。巫女から渡された紙には『小吉』と書かれていた。内容は意外と悪くなかった。
「まあ、こんなもんよね」
近くの枝には結ばず、取り出した財布に折り畳んで入れた。
「茉奈ちゃんは、おみくじ、どう……」
桜は途中で口をつぐんだ。茉奈は運勢の書かれた紙を真剣に読み込んでいた。目付きが鋭く、微かに頷いている。
「運勢が悪かった?」
「え、そんなことないけど、ほら、見てよ」
見せられた紙には『猫吉』と書かれていた。
「意味がわからないんだけど」
「猫なで声が吉だって。猫可愛がりが運気上昇の切っ掛けになるみたい。時に猫被りも必要って書かれているわ。これって、まさに猫吉って感じだよね!」
茉奈は軽い興奮状態で小鼻が膨らむ。頬の赤みも増してきた。
「運気はどうなんだろう」
「試せばわかるって」
親指を立てた茉奈は群衆に突っ込んでいく。桜は慌てて追い掛けた。
三時間後、二人は参道商店街の甘味処に向かい合わせで座っていた。茉奈は宇治金時スペシャルを泣き顔で食べる。
「……私は、こんなに可愛いのに。なんで、こうなるのよ。一生、孤独に過ごさないと、いけないのかな」
「そんなことないって。同性の私から見ても茉奈ちゃんは可愛いよ。それだけじゃなくて芯が強くて頑張り屋さんだし。声を掛けた男達の目が節穴だったんだよ」
「そうよ。そうだよね! よし、午後もがんばって一本釣りに励むわ! その前にぃ、可哀そうな私を慰めて欲しいなぁ」
急に甘ったるい声を出した。
「今のが、そうなんだけど」
「ほら、お正月ってお年玉があるよねぇ。慰めるつもりで奢って欲しいなぁって。ダメかなぁ?」
「ここで『猫吉』の猫なで声を使うのね。いいわ、奢ってあげる」
「やったー、さすが太っ腹!」
茉奈は軽い拍手まで送った。
桜は苦笑するしかなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月14日
参加申し込みの期限
2020年06月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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