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<鈴島海賊の秘宝I>海賊女王のピラミッド
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●ピラミッド内部
「わああぁぁ……ぁあ?」
四、五歩ほど、斜面を駆け下るような感覚があった。落下傘の如く落ちるのかと思っていた真央は、勢い余ってたたらを踏み、つんのめって床に倒れた。そこに美咲紀と修、梅が現れ、折り重なるように乗り上げる。
「お、重いのだぁ」
「ごめんごめん」
それぞれ手を差し伸べあいながら立ち上がり、あたりを見回す。
薄暗かった。
いくつかの懐中電灯の光が筋になって行ったり来たりしていた。
「あれっ、確かここから入ってきましたよね?」
美咲紀が何度も首を傾げながら壁を触る。切れ目のようなものはどこにもなく、推しても引いてもびくともしない。それはただ滑らかで冷やかな壁でしかないように思われた。
「出口は別……ってことか」
修が呟く。
握 利平
が、来る途中で拾った長さ60センチほどの丈夫な木の棒にボロ雑巾を巻き、猫鳴館の台所から持ってきた廃油を染み込ませて火をつけた。この即席の松明のお蔭で、あたりはぐっと明るさを増した。
「こーいう古い場所に入る時は、火を焚いて行けって爺ちゃんが言ってたぜ。酸素が無いと火が消えるとかなんとか」
「なら今のところ酸素は大丈夫ってことね」
ブリジット・アーチャー
が利平の灯りの傍に寄る。
しばらくスマホを弄って、マップアプリなどを立ち上げようとしていたが、やがて諦めてポケットに仕舞う。電波は届かないようだ。外部との通話もできないだろう。
「仕方ないわね。……にしても。ふぅん、ずいぶん本格的な感じよね?」
ブリジットはお嬢様らしい苦労知らずの白魚のような指で、黒光りする壁を撫でる。
「前の鈴島の遺跡とは、ぜんぜん雰囲気が違うねぇ」
北原 みゆき
が呟いた。鈴島の遺跡にあったような壁画的なものも見当たらなかった。作られた目的も、時代も、国籍すらも違うかのような印象だった。
みゆきは写真を撮り、内部の様子をスケッチもする。
天井はさほど高くはなかったが、その柱を囲むように斜めに傾いている。上層階があるようだ。
「超古代文明の遺産……なんて方が浪漫じゃない?」
ブリジット・アーチャー
が云う。
「この近海には昔鈴島海賊っていう海賊がいたらしいけど……正直このピラミッドと関係があるとは思えないわ。だって鈴島海賊っていうぐらいだから、根城は鈴島でしょう? わざわざ本島の内陸にピラミッド建てて財宝を隠すとは思えないもの。きっと別口よ。だいたいピラミッドに吸い込まれるなんておかしなこと、神魂か超古代文明の技術なんて方が『らしい』と思わない?」
超古代文明、という単語に
晴海 飛鳥
がムフフ、と反応する。
「いいね、それだ! 海賊がピラミッドだなんておかしな話だと思ってたんだよ。ピラミッドといえば権威の象徴、ただの海賊のイメージからは離れるしね。こないだの遺跡の件といい、なんか捻じ曲がって伝わってるんじゃないかな?」
「そう思うよ。伝承ってのはまっすぐ伝わらないことの方がずっと多い。それが、面白いんだけどね」
桜庭 円
は話しながら頭の中に寝子島の地図を描く。
「ここが、ただのピラミッドではない可能性。海から川へ……位置的には隠れ港とか?」
それから円は持っていた寝子島書房の『関東海賊今昔』という本の頁を繰る。
「みんなを待っている間に改めて読んでたんだけどね。この本に、鈴島海賊の最後の首領は女だったとあるよ。彼女は、遠い海で消息を絶ったっきり戻らなかった。それがいわゆる、世界的には大航海時代くらいの話らしくて……そこから鈴島海賊は一気に衰退して姿を消したらしい」
「俺が爺ちゃんから聞いた話と一致するな」と
握 利平
。「その女首領が海賊女王?」
円は、いまは結論は出せない、と肩を竦める。
そのときだった。
こつん、と金属音がした。
飛鳥は、足元に落ちてきた小さな何かを拾い上げる。
「おやっ! これって、金貨じゃないか!」
古いもののようで、形は歪み刻印も霞んでいるが、たしかに金貨だ。小さいながらもその重み、その輝きは、海賊の宝と云うにふさわしいもののように思える。
「なんだろなー。こんな字見たことないや……うーん、それとも『波』なのかな?」
時折、オカルト雑誌やテレビなどで沈没船から引き上げられた古い金貨が取り上げられていることもあるが、こんな波模様のついた金貨はいままでお目にかかったことがない。
「梅さんどう? 何か知らない?」
円が、以前の男の子神隠し事件をリアルタイムで知っている
竹松 梅
に尋ねてみる。
すると梅は金貨を見るなり「あいあい」と頷き、こう云った。
