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さあ、封印されしものよ、その身をうつし世に現せ
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校舎内を歩いていた
ヨハン・プレストン
は、どこからか漂ってくる悪臭に顔をしかめた。
「ぐ。……このニオイは」
冷徹なその顔は珍しく不快に歪んでいる。
そう、彼はこのニオイの正体を知っていたのだ。
(シュールストレミング、か)
日本に来る前に見かけたことはあったが、そのときよりも数段と臭いがひどい気がする。恐らく大量のシュールストレミングが学校内のどこかで開缶されたのだろう。
「あれを公共の場で食べるなど、なんと傍迷惑な……」
その臭いから逃れるように立ち去ろうとしたとき、どん、と誰かとぶつかった。
すまない、と詫びかけたヨハンは、ぶつかったその人物の様相に眉を潜める。
「っと、悪かったな! ちょっと急いでるんだ」
ヨハンとぶつかった
毒島 林檎
は、一見して彼女と分からない出で立ちをしていた。というのも、その顔はフルフェイスのガスマスクで覆われ、まるで毒物を扱うかのような仰々しい防護服を着用している。
明らかに異常な格好ではあったが、ああ、とヨハンは心の中で納得した。きっとこの臭い対策なのだろう。
となると、彼女は何か事情を知っているはずだ。いったいどうしたのかと尋ねると、毒島はガスマスク越しに語気を強めて説明した。
「校舎裏でシュールストレミングを食べる集会が行われているんだ! なんておぞましい……あんなテロ行為、今すぐやめさせないと!」
「アレを食べているのか、勇気あるな……」
「勇気と無謀は違う!」
毒島は声を大にして訴えると、がしゃがしゃと動きにくそうな防護服姿で走り去っていった。
その後姿を見送りながら、ヨハンはクールな面持ちのその裏に、ひそかに好奇心を芽生えさせる。
シュールストレミング。どんな味なんだろう……、と。
いよいよ食事会の始まった校舎裏。
うげえええ、とあちこちで響く悲鳴、生々しいうめき声。
辺りに漂うその臭いも相俟って、そこはまさに阿鼻叫喚の地獄絵図だった。
「うーっ、さすがに強烈ね……! でも臭いものほどおいしいっていうし!」
持ってきた牛乳で洗いながら、
島野 夏帆
は発酵した魚をパンに挟む。トマト、オニオン、チーズと一緒に挟めば、見たところは美味しそうなサンドイッチである。
「じゃあ、いただきますっ!」
期待半分、吐き気半分。意を決したように目をつぶると、えいっと一口ぱくりと食べる。
「うっ、ぐううううう!」
口に含んだ臭気はそのまま鼻を通り抜け、ダイレクトに涙腺を刺激してくる。とたんに涙目になる島野の様子に、隣で恐る恐る見ていた
十文字 若菜
はあたふたと慌てて彼女の背中をさすった。
「だ、大丈夫、夏帆さん! えーと、水……お水!」
そう言う十文字も隣でその臭気を食らったのか、早くも顔が歪んでいる。マスク越しに鼻をつまみながら、彼女は母の言いつけを思い出していた。
(あの人がよく食べてたけど……母親が近づいちゃダメって言ってたのはこういうことだったのね)
臭いへの不快感もあってか、半ば苛立ちながら十文字はシュールストレミングが好きだった父親に呆れ返った。
信じられない、と怒りを込めつつ、島野のために未開封のペットボトルのキャップをぶちりとねじ開ける。
「ほら、夏帆さん、これ飲んで!」
「う、うううう若菜ちゃんありがとう……」
壮絶な臭いに耐えつつも、水で流し込むようにして島野は見事に完食を果たした。
ぷはっ、と息を吐くと、臭い! もう一匹! と、その口で力強く宣言する。
そんな二人の様子を、カメラ越しに眺めながら
八神 修
は楽しそうに笑った。
せっかくの珍味だから、と彼はこの地獄絵図をビデオに残していたのだ。
「あ、ちょっとー! 撮ってないで八神くんも食べなさいよー!」
むせている様子を撮られてむくれた島野は、自分用にと作っていた二つ目の異臭サンドイッチを八神にずいと手渡す。
