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- 00月00日生 00歳
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シネマカフェ『クランク・イン』 第三幕
【にゃんこ映画室】
綾辻 綾花は、もはや力強いひと言をば。
「にゃんこ部屋でお願いします！」
来店するなりの開口一番でありました。
腕には白黒猫のアルク。のんきにふにいと鳴きましたけれど、嬉野 エマが持ってきた『ねこまんマグロ』を目にすると、うにゃうにゃじたばた。ちょうだいちょうだい、はやくちょうだい！ と言っているかのようです。
「ふふー。綾辻さんご提案の猫部屋、お客さまにもご好評をいただいてましてよー！」
「そうですか、良かったです！ おかげで私もこうして、にゃんことのんびり過ごせますし」
『クランク・イン』で自らもアルバイト店員として勤める綾花ですけれど、お仕事の合間を縫ってはこうして猫部屋でにゃんにゃんと映画を楽しむのがマイブームであります。
実際この猫部屋の利用率はなかなか良好らしく、きっかけを作った綾花としても、お店に貢献できて嬉しく思ったものです。
「それじゃ、お部屋お借りしますね」
「はいはーい、ごゆっくり！」
手を振るエマに見送られ、個室の扉をかちゃりと開けたなら。
「……あれ。クロワ？ さっきは寮でお昼寝してたのに」
にゃふん！ ちゃっかり特等席を陣取っている不思議なレンズ猫が、早くその猫缶を開けなさい、さ、早く。とでも言うかのように、てしてしと尻尾を鳴らしているのでした。
そんなわけで、ねこまんマグロ開封の儀を厳かに行いねこちゃんたちへ献上した後、上映するのは『ネコチック・パーク』です。
ディスクをインサートしたら、再生オン。
登場人物の紹介やら、舞台となる美しい島の見事な空撮映像などなどを経て、
「わ……すごい」
シリーズの顔ともなるヴェロキニャプトルが登場。ぎにゃおおおん！
猫型恐竜としては知能が高いニャプトルの巧みな狩りを紹介するシーンですけれど、ちょっぴりショッキングなシーンなどもありつつ、綾花の口から漏れる感想はといいますと、
「可愛い……」
「撫でたい、もふりたい……」
「はふぅ……」
てなものです。
映像の中の猫型恐竜の代わりに、左にアルク、右にクロワを抱き寄せて、物語は進んでいきます。
「あ、大きい……！ 甘噛みされたい……」
ブラキオニャウルスの雄大さと愛らしさにまったり和み、
「飛んでる！ 抱きしめたい……！」
プテラニャドンが羽ばたく姿にきらりんと目を輝かせ、
「う、海の中にも……！ いっしょに泳ぎたいです……」
海の頂点捕食者、モサニャウルスの巨体にも怯まず、うっとりとろりんこ。
にゃんこ大好き綾花、ちょっとやそっとの衝撃映像じゃあブレません！
アルクが綾花の太ももあたりをかりかりと甘く引っかくので、持参した煮干しと『ささみだニャン』も開封。クロワも加わり再びはぐはぐとし始めた二匹を撫でもふりながら、至福のひと時は続きました。
「ちょっと退室しますね。仲良くしててね」
とお花を摘みに部屋を立ったのは、ほんの数分のことであったはず。アルクにクロワもケンカなどするそぶりもなく、なんなら互いに毛づくろいでも始めようかというくらいには仲が良く、特に心配することもありません。
ただ、綾花が再び猫部屋の扉を開いた時。
そこで繰り広げられていた光景は……。
「すー！ はー！ すー！ はー！ うははー、にゃんこちゃんのかぐわしきこのニホイ！ たまりませんですわよーこりゃあ！ ふわー至福！ すーはすーはすーは……」
「……エマさん？」
「ふおおおおっ！？」
しまった見つかっちまったぜ！ な表情のエマ（それでもにゃんこズをぐわしと抱き締めて離さない）と、
『おい。頼むからこいつをなんとかしてくれ。店の前を通りがかるたびに引っ張り込まれたんじゃたまらねえ』
「あっ。テオ」
仏頂面のまま無防備なお腹をさらす、灰白猫の彼でありました。
「い、いやー。綾辻さん、これにはワケがありましてですね……私も猫スキーの端くれとしましては、抗うには酷といいましょうか。そのほらあれがですね、その……」
あたふたとつたない言い訳を始めたアルバイト店員に、けれど綾花もまた無類の猫マニア。
ただただにっこりと笑い、ぽむっとその肩へ優しく手のひらを置きました。
「いっしょに楽しみましょう」
「あ、綾辻さん……！」
なんならむしろ、テオも連れてきてくれてグッジョブ！ くらいなものであったかもしれません。
その後、ふたりと三匹は、仲睦まじくむにゅむにゅふにふににゃおんにゃおんと、ひっつきあって映画を楽しんだということです。
『いや、俺を解放してくれ。頼むから……！ このやろう、俺のハラをいつまでも嗅いでるんじゃねえ！』
綾辻 綾花は、もはや力強いひと言をば。