「むかし男の子が見つかったとき、新聞に載ってたのとおんなじ模様やー。古い外国の金貨やー」
ところが、その『外国』というのがどこのことなのかは、さっぱりわからないのだった。
他にもないのか、という空気になったのは致し方ないことであろう。
皆が足元を照らして金貨を探しはじめたとき、声は唐突に響いてきた。
「そなたらが財宝を狙う盗人であれば、亡霊の餌食となり地獄へ落ちよ
そなたらが盗人でなくば、知恵と力と勇気を示せ」
男とも、女ともつかぬ声だった。
「上へ登る道があるぞ」と
マウル・赤城・スティック
の声。「青く塗られた道だ!」
「こっちには赤い道もあるわ」と
尾鎌 蛇那伊
。
「二手に分かれろってこと? 財宝を狙う盗人じゃなくば、ってことは試練、なのかな」と円。
「ま、行けば分かるよ、ムフフ」と飛鳥。
「そうだね。
――人か人でないかはわからないけど、ボクは、女王と呼ばれる存在は居ると思うんだ。
そしてそれは必ずしも敵対的では無いと思う
」
円はどこか遠い宇宙を想うように天を仰ぐ。
「それは今もボク達を見ているのかな?」
「ともかく進みましょうよ」
ブリジットが円の肩に手を乗せた。
「ここでおしゃべりしてたって仕方ないもの。……といっても私シティー派だから、こういう冒険物ってジャンル違いっていうのかしら、得意なほうじゃないのよね」
そういうとブリジットはお茶目に片目を瞑ってみせる。
「だから今回は円の手伝いに徹することにするわ」
「あ、あの……私も」
弘明寺 能美子
がおずおずと進み出る。
「……私の力、探索には向いてるし同行するわ。それに……」
一瞬口ごもって、小さく付け加える。
「……何かあったら、私は桜庭さんを守りたいわ……」
「え、なに?」
聞き取れなくて、でも大事なことだったように思われて、円は聞き返す。
「ベ、別に何でもないわよ」
能美子は不機嫌そうにツンとそっぽを向いた。だが、胸の中は違っていた。
ただ気恥ずかしかったのだった。友だちだとか、誰かの力になりたいだとか、誰かを守りたいとか……そんなことを思ったり口にしたりするのは、なんだか私らしくない。
けれど……ほんのちょっとは願っている。円が自分のことを友だちだと思ってくれていればいいな、と。
能美子が円を友だちだと思っているように――。
「ふぅ」
能美子はいろいろな感情を振り払うようにひとつ息を吐く。皆に伝えておきたいことがあるのだ。
「あの、私のろっこんについてなんだけど……」
能美子はみんなに自分のろっこん<役立たずの逆さ時計>のことを説明した。壊れたり破れたりした物について、そうなる前の姿が脳裏に浮かぶろっこんだ。なにか気になるものを見つけたときは見せて貰えれば力になれるかもしれない、と。
一行は二手に分かれた。成り行きで赤の道は女子が多く、青の道は男子が多くなった。
「あたしは赤い道の方へ進むね」
そう決めたものの
伊藤 佳奈
はすこし不安になる。
「とりあえず風太君と梨香先輩の顔写真があればあたしのろっこんで居場所近くへのルートが見えるから、この先にいると確信がもてるんだけど」
すると「ラッキーなのだ!」と
後木 真央
がデジカメのプレビュー画面を見せてくれた。
「前に鈴島に行ったときの写真が残ってたのだ! 梨香ちゃんセンパイの写真もあったのだ!」
遺跡から出た後、帰りの船を待っているときに撮ったものだ。
「ありがとう。これでやってみるね」
佳奈は礼を云って写真の中の梨香の顔を脳裏に描きながら「ロロレンロ」と唱える。
<イマアイニユキマス>が発動し、佳奈の足元から光の筋が立ち上る。
光は成長の早い蔦のように伸び、中央の柱に撒きつくと上を指した。
「少なくとも梨香先輩は上にいるみたいだねぇ」
赤の道も青の道も上向きの坂になっている。佳奈が道を示してくれたことは、思いのほか、みんなの心に勇気の火を灯すのに貢献した。おそらくその先にいるのだろうという予想がついたことで、進むことへの迷いも消えたのだ。
「ピラミッドには罠がつきものだ。皆、気をつけろよ」
龍目 豪
が全員の顔を見渡す。
「小学生は心配だが、坂内先輩が一緒なら大丈夫だろう。
ミイラ取りがミイラにならないよう、周囲に気を配って安全第一でいくぞ」
みんなは口々に互いの健闘を祈りあった。
「気をつけて!」
「二人を見つけよう!」
「お宝もね!」
「みんなの無事を祈って!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月27日
参加申し込みの期限
2014年12月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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