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【寝子祭2nd】前夜祭から後夜祭までフルリヤッヒィ!
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「それでは!」
「ええ、それでは」
舞台の真ん中、さっきまで一緒に司会をしていた彰尋と紅葉が声を揃えて呼んでくれる。
「楡宮遠海さん、どうぞ!」
舞台袖に立ち、遠海は深呼吸をひとつ。
ターコイズブルーのTシャツと黒系統のカーゴパンツを纏った自分の姿を見下ろし、手にした愛用のショルダーキーボードに触れる。
(行くわよ)
駆け足でステージの央に飛び出すなり、遠海は踵を返して背後に立つ三人の怪人を振り向く。選ぶのはもちろん、
「『ビセイ』!」
これで勝負、とばかりにキーボードの鍵盤に指を走らせれば、流れ始めるのはテクニカルで激しいロックの旋律。かと思えば、流れを途切れさせずにしっとりとしたピアノバラードに移る。
元インディーズバンドのキーボーディストである母親の手で幼少期より演奏技術を仕込まれている。母親譲りの才能に頼らず、それに磨きに磨きをかけ、加えて幾つものステージを経験して、遠海の演奏レベルはかなり高い。
バラードを聴かせた次にはフュージョン系の音楽を即興で弾きこなし、演奏を心底から楽しむままに遠海は客席からの拍手を全身に浴びる。
(結果はともかく)
舞台での演奏はとても楽しかった。だからそれで良しとしたい気持ちが半分、けれどまだまだ演奏を楽しみたい気持ちが半分。
昂る気持ちを抑えきれず、遠海は『ビセイ』のどんな演奏にも負けない気迫で叫ぶ。
「私のキーボードを聞けー!」
心弾むようなキュートなポップに夜の静寂にも似たメロウなバラード、多岐に渡る音楽をキーホルダーひとつで弾きこなし、クラシック曲をピアノで一曲弾いた『ビセイ』に勝利して、黒髪と息を乱しながらも楽し気に遠海が駆け戻って来る。かと思えば舞台裏の隅で素早く制服に着替え、司会役として再びステージに舞い戻り、
「続いては
三宅 葉月
さん!」
彰尋と紅葉と一緒に声を揃えて出場者の呼び出しにかかる。
己の名を呼ぶ司会者たちの声に合わせ、葉月は舞台へと静かに足を踏み出す。
(去年のミスコンは水着部門だったわね)
今回の参加先をフリー部門にしたことについての理由は特にはない。
強いて言えば、自分がデザインした衣装のうち、身に纏う機会がなかったものを選んでみれば、その機会を探してみれば、寝子祭のミスコンのフリー部門であっただけのこと。
動く度に軽やかに揺れるフレアミニスカートから伸びる黒タイツの細い脚で、躊躇う素振りもなくステージの央に立つ。コッ、と足首を覆うブーツのヒールが高らかに鳴り響いた。
「ミリタリーロリータね。三宅さんのロングウェーブの黒髪にとても映える衣装だわ」
「シルバーの二丁拳銃も凛々しい雰囲気にピッタリ」
司会者の女子ふたりの言葉を聞いているのかいないのか、葉月は客席よりも遠くを見るまなざしをする。そのエメラルドの瞳に不意に光が閃いた。葉月はやおらくるりとヒールの踵を返す。二丁拳銃の銃口を向けるは背後でポージングをする三人の『怪人』のうちの二人──『オオグイ』と『カイリキ』。
無表情なままに葉月が引鉄を落とす。撃ち抜かれたふたりが大仰な仕草で床に伏せて、最後に立つは『ビセイ』。
御指名ありがとうございます、と洒落たお辞儀をする『ビセイ』に、葉月はほんの僅か微笑んでみせた。ヒールの音を響かせ、再び客席に向き直る。
「寝子高夜市でハイトーンヴォイスでハードロックを聞かせてくれた三宅さん、今回ももしかしたら……」
夜市のフィナーレライブで葉月ともセッションした遠海の予想を裏切り、葉月の口から紡ぎ出されたのは演歌。それもしっかりとコブシを効かせた演歌の中の演歌。
身に纏う衣装からも、浮世離れした雰囲気からも大きく逸れた選曲に、客席からどよめきが起こるも、それは少しの間。ある種の美しささえ醸し出すミリタリーロリータ少女の演歌に会場の人々は聞き惚れ、そうして歓声と拍手を送った。
客席からの大きな賞賛の声にも、次いで歌い始める『ビセイ』のロックナンバーにも、勝敗の行方にも、そのなにひとつにも頓着を見せず、葉月は静かに一礼する。
己の感性の赴くままにパフォーマンスを演じ切れたことだけで充分だった。その他のことに興味はなかった。
たとえば、ふらりと姿を見せては邂逅した者を魅了だけして消える高貴な森の精霊の如く、彼女は舞台を去る。
「すごいすごい、すごいねえ」
舞台裏に戻り、何事もなかった顔で更衣室に向かおうとする葉月に、
夢宮 瑠奈
はほわほわと柔らかな感嘆の声を贈る。
「格好良かったよー」
「……ありがとう」
無表情だった瞳にちらり、木漏れ日にも似た笑みの光を浮かべて歩み去る葉月にお疲れさまと手を振って、瑠奈はどきどきと弾む胸を両手で抑えた。
素敵なパフォーマンスはこんなにもひとの胸をわくわくさせる。
(あたしも……)
儚げな印象さえあるノースリーブワンピース姿で、瑠奈は舞台袖から舞台を見つめる。客席に溢れる楽し気なお祭りの雰囲気を感じ取る。
(あなたを、楽しませられたら)
客席のひとりひとりに語り掛けつつ、名を呼ばれるままに舞台へ踏み出す。
サイドテールに結った亜麻色の髪を弾ませ、ふわふわとしながらも芯のある足取りで舞台に立つ。ぐるり、客席の隅々まで夢見るような視線を行き渡らせる。ふわりとスカートの裾をひらめかせて待ち受ける怪人たちを振り返り、白い手をすらりと差し伸べる。
「歌バトルだよー」
指名するのは『ビセイ』。
ちょっぴり音を外しながらも何だか楽しそうに演歌を歌い上げた『ビセイ』に続き、瑠奈は舞台の央でぺこりとひとつお辞儀する。
真直ぐに視線を、背筋を伸ばす。胸の前で両手を組み合わせ、祈るように、誓うように、静かに歌う。
──いつも あなたのことを
ずっと みているよ ほら
空に流れる風の色した声で響かせる歌のテーマは『おさななじみ』。
声に込めるは静かで、けれど強い愛。
(ずっと愛している)
歌詞と歌詞に籠められた想いに心を添わせ、瑠奈はその瞳に客席のひとりひとりを捉えて行く。愛を込めて、心を込めて、ひとりひとりに声を届けようとする。客席だけでなく、舞台の上にも。対戦相手さえも抱き締めるように優しいまなざしと声を送る。
──きっと あしたもまた
たのしく あそぼうね
ふわり、瑠奈は微笑む。
(それは、わたしの生きざまだから)
誰も彼もを、ひとりひとりを抱きしめる。敵対した誰かにも変わらぬ愛を向ける。
(それがわたしの生きざまだから)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
51人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年12月07日
参加申し込みの期限
2019年12月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年12月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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