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<鈴島海賊の秘宝I>海賊女王のピラミッド
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●片方だけの天秤
【SIDE:青】
一行はまっすぐに通路を駆け抜け、角を曲がった。こちらにはまだ亡霊の姿はない。
舞が残ったため、このとき先頭を行っていたのは
黒依 アリーセ
と
李 小麗
だった。
「亡霊は光や炎に弱いようですね。ならば懐中電灯や灯りを持っている人で光の壁を作りましょう」
アリーセの提案で、みんなは3~4人ずつ列を作った。懐中電灯はほとんどの人が持っていた。前列の者は前を、最後列の者は後ろ向きに歩きながら後方を、その間の中列の人は左右の壁や天井を照らす。
アリーセはLEDライトを壁の方に向けた。黒い石壁の上を、円く白い光が這う。ここの壁が他と違うことにはすぐに気づいた。びっしりと何やら文字が書かれているのだ。アリーセはそれを読みあげた。
「
〇一二三四五六七八九イロハニホヘ
……その繰り返しですね。なんでしょう」
「こっちにプレートみたいなのも架かってるのだ!」
小麗が指差す先には、赤銅色した金属板がある。そこには、天秤の絵が描かれていた。天秤棒はまっすぐつり合った状態で、片方の天秤皿は空、もう一方の天秤皿の上には
「一イ六」
という文字が乗っている。
「謎解きは頭の良い奴等に任せて、俺はちょいと先の様子を見てくるか」
松明を掲げた
握 利平
がその場を離れる。
「なあ北原」
懐中電灯で光の壁を作る仕事に従事しながら、
龍目 豪
が
北原 みゆき
に尋ねる。
「邪衣がどこに行ったか知らないか?」
同じ探検部の
邪衣 士
の姿が見えないのだった。また迷っているのだろうか。困ったものだ。
【SIDE:赤】
一方、赤班の道行きは順調なものだった。
部長とともに青の道を選択したはずの
邪衣 士
が何故かいて、時折トンカチとノミで壁の岩を削っては、チャック付きのナイロン袋に入れていた。探検の記念というわけである。両耳に差し込まれたイヤホンからはガチャガチャした音が漏れている。いつも家計簿をつける時によく聞くやかましい雑音めいた音楽だ。士は完全に自分の世界に入り込んでいた。腰に巻いた迷子防止の鎖は、まったく用を為していない。長さが足りなくなった時のために、延長用の鎖もたくさん持ってきたというのに。具体的には探検用の大きな鞄の7/10が鎖だ。重い。
この一名の迷子以外はこれといった困難もなく、一行は三度、角を曲がった。
尾鎌 蛇那伊
がさっと腕を上げ一行を止めた。
「何故かしら。ここだけ床が青いわね」
赤い道の真ん中、真四角に青く塗られた床。蛇那伊は唇に人差し指を当て、しっ、と静寂を促すと、こんこん、とふたつ、赤の床を叩く。次いで青の床を叩き比べ、響きの違いを感じ取る。
「ん。この青の床、下に空洞がありそう」
念の為、持ってきたダンベルを転がしてみる。5kgの錘2個と10kgの錘2個、合計30kgのダンベルが二つ。計60kg、中肉中背の男性一人分ほどの重さだ。
ダンベルは青い床の上をごろごろと転がり、途中で傾斜に負けて戻ってきた。
「ふうん、ひとまず乗っても大丈夫そうね」
「……何故、ダンベル?」
恵御納 夏朝
が首を傾げる。
「あん、トレーニング中だったのよ。緊急事態と聞いて思わずそのまま持ってきちゃった。汗も拭かないで来たから、汗臭かったらごめんなさいね」
ばちんっと熱いウィンク。胸元が大きく開いたシャツの下で、鍛え上げられた大胸筋がぴくぴく動く。
なにか気の利いた切り返しが出来ればよかったのだけれど、その熱量に圧倒されてしまい、
「う、うん……」
夏朝は曖昧に頷く。ともあれ、頼もしいのには変わりない。
蛇那伊のお墨付きが出たので、最年少の
鬼崎 未月
が待ちかねたように走り出した。
「わぁ! スゴイスゴイ! なんだろうこれ!」
保護者である
鬼崎 あやめ
が「ひとりで先に行っちゃ危ないですよ」なんて窘めたって聞いちゃいない。未月の興味は、ただひたすらに青い床を渡った角にある、奇妙な天秤にあった。
天秤というのはふつう一本の棒の真ん中を支点とし、棒の片方から吊り下げた皿に錘を、もう片方にものを乗せつり合いをとって重さを計るものだが、この天秤は違っていた。不思議なことに、天秤棒も天秤皿も半分、つまり片側しかなく、それが壁から突き出しているのである。その突き出した半分の天秤がまた大きいのだ。天秤皿なんか人が数人乗れそうなくらいである。
天秤のもう半分はといえば、壁に描かれた絵でしかなく、その絵の中の天秤皿には大きな四角い石が載っていた。未月は瞳を輝かせながら、これらを写真に収めてゆく。
天秤ある角を曲がってすぐのところに、赤の道に入ったときと同じような石の扉があった。
扉には天秤の絵が描かれている。
薄野 九月
は試しに押したり持ち上げたりしてみようとした。
「うーんっ、開かないー! きっと扉を開ける仕掛けがどこかにあるんだろうなー」
すると、天秤の傍にあった赤い石のボタンらしきものを撫でていた
桜崎 巴
が答えた。
「扉を開ける仕掛け? これじゃないのかい?」
「あー、ボタンは軽々しく押さない方がいいかも」という
桜庭 円
の静止は間に合わなかった。
巴はもう、そいつを力いっぱい押していた。
片方だけの天秤棒が絵の中の石とつり合いを取るかのようにに二三度揺れる。
やがて天秤棒は、絵の中の方が重い、というように高く傾いた。
ずずん……っ、と不穏な音があたりに響いた。
釣り合わなかった天秤皿は、見えない巨人に持ち上げられたのようにゆっくりとひっくり返った。
天秤の絵が描いてある壁に細長いブロック状の筋目が入った。かと思うと天井に近い部分から交互にずれて、黒く口を開けてゆく。
唖然として見守っていると、そこから、大きな球状の石が通路に転がり出て……!
