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#彼女の曖昧な考察 ~ウィッチクラフト~
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【既視】
「よっ」
旅鴉 月詠
がぴりりと絵を破ると、現れたのは携行用のLEDランタン。彼女のろっこんで、絵の中に封印していたものです。
サキリ・デイジーカッター
もヘッドライトに懐中電灯、それに複数のケミカルライトも持ち込んでいて、こと彼らに明るさの問題は無さそうです。
「わー。明るいのですー」
「君も使うかい」
ゼロ・シーアールシー
もサキリからケミカルライトを受け取り点灯。スマートフォンひとつの動画撮影に勤しむも、これで光量問題は解決となりました。
「ありがとうなのですー。これでねこったーの皆さんにも、もっと動画を楽しんでもらえるのですー」
月詠とサキリが横から覗き込むと、ゼロのアカウントは実に盛況なようです。
踏み込んだ洋館内部に届くのはかすかな月明かりのみであり、彼らのもたらした光源はそこへ秘された怪奇を露わにします。
「ほう。これはまた」
いつもまんじりともしない眉をかすかに跳ねさせ、月詠は書斎と思しき部屋の棚へ詰め込まれた、風化しかけた書物の数々を見上げます。
「どんな本が収められているんだい?」
「古今東西の魔術書……いわゆるグリモワールというやつかな。よく集めたものだよ。保存状態が残念だけどね」
月詠がその一冊を抜き取ろうとすると、本の装丁から分厚いページの至るところまで、まるで灰のように崩れてしまいました。とても読めたものではなく、壮観な表紙の並びを眺めるだけに留めておくことにします。
ふむ、とサキリは思案して、
「どうだろう。これらの書から推察して、この館に徘徊しているという何らかの存在は、やはり危険なものだろうか?」
「ネット上の情報なども加味すれば、その可能性は高いだろうね。何だね、意思の疎通でも図るつもりかい?」
「今回の目的は怪物退治ではなく、あくまでも胡乱路さんの救出だ」
月詠の問いに、サキリはきっぱりと断じます。
「襲ってくるなら迎え撃つけれど、無駄な戦いは避け、最短ルートを行くべきだ」
「なるほど、もっともだね」
こと戦いとなれば好戦的なバトルマニアにも見えて、サキリはその実、思慮深く仲間を重んじる一面をも持ち合わせています。こんな状況にあって、彼が目的へ至る最良を模索するのは当然と言えました。
とはいえ。
「お化けさん、お化けさん。出てきてくださいなのですー。謎団子をあげるのですー……お?」
「……やれやれ。どうやらあの子のお願いが叶ったみたいだね」
ゼロの呼びかけに応じたわけではないでしょう。けれど少なくとも彼女の前には、望む者が現れたようです。
「わー。燃えてるお化けさんなのですー」
「これは……」
月詠がぐいとゼロの手を引き、下がらせます。
廊下の奥に続く深淵。ごうごうと揺らめく暗い炎。
「燃え上がる異形の獣、か」
刃を抜き放ち、身構えるサキリ。
月詠はどこかつまらなさそうに、つぶやきました。
「獣と呼ぶならば、こんなものをこしらえた誰かこそがそう呼ばれるべきだろうね」
「同感だよ」
「お化けさん、謎団子食べるのですー? いらないです?」
廊下を埋める程の巨躯に配された、犬、あるいは狼のような胴や尾。頭には鹿のような大ぶりの角。歪に組み合わせられた人体の腕、足、それもいくつもの。
ごうごうと燃え盛り、それでもなお倒れ伏すことを許されない。
間近に相まみえて見れば獣と呼ぶにもはばかられる、まさしく異形の存在は甲高く、哀れを誘う声を窓の外に灯る月へと響かせます。
瞬間。陽炎纏う異形は巨体を物ともせず駆け、恐るべき爪とサキリのナイフがぶつかり合い、館に凛と共鳴してゆきました。
何かが。どこかで。
「……聞こえたか? 今の音」
どこか蒼白な顔をさらし、
志波 武道
は誰ともなくつぶやきます。
「何? 何の音?」
「いや、分からない。分からないけど、聞こえた。何か」
「うう……」
張りつめた武道の顔や声色に、
ロベルト・エメリヤノフ
も不安を隠せません。
(なんだか恥ずかしいな。驚いたりビビったりしてばかりだ……こんな状況でも動じない、強い心が欲しいよ)
どうにかあの奇怪な獣から逃げおおせてもなお、ロベルトの肩の震えは止まりません。えもいわれぬ羞恥と恐怖がないまぜとなり、彼の混乱はより深まりました。
「うーん。六本指は無いか……」
三人の中にあって、
呉井 陽太
がいくらかでも落ち着いていられるのは、心ここにあらずといった同行者ふたりの反動のようなものかもしれません。誰かが自分より慌てていると、人は返ってどこか落ち着くものです。
「魔術用具? っていうのかな。妙なものばっかり散らばってるよねぃ」
壁や床、時に天井へまでも乱舞する、奇怪な文字や記号。床に放り出された人形たち、その無数の破片。溶け切った蝋燭。血だまりの痕跡。突き刺さったままのナイフ。無造作に散乱するグリモワール。
それらの全てが歪であり、館の異質さをつぶさに表現しています。先へと進むたび、陽太の警戒心は増しました。
「う、胡乱路……? いる? いない……よね」
ロベルトがおっかなびっくり開いた部屋の扉。奥にはこれまた数え切れないほどの書物がそこかしこへ平積みにされていて、その中心には赤黒く描かれた六芒星がありました。
「最近、美少年とTRPGで遊ぶことがあるんだけどさ」
「ん?」
少しでも場を和ませようとしてか、あるいはそれによって自身の精神の安定を保とうという無意識の行いでしょうか。ロベルトは少し口角を上げ、
「はは。これ、読んだら正気を失う書物、とかじゃないよね? ほら、ゲームなんかでよくある……」
「そうだねぃ。こんな場所じゃ、何が起こるか分からないし。読んだってオレたちには意味なんて分からないだろうしね、触らないほうがいいかもしれないよぅ」
「う、うん……触らない、触らないよ」
冗談のつもりが真剣なトーンで返され、ロベルトは背筋に冷たい何かが這い上る感触を覚えました。
「慎重に行こう。何でもないものが罠だったりするかもしれないし……、? 武道君?」
ぶつぶつと。
武道が壁の赤文字に向かってつぶやいている言葉がなんであれ、陽太とロベルトの心はざわつくばかり。
「た、武道君……いったい」
「ちょ、どうしたのさ志波? 何かおかしいよ……?」
「俺は……」
ぎぎぎ、と軋む音さえしそうな程にぎこちなく振り返り、武道は瞳に虚無を映したまま、ぽつりと。
「知ってる……」
「えっ?」
「俺は……知ってる気がする。どこかで会っているのかもしれない。彼女を、俺は、知っている気がする」
思わず顔を見合わせたふたりは、互いの目に隠せぬ怯えの色を見い出しました。
「……彼女……?」
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年10月15日
参加申し込みの期限
2019年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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