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【寝子祭2nd】前夜祭から後夜祭までフルリヤッヒィ!
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「お客さま、満員ね」
「今日はよろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
舞台袖から客席をそっと覗いて琥珀の瞳をふわりと細める
丹羽 紅葉
に、
鴻上 彰尋
が小さく顎を引き、
楡宮 遠海
がぺこりと頭を下げる。
「俺は途中で一度抜けるので」
「すみません、私も」
「出場するのよね」
大丈夫よ、と微笑む三年生の紅葉に二年生の彰尋と一年生の遠海は揃って安堵の笑みを返した。
「人数が欲しいと頼まれてしまって」
「スタッフが参加することもないだろうと思っていたら、出場しろとのお達しが……」
遠海は小さく息を吐く。伏せた黒い瞳に捉えるのは、自分の胸部。
(危なかった)
水着部門だけは絶対に嫌だとの主張がどうにかこうにか通り、フリー部門での出場を勝ち取ったときは心底ホッとした。水着部門での出場は絶対に絶対に避けたいと思っていた。
(だって)
水着を着ようものなら、否応なくこの胸部に衆目が集まる。
『まな板』だの『胸もスレンダー』だの、友人から心無い言葉を頂戴するこの胸部。水着部門に出場するだろう女子たちの中ではきっと断トツに、もしかすると一番にちっちゃいかもしれないこの、──おっぱいとは言えないかもしれないささやかすぎる胸部。
「コンテストが盛り上がるように頑張りましょうね」
何故だかしょんぼり肩を落とす遠海の肩を優しく叩き、紅葉はにこやかに告げる。そうして胸に手を当て、深呼吸をひとつ。
「それでは、よろしくお願いしますね」
ほんの少し緊張した様子を見せる紅葉と彰尋と遠海に、実行委員長である
本条 小萩
がマイクを手渡した。
「小萩が参加すると、この圧倒的にミラクルエレガントな美貌のせいで投票が小萩に一極集中してしまい、ミスコンが成り立たなくなるおそれがありますからね」
大真面目な顔でミスコン不出場の理由を口にする実行委員長は、どうやら緊張を和らげるために冗談を言ってくれているのだと理解し、司会者トリオは顔を見合わせて小さく笑い合った。肩の力を抜き、舞台へと歩み出して行く。
(百星の明は一月の光に如かずです)
司会の三人を見送り、全くもって冗談のつもりはなかった小萩は心の中で付け足す。去年も同じ思いでミスコン出場を断念したが、矢張り今年も公平なミスコンを実施するために参加は見合わせるべきだ。だって今年の小萩は寝子祭実行委員長なのだから。
舞台袖から顔を覗かせることさえしてはならない。そんなことをしてしまえば、もしかしてうっかりすると参加してもいないのに小萩に票が入ってしまう可能性すら出てきてしまう。
(なんてことでしょう!)
決してそんなことにはさせまいと固く決意し、小萩は舞台裏の奥の奥へと身を引っこませた。
「さあっ、今年も始まりましたミス寝子高コンテスト! 水着部門にフリー部門、裏ミスもあって混戦激戦必至! 司会は鴻上と」
「楡宮と」
「丹羽がお送りします。それぞれの戦いを通じて衣装の見どころやその人のチャームポイント、アピールポイントを余すことなくお伝えできればと思っています」
明るい声で開幕を告げる二年生の彰尋と、物静かな一年生な遠海、落ち着いたお姉さんの雰囲気な三年生の紅葉の司会トリオは、
「俺はミス寝子高水着部門に出場するので、どうか清き一票をー!」
「私はフリー部門に出場するのでどうぞ熱い応援をー!」
「あっ、こら」
会場の笑いも誘いつつ、今年のミスコンの特徴のひとつでもある黒マントに覆面姿の『カイジン』たちの紹介に入る。
「『オオグイ』、『カイリキ』、『ビセイ』! 出場者は彼らのうち誰か一人と美しく対戦することも審査方法のひとつ! 題して!」
「『VS! 戦う君は美しい!』」
舞台上でそれぞれにポーズを決める『カイジン』たちを舞台袖から眺めながら、
青山 絢
は足元から立ち昇る寒気に自分で自分の肩を抱く。
(……どうしてこうなった?)
黒い瞳を伏せて記憶を辿る。晩秋の体育館で水着を着る羽目になった発端は、
──絢も出なよ
数日前にクラスの仲の良い友達との話。寝子祭の話からミスコンの話になり、
──絢と言えばバニーだよね
トリエンナーレの司会をバニー衣装でこなしてしまったせいで今回もバニーにさせられそうになって、
──水着で出るわ!
