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【お三夜】猫と鼠と人と悪魔、四つの世界が交わる夜
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穂現 まう
は適当に露店を巡った。手に提げたビニール袋は膨らんで結構な量を買い込んでいた。
黄色い目が横へと流れる。
「猫が、いる…」
石灯篭の側で三毛猫が丸くなっていた。まうの唇が、すき、と動く。じんわりと染み出すような笑みで通り過ぎた。
横手に耳福池が見えてきた。行き交う人々の会話によると、たくさんの猫達が集まって宴会を催しているらしい。
「まうは、やっぱり、猫が好き…」
一歩を踏み出し、動きを止めた。目は神社の先、裏山を見ていた。
明かりのようなものが揺れている。耳を傾けてみた。
「…小さいけど、聞こえる、ねずみ達?」
裏山と耳福池で目が迷う。
「今日は、やっぱり…」
まうは力強く歩き出す。神社の隣を通って木々の中に足を踏み入れた。少し傾斜したところは枝を掴んで自身を引っ張り上げる。
明かりの源は風船提灯であった。一目で数え切れない数の鼠が集まって飲食を楽しんでいた。
まうは木陰に隠れて呟く。
「ねずみは、人では、ない…質問しても、だいじょうぶ…」
人見知りを克服するかのように台詞を繰り返した。
少しは自信が付いたのか。軽く拳を握って歩いてゆく。
「みんな、こんばんは…」
「こんばんはでチュ」
「一杯やるでチュ」
「チーズがあるでチュ」
鼠達に警戒心は見られない。まうに気さくに声を掛けてきた。
その雰囲気に、まうは表情を和らげた。軽く頭を下げて枯れ葉の上に座った。
一匹の鼠が駆け寄ってビニール袋に目を向ける。
「かぼちゃの種はあるでチュ?」
「ごめん、ない。猫じゃらしは、あるよ…」
「食べられるでチュか」
「無理、だと思う…本当に、ごめん…」
まうは取り出した猫じゃらしを振って見せる。鼠はほとんど反応しなかった。
「いいでチュ。チーズがあるでチュ」
元の場所に戻っていった。
まうは話の切っ掛けを探すように鼠達に視線を向ける。偶然に目が合った一匹に微笑んだ。
「皆は、どこで、どんな風に、暮らしている?」
「いつもは鼠の世界にいるでチュ」
「島育ちでチュ」
「山にいるでチュ。お供え物が貰えるでチュ」
その中、一匹の小さな鼠がふっくらした仲間を指差した。
「シティーボーイでチュ」
「そうでチュ」
他の鼠達は頻りに頷いた。
「シーサイドタウンはおいらの縄張りでチュ」
「名のある親分でチュ」
「子分でチュ」
「一番の子分でチュ」
「二番でチュ」
半ば興奮したように次々と声を上げた。
まうは困ったように笑うと、少し表情を引き締める。
「猫鳴館に、住んでいる、ことはない?」
「知らないでチュ」
「聞いたことないでチュ」
「そう、なんだ…不思議な話、例えば…悪魔や神様、とかの話は?」
鼠達は顔を見合わせた。相談するように小さな車座となった。
「いつもの猫が悪魔でチュ」
「お祭りの時は安心でチュ」
「襲われないでチュ」
鼠達は、そうでチュ、と声を揃えた。
ふっくらとした鼠が後ろ脚で立ち上がる。背筋がピンと伸びた。
「たくさんの質問で頭が疲れたでチュ。ここでおいらが用意した、取って置きのチーズをごちそうするでチュ」
その声に子分達が機敏に動いた。木の裏に回り込み、大きな紙皿をよろよろとしながら運んできた。
「凄いでチュ!」
「大盤振る舞いでチュ!」
多種多様のチーズが山のように盛られていた。鼠達は挙って食べ始める。
ふっくらした鼠は、まうにも勧めた。
「悪いね…まうは、このチーズに、する…」
一つの欠片を摘まんで少し齧る。
「悪くない…美味しい…」
「そうでチュ。自慢の逸品なのでチュ」
ふっくらした鼠は仰け反って、後ろに倒れた。見ていた鼠が楽しそうに笑った。
「なんか、楽しい…」
まうは微かな笑みで指を差し出す。泳ぐ手で掴まり、起き上がった。
「ありがとでチュ」
恥ずかしそうな小声で言った。
時は過ぎ、鼠達は帰り支度を始める。まうは立ち上がってスカートの端を摘まみ、パタパタと動かした。
「楽しい夜だったのでチュ」
「また、来年なのでチュ」
鼠達はさっぱりとした口調で帰っていく。
「ばいばい、ねずみさん達」
すっかり慣れたのか。まうは滑らかな口調で手を振って木々を抜けていく。
神社の横に差し掛かった時、星の明るさに気付いた。個々が綺麗に輝いている。
「…まうは、猫鳴館を、この寝子島を守る」
小柄なまうの大きな思いであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
36人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年01月12日
参加申し込みの期限
2020年01月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年01月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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