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「やっぱり妖怪といえば人気の無い、神社や墓地、あとはお寺なんかでしょうか。零落した自然の精、なんて話もあるくらいですしね」
エレノア・エインズワース
は猫又川の河川敷から伸びる落神神社の参道を歩きながら呟いた。
「おあつらえ向きにこの辺りには神社も寺も、墓地まであるし、順番に回れば良さそうです」
参道のそこここから頭を出している雑草を踏みしめながらエレノアは歩く。
口元には笑みが浮かんでいるが、しかし少々神経質な印象がある。
実際エレノアはわずかばかり苛立っていた。
「それにしても全然『妖怪』が出てこないじゃないですか。今にも飛び出してきそうな雰囲気はあるというのに、生臭い風のひとつも吹いて来ないなんて……期待外れですね」
エレノアの周りに広がる森には、何者かが容易に身を隠せるだけの茂みはある。
風も無いのにむやみにざわついているが、しかしそれだけだった。
そうしているうちにエレノアは最初の目的地、落神神社へと到着してしまった。
「開店休業中のお化け屋敷に入った気分ですね」
彼女はぼやきながら崩れかけた石段を登っていく。
やがて丹の剥げた鳥居の目の前までやって来た。
「あっ、と」
手入れもされず積みの甘くなっていた石段に脚をかけたエレノアは体勢を崩し、靴が片方脱げてしまった。
それを拾おうと振り返ったその瞬間、彼女の耳元をひゅお、と風切り音を立てて何かがかすめた。
「っ!?」
びくり、と咄嗟に彼女は身を引いてそちらを見る。
しかし、そこにはなにもない。
「今何か……?」
訝しみながらもエレノアは頭上を見上げた。
「なにかいますね」
エレノアの頭上、ざんばら髪を振り乱した鬼の生首のようなものが鳥居にまとわりついていた。
「ふん、おとろしって奴ですか」
おとろしとはその『妖怪』の名である。
神社の鳥居に棲み、不信心者がその下をくぐろうとすると落下して押し潰すなどと言われることもあるが、実際どのような『妖怪』なのか分かっていない部分も多い。
「あやうく押し潰されるところでした。うふふ、でもこれでようやく『妖怪退治』ができますねぇ?」
エレノアは鳥居の上でじっとしているおとろしを見上げて不敵な笑みを浮かべた。
すると彼女は出発する前に用意していた水鉄砲を使って、おとろしの真下に水を撒いた。
彼女のろっこんは、水を強力瞬間接着剤へと変化させる。
「つまりここにアレが落ちた瞬間に私がろっこんを発動させれば、あとは煮るなり焼くなり私の自由ということですね」
そう言ってエレノアは濡れた地面の上に片足をそっと突きだす。
思惑通り落下してきたおとろしに潰される前に素早く足を引くと、まんまとおとろしは撒いた水の上に着地した。
「うふふふ」
エレノアはにやりと口の端を歪めた。
先程は振り返る間に鳥居の上へ戻っていたおとろしが、地面にとどまったままでいる。
作戦は成功したようだ。
「これでもう、逃げられないですね」
エレノアは身動きの取れないおとろしを睥睨し、すっと右脚を上げると、その顔面を思い切り蹴り付けた。
「『妖怪』のっ、分際でっ、この私をっ、驚かせるなんてっ、良い度胸ですねぇ!」
素直に驚かされてしまったのが余程悔しかったのだろう。
エレノアは怖ろしい笑みを浮かべながら、履いている靴が壊れるのではないかと思うほど執拗に蹴り続けていた。
「ふう」
額に浮かんだ汗を拭い、エレノアは境内に足を踏み入れた。
鳥居の下には不自然に盛り上がった土の山が出来ている。
「神社を護るものが、わずかとはいえ私のような不信心者が振るう神の力に降されるなんて……うふふ」
彼女のもも辺りまで伸びた雑草を踏みわけ、本殿まで辿り着いた。
「随分とまあぼろぼろですね」
エレノアが戸に手をかけるとからりと開いた。
わずかな星の光が部屋に差し込み、中の光景を照らし出す。
部屋の中央に円く並べられた5枚の座布団、そのひとつに俯いて座り込んでいる女子が一人。
エレノアに気付き、顔をあげた。
「あ……」
彼女の背後には火の消えたろうそくが大量に立っている。
「ふうん」
エレノアは一度室内を見回すと、もうそれで興味を失ったようだ。
くるりと踵を返して神社を後にしようとした。
「ま、待って下さい……!」
座り込んでいた女子はエレノアを呼びとめる。
随分怯えていたようで、目元を拭いながらエレノアに駆け寄った。
「何ですか?」
エレノアはたった今その存在に気が付いたとでもいうように近寄って来た女子を見た。
眉をひそめて不審な表情を隠そうともしない。
「え、えと、あたし草堂鶴子っていいます。ずっと独りで隠れてて……怖いんです。その、へんなものもうろついているし……」
「へえ」
「急にごめんなさい……。だからあの、あたしもお姉さんについて行っても良いですか?」
「え、嫌よ。何を言っているんですか図々しいですね」
予想外の反応だったのか、草堂鶴子と名乗った女子は言葉を失った。
「困っていたら誰かが助けてくれると思いましたか? 泣いていたら事情を訊いて同情してくれると? 残念ですが、そういうことは私以外の人間に期待してください。うふふ、こうして来たのが私じゃなかったらきっと連れて行ってくれたでしょうにねえ。まぁ、泣くばかりで自分から助かろうともしない人間に差し伸べられる手なんて、私はクソ食らえですけど」
それだけを一気に言ってしまうと、満足したようにエレノアは再度草堂に背を向けた。
そして今度こそ振り返ること無く神社をあとにしたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
三三三
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
神話・伝説
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月12日
参加申し込みの期限
2013年08月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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