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さあ、封印されしものよ、その身をうつし世に現せ
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ヨハン・プレストン
と
毒島 林檎
が北校舎裏に着いたとき、その地獄の饗宴は既に第二ラウンドを迎えていた。
逆巻 天野
の身を挺した開缶により、(臭いの)盛り上がりは最高潮を迎えている。
「ああっ、もうこんなことに……!」
がくりと膝を付く毒島。
彼女がここまでシュールストレミングを嫌う理由とは――
「あれは小学三年生のこと」
語りだした毒島の過去を、ヨハンは黙って聞いている。
「親父が好奇心で買ってきたシュールストレミング。缶を開けた瞬間、その臭いをまともに食らった俺は、意識を失って三日三晩生死の境をさまようほどその臭気に苦しめられたんだ」
「……それがよほどトラウマなんだな」
ヨハンの言葉に、違う! と毒島は首を振った。
「本当の地獄はそれだからだ! どうにか復活して学校に行ったはいいものの、染み付いた臭いは簡単にはとれなかった! そのせいで学校ではガスだのブスだのいじめられ、両親は両親で臭いのことで殺し合いに発展するような喧嘩を始めて……!」
どれもこれも! この魔の食物のせいなんだっ!
ガスマスクの裏で涙を湛えながら訴える毒島の肩を、ぽんとヨハンは軽く叩いた。
「苦労したんだな……」
人をここまで狂わせる食べ物、シュールストレミング。
その悪魔の食べ物が、今目の前にあるのだ。
毒島の過去に同情しつつも、ヨハンはそれでも己の好奇心を殺すことはできなかった。
どうやらパンに挟んでチーズやトマトと一緒に食べるのがいいらしい。
しかしせっかくの珍味。ここはあれこれ挟まず味わってみよう……と、
御剣 刀
は食い気の強い彼らしいこだわりを持ってシュールストレミングと対峙していた。
(ここは正面からシュールストレミングに挑む! 俺はこの食べ物から逃げない!)
気迫を込めて、御剣が口を開いたときだった。
「この臭いの原因は、嫌気性細菌の発酵によるものだ。つまり主成分は硫化水素、酪酸、酢酸――」
「つまりどういうことなのだ?」
「ナマモノが腐るときに出す臭いってことさ」
「お魚のゾンビを食べてるってこと?」
今まさにそれを食べようとしていた御剣は、背後の
八神 修
と
後木 真央
の会話に思わずパンを口から離す。
「人が食べようとしてるときに……!」
御剣の訴えに、八神は笑いながら悪かったと口にした。彼のその手には、なんだかんだでまだ食べていなかったサンドイッチが握られている。
「じゃあ、二人とも、いっせーの! で食べるのだ!」
後木の提案に、八神と御剣はタイミングを合わせるようにサンドイッチを口の前に持ってくる。
「よーし、じゃあ、いっせーの!」
元気な掛け声が響き、二人は意を決した様子でぱくりと一口口にした。
塩味が効いてるな、というのが最初の御剣の感想だった。あーこれってお酒とか合うのかな? おつまみならいけそうな……と、そこまで冷静に考えたところで、口から鼻を突き抜けるような臭気にふぐっ、と喉の底から吐き気が込み上げてくるのを感じた。
(う、く、臭い!!)