「任せて、あたしが一撃で砕く!」
なんて意気込んで木刀を構えてみた
伊藤 佳奈
だったが、その試みは上手く行きそうもなかった。石がごろりと動き出してみれば、それはひどく重そうで、どう考えても自分がぺしゃんこになる未来しか見えない。
「あ、あは……やっぱり無理~」
佳奈はくるりと反転した。
幸い、石の初速は鈍い。
天秤があった場所から青い床の向こう、真正面の角の壁が、いつの間にかぽっかりと黒く口をあけていた。転げ出た石の受け止め口なのだろう。あそこまで走れば! あの角さえ曲がってしまえば!
蛇那伊が檄を飛ばす。
「とりあえず一時後退よっ! あの角まで全速力! 全員死ぬ気で走るのよっ!」
誰もが、石に潰されてはたまらないと元来た道を駆け下る。
ところが。
「あんっ」
幼い未月が、躓いて転んだ。そのまま立ち上がって走り出せば良かったのに、つい振り返る。
石が迫っている。あまりに近い。動揺した未月は道路に飛び出した猫みたいに固くなって動けない。
「未月ちゃん!」
先を行っていたあやめが叫んだ!
(だめ! 未月ちゃんは、絶対無事に連れて帰らなきゃ!)
あやめは無我夢中だった。未月さえ守れればそれでいいと思った。駆け戻り未月を庇うように抱き寄せる。
石は斜面を下り速度を上げつつある。巻き込まれればタダでは済まないのは一目瞭然!
晴海 飛鳥
が咄嗟にのど飴を口に放り込み叫ぶ。
「ア・ブ・ナ・イ!!!」
声は口を出た途端に「ア・ブ・ナ・イ」の形をしたブロックになる。飛鳥のろっこん<ソリッドボイス>!
ブロックは転がってきた石にぶつかってその手前へと落ち、大石の進路をふさぐ障害になった。しかし完全にその力を削ぐには至らない。ずるずるとブロックを押して、我が道を行こうとする大石。
「早く走ってくださいー!」
声に気づいたあやめが未月を抱いて駆けだしたのと、石が軽やかな蝶に変わったのはまったく同時だった。
屋敷野 梢
がろっこん<胡蝶の詩>を発動させたのである。
「ふうー。あぶなかった。転がる巨石なんて王道すぎる罠だね」
飛鳥があとに残った「ア・ブ・ナ・イ」のブロックをぽんぽんと叩いてみせた。
あやめは飛鳥と梢に深く一礼する。未月が駆け寄り、飛鳥の首に腕を回してほっぺたにキスをする。
「たすけてくれてありがとう!」
「無事で良かったよ」
それから梢にも。梢もくすぐったそうにそのキスを受ける。
「どういたしましてですよー」
それから未月は神妙な顔つきで自らの胸に手を当てる。
「私、べんきょうした! ろまんがあるところにはきけんもいっぱいなんだね! 気をつけるの!」
冒険者としてまたひとつ成長した未月である。
「すまなかったね」巴が詫びた。「ただ、仕掛けはだいたい分かったんじゃないかい?」
はいはーい、と九月が手を上げる。
「さっきのボタンは、天秤を動かすボタンだったんですね。天秤って計る為のものだから、絵の中の石とつり合うように、空いてるお皿にものを乗せたらいいと思いまーす!」
「なるほど、重さを間違えたら巨石が転がってくるってかい」
そこまではいい線のように思われた。が、問題はまだある。九月は首を傾げる。
「あれっ、でも、絵の中の石の重さってどのくらいなんだろうー?」
梢が蝶を角の受け止め口の中に追い払う。暗い穴の中で重い音がして、ろっこんが切れて蝶が石に戻ったのだとわかった。それをトリガーとしたのだろう、壁の穴は元通り塞がれ、天秤の仕掛けも下りてきた。
次こそは、間違いのないようにしなければ。
改めてあたりを調べていたあやめが、ふと気になるものを見つける。
「この、管のついたラッパみたいなの何でしょう?」
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担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月27日
参加申し込みの期限
2014年12月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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