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【お三夜】猫と鼠と人と悪魔、四つの世界が交わる夜
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提灯の光に照らされた人々が賑やかに石畳を行き交う。左右には各種の露店が並び、どこも盛況であった。
人波に乗って
佐藤 英二
は露店に目をやる。黒い服装は学校の制服と似ていた。生真面目な性格によるのか。猫や鼠の仮装はしていなかった。
人の流れに逆らわず、ひっそりと辺りを見て回る。
――今年は猫だけではなくて鼠の露店もあるのか。
露店にとどまらず、猫や鼠の仮装をしている者が多く見られた。英二はそれなりの興味を持って眺めた。
その時、不自然に立ち止まる。一人の人物に目が釘付けとなった。頭に猫耳を付けていた。頭頂から飛び出た髪の毛が本人の心を表しているかのように無邪気に跳ねる。
英二は開いていた手を握る。少し緊張した面持ちで近づいていった。
「野々さん、こんなところで会えるなんて思わなかったよ。今、一人なのかな」
「こんにちは、じゃなくてこんばんはだね! 一人だけど英二くんは?」
「僕も一人だよ。折角だし、しばらく一緒に露店を巡らない?」
「いいよ! 二人でお祭りをギュッと楽しもう!」
ののこは肉球の付いた手袋を嵌めた手を丸めて、行くにゃん、と人懐っこい笑みを浮かべた。
「えっと、行こうか」
英二は唇にそれとなく掌を当てる。僅かに口角が上がって締まりのない顔になっていた。
二人は並んで歩く。
「ほえー、今日はすごい人だね」
人の多さに翻弄されながらも、ののこは目の輝きを失わなかった。人気のある露店には駆け寄って旺盛な好奇心を発揮した。
「英二くん、これこれ、なんかクネクネして面白いよ!」
ののこは小さな子供達に混ざって大いにはしゃぐ。嬉々とした姿に英二の表情が明るくなる。
「野々さんらしくていいけれど、もう少し見て回ろうよ」
「いっぱいあるもんね!」
商品を台に戻したののこは、えへへ、と笑いながら戻ってきた。
「英二くん、次はどこがいいかな」
「そうだね。もっと奥の方に行ってみようか」
「人が多いから、はぐれないようにピタッてしないとね」
ののこは英二の横にきた。腕と腕を引っ付けて満面の笑顔となった。
英二は眩しいものを見るかのように目を細めた。
「……向こうに行ってみよう」
ほんのりと色付いた頬で歩き出した。
瞬間、英二は目を剥いた。動揺は腕を通してののこにも伝わった。
「急にビクッてなったよ?」
「お祭りのせいかな。今年は凄く凝ってるよね。猫や鼠のコスプレとか。着ぐるみなんかは本物みたいにリアルで、見たらビクッてなるよ」
「そうだね! 私もびっくりしたよ~」
ののこは白い歯を見せて笑った。
「野々さんも猫のコスプレだけどね」
「あ、忘れてた! 私も猫なんだよね!」
ののこは丸めた手で頬を擦る。
英二は微笑みながら右に手を向けた。
「今度は向こうに行ってみよう。変わった露店があるかもね」
「楽しみだね!」
英二はののこの正面に立って右手に誘導する。一度、ちらりと背後に目をやった。
――あれは着ぐるみではなくて本物だ。猫の店主を見せる訳にはいかない。野々さんのフツウは僕が守らないと。
一先ず、危機を脱した。英二は安堵で緩やかに息を吐いた。
「あー、猫さんのお店をみーつけた!」
「えっ!? あ、待って、野々さん!」
英二が声を掛ける前に、ののこは走り出していた。人波を掻き分けて後を追う。
ののこは露店の前で中腰になっていた。
「これって猫さんが折り紙で、ぜーんぶ、作ったんだよね」
「そうなんだけど、私は猫さんじゃなくてネズミさんだよ~。ほら、頭に取り付けた耳が丸いよね。髭もちゃんと書いてるし~」
露店の店主、
岡野 丸美
が自身の頭と頬を恥ずかしそうに指差す。
「おデブな猫さんと勘違いしちゃった」
ののこは後頭部に手を当てて笑った。
「ぽっちゃりネズミさんだよ~。ゴホン、お客さんはどれがお好みですか」
追い付いた英二は安心して二人の遣り取りを眺めている。
ののこは眉根を寄せて台に顔を近づけた。
「このブタさんはぷくぷくして可愛いね」
「それは灰色だからカバだよ~」
「そうなんだ。こっちのは絶対、カピバラだよね!」
「黄色はキリンさんだよ~」
丸美は困ったような笑みで対応した。
「どれもが十円だよ。もちろん、リクエストにも答えるよ」
「安いし、すごい! じゃあ、じゃあね……タヌキさん!」
「タヌキさんね。茶色の折り紙で折るよ」
丸美は目尻を下げて手早く折っていく。白い部分を腹部に見立てて完成させた。目の部分はマジックで書き入れた。
「本当にタヌキさん! でも、本当に十円でいいの?」
「明日になったら折り紙は葉っぱに戻るからね」
「タヌキさんみたい!」
「ネズミさんだよ~」
丸美は頬を緩めて言った。
英二とののこは丸美の露店を後にした。
「これが葉っぱなんて思えないよ」
「そうだね。動物の特徴をよく捉えていて、あ、少しここで待っていて。いいかな」
「いいよ。あそこのベンチに座って、じっくり動物を見ているよ」
ののこはベンチに座ると英二に向かってにこやかに手を振った。
「すぐに済ませる」
英二は目にした露店に速足で向かった。
「えっと、お守りをください」
「お客さんでチュね。お目が高いのですチュ。ご利益あるでチュよー」
鼠の店主は髭を指でしごきながら言った。
英二は視線を下げた。並べられた色とりどりのお守りに真剣な目を向ける。
「このお守りをください。隣の物も買うので少し安くはなりませんか?」
「これとこれでチュね。神様の安売りは気が引けるのでチュが……これくらいならいいでチュよ」
店主は指を一本、立てて見せた。英二は黙って二本を提示して頭を下げて見せた。
「……お客さん、値切り上手でチュね」
「ありがとう。交渉が失敗しても二つは買うつもりでした」
「口も上手いのでチュ」
英二は料金を支払って急いでののこの元に戻った。
「早かったね」
「交渉が上手くいったからね。これ、受け取って貰えるかな」
照れ臭そうにしてお守りを差し出す。ののこは、ありがとう、と満面の笑みで言った。
「次はどこに行こう」
「お腹が空いたから何か食べよう!」
「そうだね」
二人は笑って露店を巡った。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
36人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月12日
参加申し込みの期限
2020年01月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年01月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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