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#彼女の曖昧な考察 ~ウィッチクラフト~
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【夢幻】
志波 武道
は、見知らぬ場所に在りました。少なくともその精神は。
「そう……そうだ。知らなきゃ。確かめなきゃ。既に被害は出ている。俺は、知らなきゃ……」
重たい足を踏み出すとぺたりと鳴り、泥濘にくるぶしまでも沈み込みました。
枝葉の重なりの向こうに覗く空は、青みがかった灰色。
敷き詰められたような泥の大地。
その中央に、黒々と口を開けた井戸。
背後へ続く道の先には、樹々に閉ざされた洋館の在りし日の面影が見て取れました。
ずるり。ずるりと。
「確かめなきゃ……俺は」
ずる、ずるり。井戸の底から。
魅入られていきます。惹き込まれていきます。
魔女、とは? この屋敷で、何を成さんとしていたのか?
「俺は」
ずるり。ぴしゃ。
泥の詰まった井戸から這い上がる、泥にまみれた人の形。酸素を求むように、武道へと手を伸ばして。
「武道君!!」
「っ……、!?」
たとえ心内の闇へ囚われたとしても、いくらずぶずぶと前のめりに沈みこもうとも。武道は、そこから引き上げてくれる仲間がいるという幸運に恵まれています。
肩を叩かれ我に返り、振り返れば
呉井 陽太
の心配顔。よろめいた武道を支える彼の手から、じんわりと安堵が広がりました。
「大丈夫、武道君?」
「あ、ああ……うん。少し、踏み込み過ぎてたみたいだな」
「秘子ちゃんが心配なのは分かるけど、焦りは禁物だよぅ?」
細い目を細めて、陽太は微笑みます。こんな状況にあっても。
窓から廊下へ差し込む月の明かりがにわかに強まり、館の惨状までも露わにしていきます。
「俺は……もしかしたら」
「うん?」
どこか。なにか。
武道の胸に生まれた、この奇妙な……既視感。
ぽつ、とつぶやくように。
「もしかしたら。俺は、彼女を知っているのかもしれない」
「彼女って……このお屋敷に住んでたっていう、魔女のこと? それってどういう」
「う、うわ! うわ! うわあ!」
陽太までも前のめりになりかけていたところを我に帰らせたのは、
ロベルト・エメリヤノフ
が不意に上げた切羽詰まった声でした。
「何!? あれ、何!?」
ずるり。ぴしゃ。
「ロベルトく……」
一瞬のことでした。引き倒され、引きずられ、ロベルトは廊下にうつぶせたままずるずる、ずるりと。陽太や武道の声が見る間に遠くなっていきます。
ずるり。ぴしゃ。ずるり。
「あ、あ。あ」
お守りのように抱えていた懐中電灯はどこへやら、廊下の壁や天井はめまぐるしく流れ、顔に手に足に、まとわりつくのは泥。ねばつく泥。
泥はロベルトを引きずる人の形をした何かから剥がれ落ちたものであり、泥でできているとさえ思えるそれは、おそらくは人間なのでしょう。
「ご……ごめんなさい」
自然、ロベルトの口からこぼれたのは、謝罪でした。
「ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさい! い、いやだ、やめて! ごめんなさい、ごめんなさい、助けて、ごめんなさい!」
誰に謝るのか。何を謝るのか。分からないままに。
「な……何これ」
白 真白
の視界が、色づいていきます。
くすんで剥がれた壁紙は修復され、彩り鮮やかに。ランタンに灯る光はぼんやりとオレンジに輝き、穴だらけの廊下は滑らかで格調高い木の質感を取り戻していきます。
かつては煌々ときらめくような、美しい建物であったことでしょう。
「洋館の、昔の姿……なの?」
「ワォ、プロジェクションマッピングデースネ! 日本のハロウィン、思ったより本格的デース!」
ぱちぱちと手を叩いて喜ぶ
アカリ・ゴールディング
の目には、やはり演出の類と映っているようです。
「お菓子はどこでもらえるでショー? こっちデスカー?」
「ちょ、ちょっと待って! 何かヘンだよ……!」
声。
今度は先ほどとは違い、たどたどしく幼さの残る子どもの声。
「オゥ? 窓の向こうに、ジャパニーズ・ザシキワラシみたいな子どもが! ファンタスティック!」
「じゃぱ……? あっ」
確かに。
蝙蝠柄のいかにも質の良さそうな着物を身に着けた、長い黒髪の小奇麗な女の子。それに見すぼらしく、ぼろぼろにほつれた木綿の着物を着込んだ男の子。
いかにも利発そうな女の子は瞳に聡明な光を宿していて、やけに大人びて見えます。対する男の子は、垂らした鼻をひっきりなしにずるずるとすすり、体格が良く、そして鈍く映りました。
「……何を話してるのかな?」
「気になりマースネ!」
ふたりは窓枠に手をかけ、子どもらの会話へ聞き耳を立てました。
「誰も信じない。誰も信じてくれない。私には、こんなにもはっきりと見えているというのに」
届いてくるのは女の子の声ばかり。男の子がぽつりぽつりと漏らす言葉は小さくて、蚊の鳴くよう。
「あの子役、なかなかの演技デースネー」
「あれが、魔女なの……?」
「それにきっと、私はいずれ殺されるか捨てられる。あいつらは私を鬼子のお荷物扱い。誰にも悟られぬよう、密やかに厄介払いを……」
「……なら……を……する……に」
「なあに? いつも言っているでしょう、私の目を見て口を利きなさいと。あなたの痴鈍にはいつも苛立たせられるわ」
「……ゆるせない。お、おれが大人だったら、そんなやつら……みな、き、斬り捨ててやるのに」
子どもの会話にしては、剣呑です。アカリはともかく、真白は女の子のまとう異様な気配に気づいていたかもしれません。
そのぎらつく瞳の奥へ潜む、どす黒い感情に。
「切り捨てて? ふぅん。たまには聡いことを言うのね。褒めてあげるわ、くふふ」
「っ、あ……」
一瞬の暗転の後、洋館は現在の荒れようを再び二人の前へとさらします。
「ナルホド! わかったデース!」
「ひゃっ」
アカリが大きな声を上げたので、真白はびくりと飛び跳ねました。
「幼い魔女は、魔術を用いて家族も使用人も次々に葬り去っていった。彼らは今も魔女に刻まれた呪いによって、この洋館をさまよっているのだ……! とゆー設定デースネ? イッツジャパニメーショーン!」
「あ、うん。設定……そうだね」
夢か。現か。真白は足元が揺らぐような感覚を覚え、頭を振りました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年10月15日
参加申し込みの期限
2019年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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