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【お三夜】猫と鼠と人と悪魔、四つの世界が交わる夜
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賑やかな祭りに引き寄せられるように
綾辻 綾花
がふらりと現れた。
多くの露店に驚きつつ、興味深げに見て歩く。気に入った物があれば立ち寄って購入した。
眺めていると人だかりが出来ている露店があった。
「風船提灯ですか」
丸い形状は愛らしく、色や柄が豊富で目移りする。迷いながらも一つを選び出した。
「これで暗がりも平気です」
ふらりと揺れる提灯が夜の暗がりを遠ざける。
「こんばんは」
通り掛かった黒猫に声を掛ける。眩しそうに目を窄めると向きを変えて夜に溶け込んでいった。
「他にもいるのでしょうか」
提灯の明かりを頼りに歩いて回る。
末に出会った。綾花は笑みを浮かべて近づいていく。
「こんばんは」
「珍しいところで会ったね」
早川 珪
は軽く手を挙げた。黒いジャケットに臙脂のシャツを合わせていた。もう一方の手はスラックスのポケットに収まっている。
「猫を探していました」
「ここにはあまりいないと思うよ。向こうの池の方は賑やかだったな」
「行ってみます」
「一人は心配だから僕も付いていくよ」
「ありがとうございます」
綾花はにこりと微笑んで珪の横に付いた。
二人は並んで耳福池へと歩いてゆく。足場の悪いところに差し掛かり、綾花の持った提灯が激しく揺れた。光が消えることはなく、変わらない明るさで道を照らし出す。
「その提灯は不思議だね。どのような構造になっているのだろう」
「私にもわかりませんが、振っても消えなくて、熱さもないそうです」
「それは便利だ」
珪は楽しそうに笑った。
二人の耳に陽気な声が届く。
「酔ったにゃ~」
「踊るにゃ!」
「ツマミが足りないにゃ! こっちに寄越すにゃ!」
「横取りはよくないにゃ!」
綾花は一目で笑顔となった。
「にゃんこがたくさんいて、とても可愛いのです」
「背中に哀愁を漂わせている猫もいるね」
珪はトラ柄の猫を見やる。酒瓶のような物を握って器に注ぐ。それをグイッと一飲みにして大きく息を吐いた。間もなく上体が揺れて後ろに倒れ込んだ。
「でも、可愛いです」
綾花は弾むように歩いて立ち止まり、中腰の姿勢で猫達に話し掛けた。
「私達も宴会に入れてください」
「いいにゃ」
「ツマミはあるにゃ?」
「ツマミですか。これはどうでしょう」
買い込んだ物を取り出して見せた。透けた袋には各種のチーズが詰め込まれていた。
「チーズにゃ!」
「好物にゃ!」
「いいのですか? 魚ではないのですけど」
「いいにゃ!」
「魚は苦手にゃ!」
あとからきた白猫が前脚を上げて叫んだ。
「それは困りましたね。はい、どうぞ」
目尻を下げた綾花が袋を開けた。猫達は一斉に飛び付いて食べ始める。
「美味いにゃ!」
「美味にゃ!」
「カツブシを振り掛けるにゃ!」
場は騒然となった。収まると猫達は物々交換のように物を持ってきた。
「これはジュースですね。私が貰います。これはお酒なので」
「僕が貰うよ」
珪は笑って缶を手にした。仲の良さそうな二人を見ていた黒猫がぽつりと言った。
「二人は恋人にゃ?」
「珪先生は私の通う高校の司書教諭で、と言ってもわからないですか」
猫達は首を傾げていた。
「カップルなら小舟があるにゃ。さっきもカップルが乗っていたにゃ」
「チューしてたにゃ」
「してたにゃ」
猫達は寄り集まって頷いた。
「誰でも小舟を借りられるのでしょうか」
「大丈夫にゃ、たぶん」
「そうにゃ。平気にゃ、おそらく」
曖昧な返事に綾花と珪は共に弱々しい笑みとなった。
「僕が漕ぐから乗ってみようか」
「そうですね」
「楽しんだらいいにゃ」
猫の一押しで二人は小舟に乗った。珪はオールを使ってゆっくり漕いだ。
「ここでいいかな」
「珪先生、ナッツがあるのですがツマミとして食べますか?」
「もちろん、いただくよ」
二人は同時に缶のプルタブを起こす。軽く打ち合わせて喉を潤した。
その時、池の一部が光った。二人は反応して横手を見ると、別の小舟の近くの水面が鮮やかな緋色に染まっていた。水中で大輪の花が咲いているようだった。
水際にいた猫達が口々に声を上げた。
「水中花火にゃ!」
「今のはかなり大きいにゃ!」
珪は緋色の花火を見ながら缶を傾ける。
「この季節に花火が見られるとは思わなかった」
「品があって、とても綺麗です」
水中花火は各所で花開く。色の共演となって二人の目を楽しませた。
「珪先生、ポテトフライもどうぞ」
「ありがとう」
呑み終わるとデザートの出番となる。綾花は綿飴の一部を千切って珪に渡した。
「懐かしい味がする。童心に帰ったようだ」
「私は子供なので楽しいです」
「良い夜になった。二人にとって」
珪は夜空を眺めた。星々の煌めきに目を細める。
綾花は珪を見詰めて同じ夜空を目にした。
「本当に良い夜になりました」
声には綿飴のように甘い響きを含んでいた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
36人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月12日
参加申し込みの期限
2020年01月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年01月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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