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【寝子祭2nd】前夜祭から後夜祭までフルリヤッヒィ!
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「それじゃあ、せーのっ! フルリヤッヒィー!」
中庭から聞こえて来た賑やかな掛け声に、
旅鴉 月詠
は紅色の瞳を瞬かせた。
祭を楽しむ人々が行き交う渡り廊下の端、流れ来る冷たい風に純白の髪を揺らして振り返る。校舎の上に広がる青空に手にしたデジタルカメラを向けてシャッターを切る。
寝子高芸術科に属する月詠の今日の活動は、
(芸術をするんだよ)
濃紺のベレー帽子の縁を片手で上げ、もう一度カメラを構える。渡り廊下をぱたぱたと忙し気に駆けていた実行委員が満面の笑みとピースサインをした。
(ある意味では、実行委員の活動である)
しかつめらしい顔でこくりと頷き、月詠は通りすがりの実行委員の雄姿をデータに収める。
実際のところ、月詠は実行委員ではない。ないのだが、
(そうなのである)
何をしているのかと言えば、写真を撮っている。
(それだけである)
とはいえ、集めたデータを必ず渡すことを条件に提示して、実行委員に許可は取ってある。
──新聞部とか資料大事だろうし。記念写真は作らないといけないだろう?
それを理由と建前にして、各イベントの担当にも話は通している。
(まあ建前でもないが)
何はともあれ、
(写真が撮りたい。舞台裏まで)
芸術科であり芸術家である月詠の本音は、今回の寝子祭で行いたいのはそればかり。だって、
(写真もまた芸術である)
一瞬を切り取る写真は、一瞬と永遠が混在する絵画とはまた違う良さがある。芸術である写真撮影を芸術活動と呼ばずして何と呼ぶ。
舞台裏の撮影許可が取れなければ、表だけ撮るつもりではあったけれど、幸いにして許可はもらえた。現場で拒否されなければ、という条件つきではあるものの、
(カメラ向ければ何かしら応えてくれるさ)
隠密活動じみてあちらこちらと校内を飛び歩く。ミスコンとハンマーオークションは裏も表もカメラに収めた。続けて向かうは先ほど元気な掛け声が聞こえた中庭の特設ステージ。
(にしても、うーん)
遠景でステージを撮り、人込みをすり抜けてステージの裏側に回り込む。
「あっ、月詠ちゃーん!」
司会を務めるののこがぶんぶんと元気いっぱい手を振る姿に向けてパシャリ。
「フルリヤッヒィー!」
元気を有り余らせて舞台裏を駆け回る姿もパシャリ。そうしながら月詠が思い巡らせるのは、
(フルリヤッヒィーとは?)
今回の寝子祭のテーマである言葉について。
(そんな名前の甘い飲み物があったようなないような)
「フルリヤッヒィー!」
全身で叫んでまた舞台に飛び出して行くののこの背中をカメラレンズで追いかけつつ、月詠はこくりと首を捻った。
(さて、次は)
屋台周辺を重点的に撮ろう。もちろん後夜祭も余さず記録しよう。
寝子祭の全部の撮影が終わったら、データは委員会に提出。
コピーしたデータをアトリエに持ち帰り、写真を印刷してからが芸術家月詠としての本領発揮というところ。
(フルリヤッヒィーな道化猫のイラストを作成する)
きっとたくさん撮れているだろう写真を吟味して切り貼りして行く楽しみを思えば、カメラを覗きながらも小さな笑みが知らず零れた。
各イベントを分かりやすく、かつ何らかの形をとるよう、その上芸術性を考えてコラージュし、マーカーで文字やイラストを加筆して完成度を高めて行くのは、難しいだろうがどうしようもなく楽しい活動だろう。
(写真が多ければ違うポーズの道化猫のイラストも用意しよう)
何度でも印刷可能な写真と違い、出来上がるだろう作品は正に一点もの。
(完成品は後日公開するのでお楽しみに)
素材となる写真を次々に撮りながら、己の作品について考える。完成品は数日学校に掲示し、最終的には校長に寄贈しよう。
「もう一回行くよー! フルリヤッヒィー!」
舞台から聞こえるののこのはしゃいだ声に、月詠は思わずまた首を捻る。 それにしてもフルリヤッヒィーとは何なのだろう。
(ヒャッハーの類か)
ののこの声に合わせて盛り上がるステージ前の人々に向けてシャッターを切り、周囲にカメラを巡らせる。
(……ん)
賑わうステージ前を眺めやれる中庭の隅、校舎に近い山茶花の木陰、
(夢宮)
ぽつりとひとり、ほんの少し疲れたような、それでもとても楽しそうな顔で座り込んで休んでいる
夢宮 瑠奈
にも、月詠はカメラを向ける。
(……良い顔だ)