突きつけられたサンドイッチを、八神は苦笑いしながら受け取った。
「そうだな、俺もそろそろ食べるか」
カメラを地面に置くと、自分が買ってきた袋の中をごそごそと漁る。サワークリーム、オニオン、香草、ゆで卵、マッシュポテト、クリームチーズ、トマト……と、付け合せはかなり豊富だ。
「へえ、いろいろ買ってきたのね。どれかもらっていい?」
十文字はカットされたトマトを手に取った。付け合せがあれば何とか食べられるかも知れない。
「ああ、もちろん。好きなの持って行って構わない」
トゥンブロードと呼ばれる薄いパンに付け合せを乗せながら、八神は言う。じゃあお言葉に甘えて、と十文字もその隣でパンにいろいろ材料を挟み始めた。
これおいしそう、と横から覗き込んでいた
逆巻 天野
は、ひょいとクリームチーズを取り上げた。
「ちょっと付け合せもらっていい? あっちはそのまま食べちゃって阿鼻叫喚なんだ」
逆巻が指差した先には、ぎゃぼー! と悲鳴を上げる
シダ 美穂戸
と、面白そうに彼女に缶を近づける
御手洗 孝太郎
の姿があった。その隣では楽しそうに
後木 真央
が笑い転げている。
「コゥ! コゥ! くさい!!」
ハングハング、と郷里の言葉で精一杯の不快を叫びながらも、シダはしっかりと味わっているようだった。
「まずい! おかわり!」
「おかわりするのかよ」
そんなシダにつっこみつつ、御手洗は八神たちのもとへと来ると袋をがさがさと漁りだす。
「目に来るニオイだったな。次はちょっと調理して食うか」
自身も強烈な臭いを発しているせいか御手洗は落ち着いた口調で言う。しかしそれでも臭いものは臭いらしい。
「子どもはウォッカ買えないけど、修ちゃんのお手伝いさんが買ってくれたのだ! これで洗うのだ!」
別の袋から後木が嬉しそうにウォッカの瓶を取り出すと、周囲から歓声があがる。強いアルコールで洗えば、発酵の臭気もだいぶ中和されるだろう。
「よし、じゃあ早速次の缶詰を開けようか」
俺まだ食べてないんだよな、とうずうずした様子で
御剣 刀
が言うと、うぐ、と八茶女は小さく呻いた。
「お前ら、簡単に言うけどな……これ缶開けるのなかなか怖いんだぞ!? 顔面に臭気食らうし……」
「じゃあ次は僕が開けますよ、先輩」
たじろぐ八茶女の手から缶切りを取ると、逆巻が得意げに言った。
「ガスを噴出させずに缶を開ける方法、前に本で読んだんですよ」
頼もしげな逆巻の言葉に周囲の視線が集まる。あの開缶のときの恐怖――勢いよく周囲にガスが噴き出る地獄を知っている壇塚は、半ば興奮気味に声を出す。
「そっ! それならぜひぜひその方法で開けてください!」
逆巻は意を決したようにうなずくと、真剣な顔で缶を斜めに持ち缶切りを構えた。
「ゆっくりガスを抜けば、噴射はしな――」
刃を突き立てられた缶が、ぷしゅっと小さくない音を立てる。
何かを言いかけた逆巻の顔に、その音とともに勢いよく臭気が飛び掛った。
しゃべろうと口を開いていたのが運の尽き。近距離でその臭いを口からモロに吸い込んでしまった逆巻は、うぐうっ、と声にならない声を上げて悶絶する。
「ぎゃー! 天野ちゃん直撃なのだ!」
「ちょっと、大丈夫?!」
島野が先ほど十文字からもらった水のペットボトルを慌てて手渡すと、逆巻は目に涙を滲ませながら水を飲み干した。
ふう、と落ち着いたように一息つくと、涙目のまま珍しく気恥ずかしげに視線を逸らして逆巻は言った。
「……今のは忘れてください」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
ネコイチ
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月03日
参加申し込みの期限
2013年09月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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