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寝子島高校
【寝子祭2nd】前夜祭から後夜祭までフルリヤッヒィ!
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アカリ・ゴールディング
は泣いていた。それはもう世界の終わりなくらいに泣いていた。涙ほろほろどころか目の幅くらいの涙に滂沱と頬を濡らしていた。
「アカリは」
頭に猫耳をつける。
「アカリはプロムに憧れてマーシタ」
制服のスカートのウエストに猫尻尾を挟み込む。
プロム。それは英語圏高校の学年末一大イベント。女子も男子もドレスアップして街に繰り出し、華やかなダンスパーティを行うというもの。
母の死と父の転勤に伴い、祖母の母国である日本に寝子高桜花寮に入寮したアカリは、日本の高校にももちろんプロムがあると信じて疑っていなかった。
「まさか日本のハイスクールにプロムがないなんて……Gees」
めそめそ泣きながら、アカリは前夜祭の体育館に集まった学生たちを眺めやる。女子はキャット、男子はマウス。『キャット・キャッチ』と題された前夜祭参加者あげての追いかけっこは、捕まえた男子に後夜祭のエスコートのお願いが叶うという。
ただし、プロムではなくフォークダンスの。
フォークダンスなんて、キッズがやるものではないのか。
「三歩も四歩も後退してるじゃないデースカ!」
心が折れるまま、アカリはその場に膝をつく。だん、と床を拳で叩く。
「フォーマルドレスでダンスしたかったデース……」
「追いかけっこもきっと楽しいよ……?」
全身全霊で嘆くアカリの背を、猫耳に猫尻尾の万全装備な
恵御納 夏朝
がぽふぽふと撫でた。催しの準備の合間を縫って参加したのだ、きっと楽しいに違いない。
「ネズミさんの背中のにゃっぽを狙う……にゃー! ね? ネズミさん待て待てー、にゃー、って。……ね?」
ごげ茶色の瞳を柔らかく細める夏朝を涙目で見上げ、アカリはこくりと頷いた。手の甲で涙を拭い、ぎゅっと拳を握りしめる。
「……誰にも相手にされないのも嫌デース!」
なだめるようにおどけてみせる夏朝の手をぎゅぎゅっと掴み、アカリはもう一度大きく頷いた。こうなったら、にゃっぽとダンスの相手を見事ゲットしてみせよう。
決意を固めたところで、体育館のステージに猫耳カチューシャをつけた寝子祭実行委員長、
本条 小萩
が現れた。
「裏方仕事は小萩が完っ璧に請け負います! どこの委員さんもお仕事ばっかりで寝子祭を楽しめないような状態にはしません! 今日は心ゆくまで後夜祭を楽しみましょう! ということでー、」
手にしたマイクを大きく掲げ、小萩は声を張る。
「キャット・キャーッチ!」
小萩の合図に合わせ、ネズミな男子たちが蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。
「頑張って走って追いかけよう」
「ラジャデース!」
励ましてくれた夏朝の健闘を祈りつつ、アカリは猫耳と猫尻尾を揺らして駆けだした。ネズミを追いかけ、体育館から外に出る。外灯の下の渡り廊下を駆けて行くネズミに、校庭の暗い木陰に紛れ込もうとするネズミ。背中に金色の金券をひらひらさせながら、色んなネズミたちが駆けて行く。
体育館の壁の影に身を潜め、アカリはネズミたちを観察する。彼女と待ち合わせしていなさそうなネズミを探す。走っても追いつけなさそうな体育会系男子はいけない。文化部系男子を狙うのがベターというもの。
物陰に身を潜めて狙い定るは亜麻色の髪のネズミ。なんだかちょっと恥ずかしそうにしながらも、隠れようとはせずに積極的に表に出てきているのが狙い目、もとい好ましい。
壁に背を向けガードしたり、正面を突っ切ると見せかけて横へ逃げたり、囲まれないよう位置取りに注意をしたり、大柄なネズミを遮蔽物代わりにしたり、体力に気を使っているらしいところから鑑みて、体育会系でなさそうなのも好ましい。
「アカリはキャットなのデース」