人々の楽しい声に紛れ、ぱしゃり、と微かに聞こえたデジカメのシャッター音に、瑠奈は栗色の瞳を瞬かせた。亜麻色の髪を風になびかせ顔を上げる。
ひらりと手を振る月詠に手を振り返す。
(おまつりっていいよね)
デジカメ片手に歩き回る月詠も、きっとお祭りを楽しんでいるのだろう。
あちらにパシャリ、こちらにパシャリとシャッターを切りながらどこかへ向かう月詠の自由な背中を見送り、瑠奈はまた中庭へと視線を向ける。
(ちょっとだけ寒いけど)
晴れ渡る空から降り注ぐ太陽は眩しくてあったかい。それにここは、わいわいと楽しむみんなを眺めていられる。賑わいを感じ取ることで、
(ああ、あたしはここにいるんだ)
そう感じることが出来る。
(だって、)
あたしはここにいる。
それはきっと、紛れもなく本当のこと。
みんな一緒に、楽しく盛り上がれる。
(おまつりって、いいよね)
みんなの笑顔を眺めながら、瑠奈は思わずにこにこと顔を綻ばせた。
「お、お化け屋敷とかあるぞ」
ステージの盛り上がりにしばらく視線を向けてから、
添星 叡知
は傍らを歩く
四野辺 蘭月
を見下ろした。渡り廊下の入り口に置かれた立て看板を示す。
前夜祭のキャット・キャッチで叡知から取った千にゃっぽは、ここにくるまでの出店で二人分のジュースやたこ焼きや唐揚げに化けている。
ふたりで写真や手作り作品の展示をひやかし、射的や輪投げも楽しんだ。
「蘭月おばけ平気か?」
お祭りの賑わいに浮かされるまま、蘭月は叡知の言葉にツインテールの髪を大きく揺らす。
「面白そうやないの」
「よし、いっちょう入ってみようか?」
「行こ行こ!」
弾む足取りで中庭を過ぎ、渡り廊下から校舎に入る。壁に貼られたおどろおどろしいポスターの指示に従って廊下を歩けば、校舎の端のどんづまり、暗幕が天井から垂らされている。
「はいる?」
ひょこ、と覗いた血みどろ白装束女に手招きされ、ふたりは暗幕内へと踏み込んだ。
不意に真っ暗になった廊下の真ん中、ふたりを招いた白装束女がおいでおいでと手を揺らしている。
「へえ、けっこう本格的やね」
「そうだな」
女に見送られて入り口を潜れば、そこは真っ暗闇の狭い通路。知らず身を寄せ合う格好になりながら、ふたりは歩き出した。
「うちの学校やとホンモノの変なのが来とぉ可能性あるかもなー……わっ!?」
こつりこつりと響く自分たちの足音を耳に、殊更に明るい声で笑ってみせようとした蘭月の声が不意に震えた。
「なに今の!?」
喚く視界の端、ゆらり、半透明のナニカが宙を過る。思わずへたりこんでしまいそうになる背中を、叡知の大きな掌が支えた。
「どうした」
「なんかいた!」
耳元に聞こえる叡知の声に応じ、振り返って叫んでから気が付いた。顔が近い。
(めっさ接近してまったわ……!)
暗闇にでも分かるくらい近く叡知の黒い瞳を見上げる格好になっていることに、胸が触れ合うくらい近づいてしまっていることに思い至って、蘭月は内心慌てた。とても慌てた。
「あー、びっくりしたー」
それを勘付かれぬよう、努めて平静を装う。叡知に背を向け、うっかり熱を帯びてしまった頬を押さえる。
(しゃ、しゃあないやんな?)
そっと横目に伺えば、叡知はほんの少し笑んでいるような、そうでもないような。
蘭月の横顔をちらりと見遣り、叡知は暗闇に笑う。
(矢張りこういうものは少し怖いようだな)
闇に慣れた目に、蘭月はどこか当惑したような照れたような顔を見せている。いつもの明るい笑顔も良いけれど、
(こういう表情もかわいいじゃないか)
ひまつぶしと金券目当てで参加した寝子祭だったが、蘭月のおかげで楽しく過ごせている。ふたりなら、この後もきっと楽しく過ごせる。
(来年も一緒に過ごせるといいな)
ふと思って、唇を引き結ぶ。かわいいだの、来年も一緒にだの、口に出して伝えられるわけがない。
(こっぱずかしい)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
51人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年12月07日
参加申し込みの期限
2019年12月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年12月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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