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【お三夜】猫と鼠と人と悪魔、四つの世界が交わる夜
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「これが、お三夜祭り…」
嘉渡洲 稀跡
は目の前に広がる情景に立ち尽くす。
石畳の両側には露店がずらりと立ち並び、行き交う人々は笑顔が絶えない。猫や鼠の仮装をする者がちらほらと目に留まる。
「…よかった」
灰色の髪には同色の猫耳を装着。灰白色のコートには尻尾まで仕込んで猫らしさを演出する力の入れようであった。
「不思議な感じ…」
ぽつりと口にして歩を進める。
時間帯が関係するのか。飲食関係の露店に目がいった。
「散財は…たまにはね…」
穏やかな表情で焼きそばの露店に向かった。
「一つ、ください」
「熱々だよ!」
稀跡は購入した焼きそばを両手に持ち、キョロキョロと辺りを見回す。目に留まった石灯篭の土台にちょこんと座り、立てた両膝の上に容器を載せて食べ始める。
「…ソースが香ばしくて、美味しいわ」
少しずつ、食べ進める。緑の瞳は流れる人々に向けられた。猫や鼠の仮装が入り交ざり、この世のものとは思えない幻想的な風景を醸し出す。
持参したハンカチで口を拭って立ち上がる。空になった容器は近くのごみ箱に入れた。
稀跡は気ままに露店を巡る。綿飴やリンゴ飴に興味を示し、ベンチに座って甘い時間を過ごした。
食べ終わると脇目も振らず、奥を目指す。
「…あったわ、猫のお店…」
立ち寄るとトラ柄の猫の店主に声を掛けられた。
「そこの愛らしい猫ちゃん、遊んでいくにゃ」
「ねこ首輪投げ?」
「そうにゃ。この首輪を投げて猫の置物の首に嵌めるにゃ。豪華賞品をドーンと進呈するにゃ。はずれても猫ストラップが貰えるにゃ」
猫は箱の中に入れていた一つを掲げて見せる。短い脚が特徴のマンチカンであった。
「…やってみようかしら」
「ありがとにゃ。首輪は三つで百円の良心価格にゃ」
料金を支払った稀跡は首輪を水平に構える。持った手が何回か上下してふわりと投げた。頭上を狙った一投は猫の置物の頭によって阻まれた。
「上は無理みたい…」
首を直接、狙うことに切り替えた。その二投は全て弾かれた。
「はずれにゃ。はい、ストラップにゃ」
「これ、三毛猫のストラップ…」
稀跡は静かに言った。
「こっちが欲しいにゃ?」
「できれば…」
「これは三回以上、失敗した人に贈るもの……持っていくにゃ!」
「ありがとう」
稀跡は微かな笑みでストラップを受け取った。軽やかな足取りで歩き出す。
「シェルと同じ、マンチカン」
手の中のストラップを見ながら先に進む。その顔が少し曇る。
「…シェルとパールも、連れてくれば…」
コートのポケットにストラップを入れる。顔を上げて別の露店を探す。
「あったわ」
露店には『猫のおやつ』と書かれていた。包装された商品が台に敷き詰められていた。
「これはシェル、こっちはパールに…」
言いながら選んでいく。
「ありがとうなのにゃ」
結果、ビニール袋が丸くなる量を買い込んだ。手に提げると少し肩が下がった。
「…買い過ぎたかしら」
ビニール袋を肘に引っ掛けた。
「次は…運命万華鏡?」
神秘的な響きに惹かれ、ふらふらと歩いてゆく。
台に横並びで置かれた万華鏡は和風テイスト。色々な模様が目を楽しませる。
ただ一点、一瞬ではあるが運命の渦中にいる自分が見えるという。
「買うわ」
揺らぎのない声で言った。
購入した万華鏡は胸に抱き、間もなく人波から外れる。提げられた提灯の下で立ち止まると稀跡は万華鏡を覗き込んだ。
「宝石が、たくさん…加工は…私?」
手を下ろした。握っていた万華鏡に目を落とし、ビニール袋にそっと入れた。
「…夢が、叶うのかな」
控え目な笑みで適当に境内を巡った。
人気の少ないベンチに
楡宮 遠海
が座っていた。大きなペットボトルを直に咥えて飲んでいる。
「楡宮さん?」
その声に口を離し、遠海が振り返った。唇が少し腫れているように見える。
「あなたは嘉渡洲さん。ヘンなところを見られたみたいね」
気恥ずかしそうに笑う遠海に稀跡は考えるような間を開けた。
「…喉が渇いていた、とか?」
「チャレンジ系の辛いのに挑戦したんだけど、やめればよかったわ」
「なるほど…」
「そう言えば嘉渡洲さん、猫が好きなのよね。向こうで珍しい猫達がいたわよ」
遠海は寂しげな場所を指差した。
「そう、行ってみるわ。ありがとう…」
「うん、また学校で」
一人になった遠海は遅まきながら顔を赤くした。
「どこかしら…」
稀跡は提灯が照らす淡い道を歩む。
すると、前方に猫達が集まっていた。その中に雉白のマンチカンと三毛長毛のノルウェージャンフォレストキャットがいた。
「シェルとパール…」
稀跡は物陰に隠れた状態で近づいてゆく。
声が聞こえてきた。
「おまえら、よく抜け出せたにゃ」
「ご主人様の真似をしたらドアが開いたにゃ。怖がるパールを連れてくるのが大変だったにゃ」
「ち、違うにゃ。わたしはご主人様に心配を掛けないように、したかっただけにゃ……」
「まあ、どっちでもいいにゃ。おまえら、よく来たにゃ。今日はおいら達が持ってきたごちそうを食べて、大いに盛り上がればいいにゃ」
その場を仕切っていた大きなキジトラ柄の猫が言った。
にゃーと一同から歓声が上がる。
パールは遠慮がちに食べる。シェルは勢いよく噛り付いた。
「シェル、あと少しで帰るにゃ」
「わかっているにゃ。ご主人様を心配させるようなことはしないにゃ」
「困ったシェルにゃ」
黙って眺めていた稀跡は気付かれないようにして、その場を離れた。
「…パールのストラップも、欲しいわ」
柔らかい表情で来た道を引き返していった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
36人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月12日
参加申し込みの期限
2020年01月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年01月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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