小さく呟き、足音を潜めて亜麻色の髪のネズミの背後に忍び寄る。前方からじりじりと近づくツインテールな猫に気を取られてか、ネズミはこちらに気づいていない。
「キャッチ! デース!」
「あっ」
背中の金色にゃっぽをペリリと剥がして宣言すれば、振り返ったネズミは端正な顔を驚かせてほんの少し悔しそうに笑った。
向き合って牽制しあっていたツインテールな猫に手を振るネズミの横顔がなんだか寂しそうに見えて、だからアカリはこっそりと問う。
「彼女デスカ?」
「……いや」
口ごもるところから見て、彼女ではないものの踊りたい相手であるのは確からしい。
「踊りたい相手と踊れると良いデース」
努めて明るく言い放ちつつ、アカリはネズミから獲ったにゃっぽをガムテープで再度その背に貼り直す。
「……Good luck!」
サムズアップして放流したネズミがありがとうとハンサムに笑って駆けて行くのを見送ってから、アカリはがくりと肩を落とした。
「アカリのパートナー……」
グスン。ネズミを逃がした猫はちょっぴり涙するも、
「あっ、さっきの! ファイトデース!」」
祭りの準備で煌々と電気の灯る校内を元気いっぱい駆けて行く夏朝の姿を見つけ、精一杯の声援を送り始める。
追いかけていたネズミが目の前で派手にスッ転んで、
「……あ」
猫夏朝は思わず足を緩めた。背中のにゃっぽに伸ばしていた手を引っ込めた。とはいえ、にゃっぽ確保は確定か。
(寝子祭を楽しむための足しになりますように)
にゃっぽを取った後、こっそりネズミのポケットに入れようと用意していたお札を取り出そうとした隙をつき、転んだネズミが跳ね起きた。そのまま脱兎ならぬ脱鼠の勢いで逃走を再開する。
「あっ」
追いかけるタイミングを逃してちょっと呆然とする夏朝の前、少し先の角から缶ジュースを片手にのんびり歩いてくる長身の男子の姿。
(……ちょっと眠い……)
明日の屋台の準備や確認に追われ、気が付いてみれば真っ暗だった校舎の外を眺め、
志波 拓郎
は食堂前の自販機で買った缶入りのホットココアをすする。
(前夜祭、始まってるんだっけ?)
休憩がてらの水分補給の最中、
「ネズミさんー!」
「!?」
猫耳をつけて駆け寄って来る夏朝を目にして思わずぎくりと立ち止まる。素早く背中に回り込もうとする夏朝に合わせてぐるぐるその場で周りながら、
「自分は……参加してない、です……!」
咄嗟に両手をあげて降参のポーズをとってみせる。
「あ、……ごめんなさい」
「いや、……がんばって」
こげ茶色の目をまん丸にしてぺこりと頭を下げて駆けて行く夏朝を見送り、拓郎は驚いてどきどきする胸を撫で下ろした。
(あぁ、ビックリした……)
どのくらいの人が参加しているんだろう、と廊下の向こうを眺めやる。校舎の外を確認する。
「……わぁ」
思わず声が漏れたのは、ものすごい勢いで校庭を駆けて行く全身タイツに猫耳姿の
富士山 権蔵
、もといフジコ先生を見かけてしまったがため。
「あの猫、強い」
その手に握られた何枚もの金券と、追いつめられ押し倒されるネズミの姿までも見てしまい、拓郎は思わず小さく両手を合わせた。
(がんばれ)
心の中で犠牲となったネズミたちを応援しながら、ああでも、とちょっと思う。
(楽しそう……)
来年は前夜祭にも参加してみよう。そんなことを考えてから、ぱちんと頬を叩いて気合いを入れ直す。部活の出店準備は、まだ残っている。
(頑張ろう)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
51人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年12月07日
参加申し込みの期限
2019年12月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年12月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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