慌てて口走ってしまった。
(そもそもあれは理事長が)
トリエンナーレの一件を説明しようとしても、友達はどんな水着にするのと食いついてきて、それどころかダッシュでミスコン出場を申し込みに向かってしまった。逃げ場を完全にふさがれ、気づけば水着姿でミスコン一番手を待つ始末。
(……寒……)
心の中にぽつりと零れた言葉は、
「水着部門エントリーナンバー一番! 青山絢さん!」
けれど舞台で名を呼ばれた瞬間、女優志望の意地と舞台度胸で心の内から消し去る。すらりと背を伸ばし、冷たい床に裸足で立っていることも感じさせない足取りで舞台へと歩を進める。
途端、デジカメの連写機能のフラッシュが雨霰と絢の全身に降り注いだ。
「絢ちゃん、エメラルドグリーンのその水着、とても似合ってるよ!」
舞台にかじりつく勢いでカメラをフォーカスさせるのは、絢の従姉である
水谷 真優理
。
「ねえ、こっち向いて!」
傍から見れば美人で可愛い感じ、いかにも大人な雰囲気の女性がやたら興奮して叫びまくるその姿に、周りの客たちは若干引き気味に見つめたり生温い視線をちらちらと向けたりもしているが、真優理は一向に構わない。
「何て尊い! 尊みが深すぎて死んじゃう!」
絢の視線が向いた途端にくらくら眩暈を起こしながら、それでも死んじゃうわけにはいかないと体勢を立て直す。写真を撮りまくる。
だって今年も待望の寝子祭がやってきたのだ。可愛い従妹が学校でがんばる姿を間近でカメラと心に納められる年に何回かしかない機会がやってきたのだ。
普段はホテルコンシェルジュとして、社会人としてきちんと仕事をこなしている己は仮の姿、真の姿は従妹大好き、好きすぎて残念無念極まりないアラサー女子。
(三十路がどうした! だって絢ちゃんのこと大好きなんだもん!)
遠慮がちに顔を出す三十歳の自意識を従妹への愛でぶっ飛ばし、
(キタキタ、キタ────!)
真優理は従妹の艶姿をひたすら撮影する。心に刻みつける。だって今や遅しとばかり待っていたのだ。司会コンビの口上も、『カイジン』たちのポージングも心ここに非ず、デジカメのデータ残量を確認したり、スマートフォンで短文投稿SNSアプリのねこったーを眺めてみたりと時間を潰し続けていたのだ。大好きな絢ちゃんを待ち続けていたのだ。
(もう、真優理さん……)
恥ずかしいくらいの大興奮っぷりを見せる従姉に対する内心は微塵も表には出さず、ただただはにかむような笑顔で絢が指定した怪人は、『オオグイ』。
「清楚な雰囲気の青山さんと激辛サンマさんパンの取り合わせは想像もつかないわね……」
「俺的にものっすごーく辛いと思うけど、がんばって!」
「お水はこちらにたくさん用意しているので遠慮なくどうぞ」
司会三人の声援も受け、絢は舞台中央に設けられた『対決場』の席につく。覆面姿の『カイジン』と並んで座り、目の前のテーブルに置かれた激辛サンマさんパンを手に取る。
「それでは、スタート!」
司会が宣言するなり、真優理はさっと口を噤んだ。声の限りに応援したい気持ちは山よりも高く海よりも深いけれど、
(お口チャック!)
絢がどう食レポするのか、耳を傾けなくてはならない。彼女の可愛い唇から紡がれるお言葉を胸に刻み込まなければならない。
(だって私、『女優・青山絢ファンクラブ会員番号1』だからね!)
それくらいは当然なのだ。
真優理の熱いまなざしを感じながら、隣でサンマさんパンにかぶりついてカライと悶絶する『オオグイ』を伺いながら、絢はサンマさんの頭をお淑やかに千切る。
正直なところ、うまくできるかどうかは分からない。でも、将来女優仕事に就いた暁には、こういう仕事もあるかもしれない。となれば、気合いを入れて臨むのみ。
「見た目はあんまりサンマさんっぽくないですが、どんなお味でしょうか」
そっと口に入れた瞬間、絢はぱちっと目を瞠った。
「……これは……」
「カラーイ! だめ、カライ!」
隣で喚くばかりの『オオグイ』には構わず、静かに続ける。
「激辛ファンならきっと狂喜乱舞しそうな辛さですね……」
口の中は大炎上、喉は飲み込むのを拒否して壮絶にヒリつく。ともすれば噎せ返ってしまいそうな辛いパンをごくりと飲み込めば、全身から汗が噴き出した。
それでもどうにかこうにか完食し、
「ごちそう、さま、でした……」
ヒリヒリして嗄れる喉で告げる。途中で何を言ったのかももう覚えていないけれど、
「素敵! よく頑張ったわ、絢ちゃんー!」
真優理の涙声じみた声援だけはしっかりと耳に残っている。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
51人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年12月07日
参加申し込みの期限
2019年12月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年12月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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