【寝子祭2nd】前夜祭から後夜祭までフルリヤッヒィ！｜リアクション

【寝子祭2nd】前夜祭から後夜祭までフルリヤッヒィ！

「できれば！　できることならば！　出場者全員に何かしらの賞を進呈したい！　全員優勝にしてしまいたい！」
「それはそうよね。みんなとても可愛かったり綺麗だったり美しかったり……気持ちはとってもよく分かるけれど、コンテストだからね」
　舞台の央で力いっぱい叫ぶ彰尋をまあまあと宥めるのは紅葉。
「そんな風に喚く審査員たち──実は後ろでまだポージングを決めてる『怪人』たちが審査員だったりしたのですが！　彼らのお陰で審査は揉めに揉めて、最後は客席からの声援の大きさが決め手となりました──さあ、お待たせしました、結果発表！」
　遠海がふたりの会話をまとめつつ重大発表も織り込みつつ、受賞者発表を開始する。

「清楚な衣装と星のような髪と歌声なミス寝子高フリー部門！　スピカ・フォーツさん！」

「……あ、ありがとう……」

「堂に入った実況で客席を笑いに満たしたミスター寝子高フリー部門！　史越奈津樹さん！」

「うわ、まさかのミスター寝子高……あのまだ口の中が火事です」

「まさかの戦法でカイリキに勝利したミス寝子高水着部門！　椎井莉鳥さん！　あっ、お辞儀だけして帰るのだめです、舞台に立っていてー！」

「……」

「はんなりという言葉が似合う食レポ、裏ミス寝子高水着部門！　伏見真さん！」

「おおきにね」

「あざと可愛い半泣き顔に胸を貫かれた男子も多かったはず、裏ミスフリー部門！　綴柚枝さん！」

「応援ありがとー！　やったね、いなりん、なつきち！」

「そして最後はミスター寝子高水着部門！」

「すみませんオチということで許してください、俺、鴻上彰尋！」
　最後の最後までなんとか笑いを取ろうとがんばって、司会兼ミスター寝子高水着は寝子祭メインイベントのひとつな寝子高ミスコンのまとめに入る。
「あっ、残念ながら裏ミスターは出場者なしで不成立！　ってことで賞狙いなひとは来年、裏ミスターへの出場がおすすめかもー！」
「ということで、今年の寝子高ミスコンはおしまい！」
「みんな、お疲れー！　でもまだまだお祭りは続くからねー！」
　司会を務めた彰尋に紅葉、遠海の三人と、勢揃いした受賞者たちが揃ってお辞儀する舞台に、するすると幕が下りて行く──