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シネマカフェ『クランク・イン』 第三幕
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「……あら?」
秋の陽気がぬくぬくとあたたかい、午後のひと時。シーサイドタウンを歩く
マリエッタ・ラシュリエ
は、一軒のカフェへ目を留めました。
「シネマカフェ、『クランク・イン』? こんなところに、こんなお店があったのね」
店先の看板には色とりどり、多種多様な映画ポスターが張り出されています。どうやら映画を見ながらコーヒーや軽食をいただけるお店のようで、窓から覗く店内の内装も素敵に見えました。
「今度寄ってみようかしら」
あいにくと今日は用事がありました。
マリエッタは後ろ髪を引かれながらも、急ぎ足で街の雑踏へ紛れていきました。
【ゴアラのお誘い】
わくわく。どきどき。
佐藤 英二
は胸の高鳴りを抑えきれぬまま、その瞬間を待ちわびておりました。
(もうすぐかな……)
「ああ、分かるよ。僕も初めはそうだった」
山盛りのキャラメルポップコーン、雫の伝うウーロン茶のグラスをことりと卓へ置いて、嬉野 七海はいかにも分かってるという風に深くうなずきます。
なんだか見透かされているようで、英二は苦笑い。
「ど、どうも。まさか初期のモノクロ作品を、こうしてスクリーンで見られる機会があるなんて思わなくて」
「全くだよ。オーナーに感謝だね……おっと、いよいよ上映開始だ」
ゆっくり楽しんでくれ、と親しみを込めた言葉に微笑みを返し、英二はいよいよ弾けそうな鼓動に心乱されまいとしながら、スクリーンを真っすぐに見据えます。
店内の照明がゆっくりと落とされ、にわかに訪れた暗闇の中浮かび上がる文字は、英二が待ち望んでいたものでした。
『ゴアラ対カピバラス』
紙粘土のごとくに薙ぎ倒されるビル。踏みつぶされる戦車、迸る熱線で撃ち落とされる戦闘機たち。
進撃する巨大なコアラ。そう日本が世界に誇る大怪獣、ゴアラです!
(す、ストーリー自体はそりゃ、知ってたけど……)
何を隠そう相当なゴアラマニアの英二です。歴史深い怪獣映画の黎明期を飾った名作のあらすじはあらかた、把握してはおりました。今時はネットでも調べることができますし。
それでいて、こうして実際に大スクリーンで目にする活劇の大迫力、胸を震わせる衝撃はどうしたことでしょう。
(テレビで見るのとは全然違うんだね。本当に見応えがあるなぁ!)
ゴアラが吼え、爪を振るい蹴倒すたび、映像の中に巻き起こるのは阿鼻叫喚。
けれど英二は、心にガッツポーズ! 大好きなゴアラの活躍は胸がすきました。
(あ、出てきた。これが初期のカピバラス……!)
数々の作品にてゴアラと激突してきた、数多のライバル怪獣たち。カピバラスは中でも人気の高い怪獣の一体で、後年の作品にもたびたび登場していて、今目の前で動いているのはそのプロトタイプといったところです。
なんにしろモノクロ作品でして、ゴアラもカピバラスもそのアクションはどこかぎこちなく、中に入っている演者の存在を感じさせるものではありました。
けれど。怪獣映画に大切なのは、その『魂(ソウル)』なのかもしれません。
(おー。この頃のゴアラは獣っぽいというか、ガチな戦い方が逆に新鮮だなぁ。カピバラスも思ったより俊敏で、きびきびした動きがかっこいいな)
今なおゴアラ作品に生き続ける、完成された様式美。その源流がまさしくこの作品にはありました。安心して見ていられる安定感、それでいて想像の斜め上を行く展開の意外性、なにより怪獣たちの取り繕わないガチンコバトルが、英二の胸を震わせるのです。
モノクロ映画であることも、その一因ではあったかもしれません。全てが克明に描かれるカラー作品とは違い、見る側へ想像の余地を残していることが、より深い没入感や思い入れを生むのでしょう。
(いつの時代も、ゴアラはいいもんだね)
ゴアラとカピバラスの雄たけびが多重奏となって響き合い、英二にはまるで荘厳な交響曲にも聞こえました。
エンドロールを胸いっぱいに見終えて、うっかり忘れていたポップコーンの最後のひとつかみを口に放り込んだところで、七海とぱっちり目が合いました。
ふたりはただ向かい合い、英二がこくりとうなずけば、七海もまたうなずきを返します。
彼もまた、ゴアラに『魂(ソウル)』を見い出した仲間なのかもしれません。
「? なに見つめ合ってますか?」
アルバイト店員の妹のほう、嬉野 エマが怪訝そうに彼らを眺めましたけれど、ふたりはやっぱりなにも言わず、がっちりと握手を交わしました。
「……??」
得てして怪獣映画とは、男の子だけのものであったりするのです。
英二は首を傾げたエマへふんわりと微笑み、
「ありがとう、とても良いお店ですね。友だちにもおすすめしておきます」
「わー、気に入っていただけてうれしーのです!」
「そうだ、今度は野々さんも誘ってあげようかな。確かゴアラは嫌いじゃなかったと思うし……って、別にデートとかではないけど」
「あらあら、彼女さんですか? ぜひぜひ! ぜひごいっしょにー!」
「い、いや彼女ではないですけど……!」
ぐいぐい来るエマに押され気味になりつつ、その肩口から、七海はやわらかく言いました。
「来月は、『ゴアラの逆襲』が入荷する予定なんだ」
「! また来ます!」
お茶とポップコーンのお礼を伝えて、英二はカフェを出ました。
「ありがとうございましたー! 次は彼女さんとぜひごいっしょに!」
「か、彼女ではないですけど……!」
シネマカフェに誘ったら、ののこはどんな顔をするでしょう?
ぱあっと花咲くような笑顔を思い浮かべて、往来の人目もはばからず、英二の頬はゆるみました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年12月18日
参加申し込みの期限
2019年12月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年12月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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