思わず口から出しそうになるが、腐っても命は命。食べ物を残すわけにはいかないと御剣は涙と吐き気とともにその魚をごくりと飲み込んだ。
「……はあ……。人間ってのは……業が深い……」
息も絶え絶えといった様子でそう呟く御剣の隣で、八神は落ち着いた様子で咀嚼している。
「味はまあ、悪くはないな。同じ発酵食品で言えば鮒寿司に似た感じというか」
……しかし、臭いものは臭い。
臭いが染み付いてなければいいが、と潔癖らしい彼はごくりと飲み込みながらそう思った。
立ち込める臭いに、開けられた缶を遠巻きに見る者が多い中。
「パンと、チーズと……うん、これでいい感じだな」
御手洗 孝太郎
は意に介した様子なくサンドイッチを作る作業を続けていた。その隣では、ニャンニェーニャンニェー、とお腹がすいたのかせかすように
シダ 美穂戸
がうなっている。
「ほら、できたぞ」
御手洗がそう言うと、少し離れたところから見守っていた
十文字 若菜
と
逆巻 天野
は、出来上がったサンドイッチに手を伸ばす。
「こんなんで、ンゴーンなるのか? さっきすっごい臭かったぞ? 臭い、とれるのか?」
「多少は食べやすくなってるかもね」
「……とはいえ、相変わらず雑巾みたいな臭いね」
食べ渋るシダと十文字に、じゃあいっせーので食べよう、と逆巻は提案する。
「みんなで食べれば臭くないってね。……いやそんな訳ないけど。ほら食べようよ」
いっせーの!
こちらも皆で調子を合わせてパクリと一口。
「おー……! うん……、努力、みとめる。でも、くさい!」
「……うん、なんというか。御手洗を食べたらこんな味がするんだろうな」
くさいくさいと言いつつむしゃむしゃしっかり平らげるシダの隣で、逆巻は御手洗を見ながら笑って言った。
「つまりどういうことだよ、それ」
「つまり臭いってことだよ」
ハッキリ言う逆巻に、いやそれはいいとして……と無理やり話題を逸らそうとする御手洗。
その隣で、十文字は首を傾げながらパクパクと食べていた。
パクパクと、誰よりも早いスピードで。
ごくり、と食べ終わるのにさして時間はかからなかった。
(……あれ?)
口に広がる酸味。トマトとチーズと調和した絶妙な味わいは、確かに臭いけれどまずくはない。
むしろ美味しい。
「げ、若菜ちゃんすごーい! もう食べちゃったの?」
驚く
島野 夏帆
の声に、十文字は苦笑いしながら頷く。
「う、うん……。普通に美味しかった、かな」
頷きつつ、あの人と味覚が似ているのかなぁ……と内心で落ち込む十文字に、シダが声をかける。
「なんだ、落ち込むことないぞ。シダももっと食べれる」
くさいけどな! と付け足すと、おかわりと言ってぱちりとウインクしてみせた。
パンの上に玉ねぎとじゃがいもを乗せ、ぱくりと一口。
「うっ、くちゃいのだ……! しょっぱいのだー!」
じたばたと悶絶しながら食べる後木は、こちらに歩み寄ってくる見知った人影にパッと顔を輝かせた。
「あー! よっちゃんセンパイなのだ!」
やってきたヨハンに駆け寄ると、自分が食べるためにと作っていたトマトとサワークリームのサンドイッチを手渡す。
「シュールストレミング大会中なのだ! センパイも食べるのだ?」
ずずいと異臭サンドイッチ片手に近寄ってくる後輩。有無を言わせないその様子に、ヨハンは頷いてみせた。もとよりそのつもりだった。
……だった、が、食欲を激減させるような臭いが鼻を付く。
「ああ、興味が沸いたので一口もらおうと思った、が……」
こうなれば奥の手だ、とひそかに発動させていたろっこんが功を奏したかもしれない。
10分以上まばたきをしないという発動条件のせいか、それとも立ち込める悪臭のせいか、うっすら目を赤くしながらヨハンはそのサンドイッチを受け取って口にした。
「……うっ……」
咀嚼すると、口中にあの悪臭が立ち込める。
臭いものは臭い。しかしろっこんが発動した今の彼にとって、臭いによる「不快感」は完全に遮断されていた。
……まあ、臭いものは臭いのだが。
「おぉ、よっちゃんセンパイすごいのだー! まったく動じてないのだ!」
そんな彼の内心など知る由もない後木は、いつもと変わらずクールに食べきるヨハンの姿に歓声をあげた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
ネコイチ
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月03日
参加申し込みの期限
2013年09月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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