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【お三夜】猫と鼠と人と悪魔、四つの世界が交わる夜
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桜花寮を後にした
黒兎 都
はとにかく走る。黒猫となって暗がりを選んで突き進む。
寒さで歯がカチカチと鳴る。自身を抱き締める姿で剥き出しとなった二の腕を赤くなるまで擦り続けた。
「寒い、寒すぎる!」
自身の決断に対して遠慮のない怒りをぶちまけた。その声に反応した前方の数人がこちらを振り返る。
都は直角に曲がって路地裏を疾走した。
――これも全て、おぬこ様達とモフモフタイムを過ごす為に必要な試練なのだっ。
言い聞かせても歯は鳴る。寒さは走って凌ぐしかない。
都は走らなければいけなかった。
露店が立ち並ぶところは明るく、表通りと例えることができる。
対となる薄暗い裏通りを都は縮こまった姿で歩いていた。赤い目は異様にぎらつく。僅かな物音にも素早く反応した。口角は急激に上がって、どこか息遣いが荒い。
――おぬこはどこに? 探しても見つからないのだが。見当違いの場所を歩いているなんてことは、いやいや、うちのおぬこセンサーの感度は抜群。近くにいるはず! 魅惑のモフモフタイムはすぐそこに!
都は口を閉じた。うるさい歯を黙らせた。
神社の建物に突き当たる。ぐるりと回って首を傾げた。
――お三夜さまもいない、なんてことはないわけで。特別な神ぬこ様は下々にはわからないことで忙しい、と思いたい。前のようにトラブって大変なんてことは、まあ、あったとしてもお三夜さまの力でどうにでもなる、よね?
足が止まった。眉根を寄せて、うーん、と唸るような声を漏らす。
――もし、お三夜さまがトラブってバトル展開になっていたとして、うちにできることはないと思うのよ。
儚い笑みを浮かべて夜空を見上げる。
――前はね。バトル向きじゃないうちも頑張ったのよ。それは、もうね。ただ結果がね、ついてこなかったわけで。
今回は集まったおねこ様を愛でて、隙を突いてモフって平和的に過ごしたいと思うのも無理のない流れなのよ。
都は震えていた。胸元に引き上げた手をギュッと握り締める。
「絶対に、逃げたとかじゃないから!」
険しい顔は数秒と持たず、笑顔に変わる。軽い足取りとなって暗がりを覗き込むようにして方々を見て回る。
――適材適所って言葉もあるし。うちはおぬこ様と戯れるのが似合っている、っていうかそんな機会はなかったよね?
怒りがぶり返したのか。身体が震え出す。またしても拳を固めて夜空に向かって叫んだ。
「おぬこ様が好きで何が悪いっ!」
ははは、と乾いた笑いで足を速めた。猫は見当たらない。血に塗れたような目で裏山に突っ込む。
くつろいでいた鼠達は、チュー! と悲鳴にも似た声で散り散りとなって逃げた。
「おぬこ~、おぬこはどこだ~」
禁断症状を思わせる。両腕をだらりと下げて前のめりの姿で暗がりを彷徨う。
都は隠し持っていた猫用のおやつを取り出す。別の手で煮干しを摘まみ、ゆらゆらと両腕を揺らしながら、おぬこ~、と低い声で呼び掛けた。
都の目が丸くなる。一方に向かって走り出した。
「お、おお、おおおおー!」
現実を目の当たりにして興奮は極みに達した。
耳福池の周囲には無数の猫がいた。雑談に興じ、所々で陽気に踊っている。
「……おぬこが……あそこにも、ここにも……」
呆然とした様子で猫達に目を向ける。足が一歩、前に出た。二歩目は力強くなり、三歩目から速さが増した。
「どっちを見ても、おねこ、おぬこ、おぬこ、おぬこおおおおお!」
全力疾走となった。猫達に一番、注目を浴びる場所で都は跳んだ。
「おぬこパラダイスにうちが参上おおおお! にゃあああああんんっ!」
「なんか出たにゃあ!」
「化け猫にゃあああ!」
「食われるにゃああ!」
「逃げるにゃあああ!」
都の鬼気迫る愛情に猫達は方々に散った。都は目標を定められず、蛇行しながら追い掛ける。
「おやつのチューブがあるよ! こっちは煮干し! ほら、見て!」
猫達は逃げることに必死で目に入っていないようだった。
「うちには、まだ奥の手がある!」
小さな袋を摘まんで高々と掲げる。中には茶色い砂のような物が入っていた。
「これ、マタタビなんだよ! ほら、匂うとこんな感じに気持ちよくなるよ!」
都は密封した状態の袋を鼻に近づける。吸い込むような真似をして白目を剥いた。口をだらしなく開く。
「えへへ、えへ。マタタビ~最高れすよ~」
「怖いにゃああああ!」
「お化けにゃああああ!」
猫達の逃げる速度が倍加した。
追い掛ける都の顔から感情が抜け落ちる。
「え、ウソ? ちょっと待って。今日はぬこ祭りでモフモフタイムのぬこパラダイスだよね?」
暗がりに飛び込む猫達は全く話を聞いていなかった。
「おぬこおおおおお!」
閑散とした耳福池に都の絶叫がこだました。
近くを通り掛かった
パティ・ポップ
が一瞬、足を止めた。立てた耳を動かすが声は聞こえて来なかった。
パティは旧市街の暗がりへと消えていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
36人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月12日
参加申し込みの期限
2020年01月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年01月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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