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#彼女の曖昧な考察 ~ウィッチクラフト~
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【覚めて今】
身動き取れず。息もできず。
ロベルト・エメリヤノフ
はただ、沈みゆくのみ。
(いやだ。いやだ!)
泥はうねるように纏わりついて四肢を絡め取り、口鼻から体内にまでも入り込み、ロベルトという存在を侵食していきます。
(いやだ、こんなのは、こんな終わりだなんて、僕は、こんな、こんな)
自分が自分で無くなっていく感覚。自らも泥となり、やがて乾いてひび割れ、砕けて消えてゆく。
自分とはこれほどまでに矮小で取るに足らない存在だったのか。否応なく思い知らされ、ロベルトは身も心も泥と化してゆくのです。
(でも……これでいいのかも)
思考の袋小路へ、ロベルトはとらわれています。
(そうだよ。僕なんて泣いてわめいて、騒ぎ散らすだけで、何の役にも立たないし。みんなに迷惑をかけるだけ。それだけの……)
あの泥まみれの怪異。もとは人間だったのでしょう。魔女によって泥へ落とされ、泥に塗り込められてしまったのでしょうか。
自我も尊厳も、肉体さえも失ってしまったあの存在のように……自分も。
(僕なんて、いてもいなくても変わらないし。みんなきっと、疎ましく思ってるさ。消えてしまえばいい。僕なんて、このまま皆の前からいなくなって……消えてしまえば……)
泥にまみれて。
(僕なんて。僕なんて。いなくなればいい。このまま消えて……そうすれば)
「そんなこと、ありませんよ。んふふ」
やわらかく包まれた手。優しく引っぱり上げられ、身体中にこびりつく泥の全てが剥がれ落ち、まっさらになってゆく感覚。
これは、現実? それとも、願望?
「あら。目が覚められましたか、エメリヤノフさん?」
月の明かりに照らされた彼女の顔は、ひどく懐かしく思えました。
「……胡乱路?」
「ええ、わたくしです。こんなところでお会いするだなんて、んふふ、奇遇ですね」
いつもの含み笑い。ロベルトを見下ろしているのは、まぎれもなく探していた相手、
胡乱路 秘子
その人でした。
どうやら洋館の中でも広間のような場所で、以前はさぞ豪奢な造りであったのだろうと思わせるものの、やはり壁には魔術用具のようなものがいくつもぶら下がり、壁には血文字も刻まれています。
「よくお休みでしたよ。けれどひどくうなされていたご様子。悪い夢でもご覧になりましたか?」
「え、いや……夢? あ、うわっ、ごめん!」
後頭部の柔らかい感触が秘子の揃えた膝であるのに気づいて、ロベルトは跳ね起きました。
「まあ。大丈夫ですか? もう少し横になられていたほうが」
「だ、大丈夫! ありがとう……胡乱路が助けてくれたの?」
「? いいえ。わたくしはただ、エメリヤノフさんが廊下で眠っておられたので、こんなに硬い床の上では寝心地も悪かろうと思いまして。んふふ」
頭をかきつつ立ち上がると、まだあの朽ちかけの洋館の内部であるようです。泥はどこにも、ひとかけらさえ見当たりません。
目の前には、やけに入念にペンタクルで飾られた、大きな扉がありました。
「あ! 起きたんだねぃロベルト君、良かったー!」
「心配したゼイー☆」
明るい声は、
呉井 陽太
と
志波 武道
。ふたりも首尾よく、秘子と合流することができたようです。
「驚いたよ、突然いなくなっちゃったからさ」
「焦って探し回ってたら、秘子ちゃんといっしょにいるのを見つけてねぃ」
そしてこの場へやってきたのは、彼らばかりではありませんでした。
「あー! 秘子さん、見つけたのですー。ゼロの推理どおりなのですー」
「ふう……良かった、怪我はなさそうだ。志波先輩たちと一緒にいたなら安心だね」
ぱたぱたと駆けてきた
ゼロ・シーアールシー
に、ほっと安堵した様子の
サキリ・デイジーカッター
。
「やあ、とらわれの……というわけでも無さそうだね。元気だったかい、秘子」
クールに肩をすくめた
旅鴉 月詠
。
「まあ、皆さんお揃いですね! 今夜はとっても、素敵な夜ですね。んふふふふ♪」
彼らの心配もよそに、当の秘子はあくまでマイペース。にたり、と笑みを浮かべました。
秘子が姿をくらませてから、およそ三日が経過しています。
けれど彼女は、
「三日? いえいえ、わたくしこちらへお邪魔してから、まだ数時間といったところです。んふふ、Mewtubeの配信を視聴者の皆さまも楽しんでおられて……あら? 切断されてしまっていますね。はて、わたくしすまーとふぉんの扱いにはまだ慣れておりませんもので」
こてんと首を傾けた秘子に、その自覚はないようです。
サキリとロベルトは顔を見合わせて、
「やれやれ、お気楽だね。とはいえ、彼女らしいとも言えるかな」
「うん……ほっとしたよ。ほんと、良かった」
なんであれ、彼女を案じていた面々は胸を撫で下ろしました。
ゼロはここぞとばかり、謎茶を秘子へ進呈。
「おなかすいたり、のど乾いたりしていないのです? 謎団子と謎茶をどうぞなのですー」
「まあ、ありがとうございます。そうですね、少し小腹が空いてきたかもしれません。いただきますね、んふふ」
とありがたく団子をひと口かじった秘子は、それを盛大に吹き出しました。外れだったようです。
「……武道君? どうしたのん?」
「ん? ああ……」
先ほどから武道を気にかけていた陽太。親友だけあり、彼の些細な表情からも気づく余地はありました。
武道が見上げたのは、護符にタリスマンなど無数に掲げられたペンタクル。刻み込まれた異様な文字の羅列。
それらに封じられた、扉。
「開かない扉……って、情報の中にあったねぃ。これがそう?」
「多分な。けど、開いたとしても、開けないほうがいい……」
「うん? 何か心当たりでもあるのん?」
心配そうに覗き込んだ陽太へ、武道は苦笑い。
武道の脳裏で像を結ぶのは、クラゲやイソギンチャク、あるいは珊瑚のような特徴を合わせ持つ、人型の異形。暗い深淵で迎えた死と、死を超越した体験。
そんな、夢。
「扉の向こうが、今はどうなってるのか……俺には分からない。けど、開けるべきじゃない」
「はて、困ったな。それでは、この鍵はどうしようか」
表情は平坦なまま、おどけたように言ったのは月詠です。
手のひらには、窓から差し込む月明かりにも光を照り返すことはない、錆だらけの鍵がありました。
「! それは」
「先ほど、捜索のさなかに見つけてね。どうやら、その扉のものじゃないかと思うんだが」
武道は一瞬、警戒のそぶりを見せたものの。
「では、この鍵はこうしてしまおう」
取り出したのは、一枚の絵。月詠のお手製、六芒星や十字の描かれた絵に鍵を近づけると、あっという間にするり、吸い込まれてしまいました。
月詠のろっこんは、無機物を絵の中へ封印するのです。
「私も魔女のはしくれ。魔女は大様にして探求の徒だが、私は空気も読める魔女でね。これは放棄しておこう」
「そう……そうだな。そうしてもらえると助かるよ」
月詠はうそぶき、広間で撮影の続きなどしている秘子を眺めて、締めくくりました。
「目的は達した。そろそろ帰ろうか、秘子」
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年10月15日
参加申し込みの期限
2019年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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