来店するなりの開口一番でありました。
腕には白黒猫のアルク。のんきにふにいと鳴きましたけれど、嬉野 エマが持ってきた『ねこまんマグロ』を目にすると、うにゃうにゃじたばた。ちょうだいちょうだい、はやくちょうだい！ と言っているかのようです。
「ふふー。綾辻さんご提案の猫部屋、お客さまにもご好評をいただいてましてよー！」
「そうですか、良かったです！ おかげで私もこうして、にゃんことのんびり過ごせますし」
『クランク・イン』で自らもアルバイト店員として勤める綾花ですけれど、お仕事の合間を縫ってはこうして猫部屋でにゃんにゃんと映画を楽しむのがマイブームであります。
実際この猫部屋の利用率はなかなか良好らしく、きっかけを作った綾花としても、お店に貢献できて嬉しく思ったものです。
「それじゃ、お部屋お借りしますね」
「はいはーい、ごゆっくり！」
手を振るエマに見送られ、個室の扉をかちゃりと開けたなら。
「……あれ。クロワ？ さっきは寮でお昼寝してたのに」
にゃふん！ ちゃっかり特等席を陣取っている不思議なレンズ猫が、早くその猫缶を開けなさい、さ、早く。とでも言うかのように、てしてしと尻尾を鳴らしているのでした。
そんなわけで、ねこまんマグロ開封の儀を厳かに行いねこちゃんたちへ献上した後、上映するのは『ネコチック・パーク』です。
ディスクをインサートしたら、再生オン。
登場人物の紹介やら、舞台となる美しい島の見事な空撮映像などなどを経て、
「わ……すごい」
シリーズの顔ともなるヴェロキニャプトルが登場。ぎにゃおおおん！
猫型恐竜としては知能が高いニャプトルの巧みな狩りを紹介するシーンですけれど、ちょっぴりショッキングなシーンなどもありつつ、綾花の口から漏れる感想はといいますと、
「可愛い……」
「撫でたい、もふりたい……」
「はふぅ……」
てなものです。
映像の中の猫型恐竜の代わりに、左にアルク、右にクロワを抱き寄せて、物語は進んでいきます。
「あ、大きい……！ 甘噛みされたい……」
ブラキオニャウルスの雄大さと愛らしさにまったり和み、
「飛んでる！ 抱きしめたい……！」
プテラニャドンが羽ばたく姿にきらりんと目を輝かせ、
「う、海の中にも……！ いっしょに泳ぎたいです……」
海の頂点捕食者、モサニャウルスの巨体にも怯まず、うっとりとろりんこ。
にゃんこ大好き綾花、ちょっとやそっとの衝撃映像じゃあブレません！
アルクが綾花の太ももあたりをかりかりと甘く引っかくので、持参した煮干しと『ささみだニャン』も開封。クロワも加わり再びはぐはぐとし始めた二匹を撫でもふりながら、至福のひと時は続きました。
「ちょっと退室しますね。仲良くしててね」
とお花を摘みに部屋を立ったのは、ほんの数分のことであったはず。アルクにクロワもケンカなどするそぶりもなく、なんなら互いに毛づくろいでも始めようかというくらいには仲が良く、特に心配することもありません。
ただ、綾花が再び猫部屋の扉を開いた時。
そこで繰り広げられていた光景は……。
「すー！ はー！ すー！ はー！ うははー、にゃんこちゃんのかぐわしきこのニホイ！ たまりませんですわよーこりゃあ！ ふわー至福！ すーはすーはすーは……」
「……エマさん？」
「ふおおおおっ！？」
しまった見つかっちまったぜ！ な表情のエマ（それでもにゃんこズをぐわしと抱き締めて離さない）と、
『おい。頼むからこいつをなんとかしてくれ。店の前を通りがかるたびに引っ張り込まれたんじゃたまらねえ』
「あっ。テオ」
仏頂面のまま無防備なお腹をさらす、灰白猫の彼でありました。
「い、いやー。綾辻さん、これにはワケがありましてですね……私も猫スキーの端くれとしましては、抗うには酷といいましょうか。そのほらあれがですね、その……」
あたふたとつたない言い訳を始めたアルバイト店員に、けれど綾花もまた無類の猫マニア。
ただただにっこりと笑い、ぽむっとその肩へ優しく手のひらを置きました。
「いっしょに楽しみましょう」
「あ、綾辻さん……！」
なんならむしろ、テオも連れてきてくれてグッジョブ！ くらいなものであったかもしれません。
その後、ふたりと三匹は、仲睦まじくむにゅむにゅふにふににゃおんにゃおんと、ひっつきあって映画を楽しんだということです。
『いや、俺を解放してくれ。頼むから……！ このやろう、俺のハラをいつまでも嗅いでるんじゃねえ！』
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2019年12月18日
- 参加申し込みの期限
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- 2019年12月25日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2019年12月25日 11時00分
