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【お三夜】猫と鼠と人と悪魔、四つの世界が交わる夜
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狗民 きとり
は精力的に露店を回る。
「おもちゃは、どこで売ってるのかな」
人混みの中、目と頭を頻りに動かす。
「ねえ、そこのキミ! おもちゃの露店、見なかった?」
「え、ボク? うーん、どこかで見たような……」
男の子は渋い表情で頭を傾けて、そうだ、と一言で笑顔になった。一方を指差し、突き当りを右に曲がるように身振り手振りで伝えた。
「ありがとう! 行ってみるね!」
きとりは笑顔で駆け出した。スカートに取り付けた尻尾が無邪気に跳ねる。
「あれなのかな」
正面に見える露店に駆け寄った。
「よくきたにゃ」
サバトラ柄の太った猫が声を掛けてきた。デッキチェアからゆっくりと身を起こす。
きとりは台の上に盛られた玩具の数々に目を輝かせた。
「いっぱいあって迷うんだわー」
「自分が欲しい物を選べばいいにゃ」
「わちしではなくて、猫の好きそうなおもちゃが欲しいんだよー」
「それならこれにゃ」
猫は玩具の山に手を突っ込んで引き抜いた。握られていた物は鼠の形をしていた。
「鼠の腹に付いているネジでゼンマイを巻くと動き出すにゃ。猫が興奮すること、間違いなしにゃ」
「試してみてもいいかな」
「もちろんにゃ」
渡された鼠のネジを摘まんで巻き始める。
ネジを外すときとりは困った顔で動きを止めた。
「人が多くて踏まれそう」
「店の中でやるにゃ」
猫はデッキチェアを折り畳んだ。空いたところにきとりがしゃがんで鼠を離す。不規則な動きで走り回る。鼻先が物に当たると方向転換した。
「凄い、生きてるみたい!」
「当然にゃ。猫はみんな、シャー!」
説明の途中で猫は鼠に飛び付いた。逃がすと前脚で何度も叩く。
間近で目にしたきとりは目を丸くした。
「本当に猫が興奮するんだね」
結果、鼠の玩具を購入した。他には送り込んだ空気で跳ねる猫やコルクに紐が付いた銃を手に入れた。
「あとは飲み物だね」
きとりは笑顔で次の露店に向かった。
耳福池には多くの猫達が集まっていた。持ち寄った食べ物や飲み物で大いに盛り上がる。
そこにきとりが現れた。手にはビニール袋を提げている。
「わちしも仲間に入れて欲しいんだよー」
「犬がきたにゃ」
「犬にゃ」
猫達は口々に言った。
きとりは否定するように手を振った。
「いぬみんはいぬみん星人だけど、猫や鼠が敵なわけではないんだよ。このコスプレをよく見てよ。犬に見える?」
猫達は尻尾を立てた。
「どう見ても犬にゃ」
「尻尾が太すぎるにゃ」
「犬にゃ」
猫達は不機嫌な声で言い募る。
「犬じゃないよ。いぬみん星ではこれが猫なんだよ。ほら、にゃーん。鳴き声は猫だよね。よろしくにゃーん」
めげずに頑張る姿に猫達は囁き合った。
「もう猫でいいにゃ」
「猫にするにゃ」
「犬だけど猫にゃ」
きとりは多数決で猫として受け入れられた。
「じゃあ、わちしが持ってきたもので宴会を盛り上げるんだよー」
その一言に猫達は一様に興奮した。立てた尻尾を頻りに振った。
「またたび焼きにゃ」
「飲み物かもしれないにゃ」
「カツブシでもいいにゃ」
きとりはビニール袋に手を入れた。猫達は喉を鳴らして待ち構える。
「ぴょこぴょこ猫だよー」
「猫のおもちゃにゃ」
「食べられないにゃ」
言い終わると次々にうずくまる。丸くなって大きな欠伸をした。
「ただのおもちゃではなくてー」
含みのある言い方できとりは玩具の猫を地面に置いた。尻尾の部分が管となって伸びて手の中のポンプと繋がっている。
猫達は丸くなった姿勢でそれとなく見ていた。
「ポンプを握ると~」
きとりはポンプを力強く握った。玩具の猫は勢いよく跳んだ。
瞬間、猫達は立ち上がった。猫足立ちとなって玩具に向き合う。
「跳んだにゃ!」
「すごい跳んだにゃ!」
「びっくりしたにゃ!」
上々の反応にきとりは満面の笑みとなった。強弱を付けてポンプを握る。ビクッとした猫達が動きを目で追った。
「甘いんだわー」
前脚で叩かれる前に大きく跳んで避ける。向きになった猫達が殺到して連続でポンプを握った。
一匹のキジトラ柄の猫が両方の前脚で踏み付けた。完全に押さえ込まれたので今度は鼠の玩具を手にした。
「これはどうかな」
ネジでゼンマイを巻いて鼠を解き放つ。
「速いにゃ!」
「獲物にゃ!」
鼠は不規則な動きで走り回る。前脚が先端の鼻に当たる度に方向を変えた。
「手強いにゃ!」
「追い込むにゃ!」
二匹の猫が連携して鼠の進路を阻む。
合間にきとりは玩具の銃を取り出した。勢いが落ちてきた鼠に狙いを定めて撃った。見事、コルクの弾が当たって鋭角に曲がる。
二匹の猫の前脚を掻い潜った鼠は尚も逃げ惑う。
「負けないにゃ!」
「なんか和むよね」
きとりは満足した顔で木の葉が敷かれた一角に腰を下ろした。すると子猫が近づいてきた。甘えるような声で鳴いてスカートの上によじ登る。
「がんばったねー」
ふかふかのベッドにいる気分なのか。子猫は丸くなって目を細めた。きとりが頭を優しく撫でると自ら頭を押し付けてきた。
「かわいいね」
言いながら持参したペットボトルのお茶の蓋を捻り、乾いた喉に流し込んだ。目に夜空が見える。
「とても綺麗な夜だね」
きとりは猫達に囲まれて優しい目となった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
36人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月12日
参加申し込みの期限
2020年01月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年01月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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