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寝子島ハロウィン☆デイズ!《寝子暦1370年版》
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「はーい、そしたらお待ちかねー、おばけ探しやるでー! ちびっこも大人も参加してなー!」
快活な声で呼びかけるトランプ兵仮装の剛の傍、大きな籐籠を両手で抱えたアリス風仮装の遊琳が物静かに微笑む。籠の中から南瓜おばけと蝙蝠と黒猫のかたちした小さな陶製人形を取り出して掲げて見せる。
「園内のあっちこっちにこういう人形が隠れとるさかい、見つけたらここに持って来たってー。そしたら豪華景品とお取替えやでー」
籐籠の中には、『豪華景品』なクッキー詰め合わせに始まり、寝子島温泉の宿泊券までが収められている。
「オバケ探しをするのですー」
アメジストセージの影からひょこりと顔を出した、長い銀髪に純白ワンピース姿の
ゼロ・シーアールシー
が可愛い声で笑って庭へ駆けだしたのを皮切りに、パーティに参加している人々がお化け探しなるゲームへと繰り出して行く。
「おばけ探しますにゃ!」
黒猫の仮装をした智瑜がはしゃいだ声で言って、言ってから頬を赤くする。双子座敷童の格好をしたこんと夕が、顔を覆う智瑜の背中を交互にぽんぽんと叩く。ついでに足元にすり寄って来た黒猫の珠がにゃうと鳴く。
「面白そうです、皆で参加したいです」
「ええね」
赤い頬をごしごし擦りながらの智瑜の言葉に、こちらはいつもとそう変わらぬ着物姿の日暮がのんびりと笑った。
「目指せ蝙蝠賞です!」
アリスな遊琳がテーブルに並べて行く景品の中、蝙蝠賞が『ねこ温泉郷招待券』であるのを見つけて智瑜は声を弾ませる。『ねこ温泉郷』は以前迷い込んだ、猫たちによる猫たちのための温泉郷。迷い込んだ人間は猫たちの世話をしなくてはならないのだが、智瑜にとってねこ温泉郷での日々はとても楽しいものだった。みんなで雑魚寝な大部屋でやったまくら投げも、仕事をさぼって昼寝していた日暮の顔にねこひげの落書きしたことも、ぜんぶぜんぶ。
別の機会にこんが『女子会』と称して行った逗留だって楽しかった。色んな『恋バナ』も聞けたし、夕からのアドバイスだって嬉しかった。
「またねこ温泉郷行きたいですね」
「あー、……せやねえ」
智瑜にねこひげを落書きされたことでも思い出したのか、日暮が頬を引っ掻く。
「あっ、猫耳ちゃん! また写真撮ろ!」
ぱたぱたと駆けよって来たナオが智瑜並んでスマホで自撮りし、何故だか警戒する珠を切ない瞳でちょっとだけ見てまたぱたぱたと駆けて行く。
黒いワンピースの少女が走って行った温室を見遣り、智瑜は張り切ってぎゅっと胸の前で拳を作った。
「ではでは温室のお花を見つつ陶器人形探しです!」
珠をおかっぱ頭に乗せたこんと手を繋ぎ、智瑜は園内にある小さな温室へと足を向ける。扉を潜った途端にふわりと流れ寄せるジャスミンの香に頬を緩め、小さな蓮池に架けられた小さな橋を渡り、黄色い煉瓦の小径を辿る。
地植えの芭蕉に椰子に色々なかたちや大きさのサボテンに、色彩豊かな極楽鳥花に蕾をつけた月下美人。花々の良い香りに包まれながら、智瑜は大小さまざまの植物を見回す。
「かくれんぼしてる気分です」
「かくれんぼ?」
「うん、かくれんぼ」
嬉しそうに瞳を丸めるこんに笑って頷きつつ、花や樹々の根元に目をやる。陶器人形が隠れていそうなのはあのあたりだろうか。
「見つけました!」
「こんも! こんも!」
蘭の艶やかな葉の影、ふたつ並んだ小さな陶器人形を見つけ、智瑜とこんは揃って声を上げた。飛び跳ねてはしゃぐこんの頭を撫でて褒めてやりながら、智瑜は見つけた人形を気づけばほとんど空っぽになっていたお菓子用の籠に入れる。
「まだみつかる?」
「見つけられるといいね」
にこにこと道を辿ったその先には、一足先に温室に入っていた黒猫耳の女の子、ナオの姿があった。
「意外と見つからないわ」
ちょっぴり肩を落としていても、ナオの機嫌は悪くない。手を繋いでおばけを探す智瑜とこんにひらりと手を振り、近くに見つけたベンチにちよこんと腰を下ろす。おばけさがしも猫耳ちゃん探しも楽しいけれど、はしゃぎすぎたかもしれない。
(猫耳ちゃん、いっぱい見つかったわ)
疲れを癒すために開くのは、今日だけでもたくさんスマホに撮り貯められた可愛い『猫耳ちゃん』たちと自分の写真。
(今日だけでめちゃ増えたわ)
ほくほくと写真を眺め、決意を新たにする。
(猫耳仲間フォルダ、もっと育てなきゃ……!)
でもその前に一休み。猫耳仲間な智瑜から貰った猫型クッキーをいただこう。
「かーわいー……あっ、なんかある!」
ラッピングを解いて猫型クッキーを取り出し一口かじったところで、椅子の足の影に小さな白猫の陶器人形を見つけた。
「おばけちゃん発見やったー」
拾い上げた陶器人形に思わずにこにこしてしまう。なにが当たるのかしらとわくわく胸を弾ませ、ナオは人形を膝に乗せてクッキーを平らげる。ごちそうさまと手を合わせ、ぴょこんと猫耳を揺らして元気に立ち上がる。早速持っていって景品と取り替えてもらおう。
黒いワンピースの裾と猫耳を弾ませ駆けて行く少女の姿が、温室に立ち並ぶ熱帯植物の葉陰に見えた。楽しそうな少女を何となく目の端に映し、桜はのんびりと温室の小径を辿る。てのひらの中には、さっき椰子の樹の根元で見つけたばかりの翼を畳んだ蝙蝠人形。
回収した人形を掌の中に転がし、造形を確認する。眠たげな蝙蝠は、可愛いというよりはちょっぴり不気味というかなんというか。
趣味のアクセサリー作りに役立てられるかどうかという視点から言えば、
(参考にはならなさそう、かな……)
むしろ、と視線を向けるのは、緑に包まれた道を連れだって歩くドレス姿のヴァイオリン奏者とシスター姿の女性。どこか絵になるふたりの姿を視界に捉え、桜はアクセサリーの構想を練る。
一本道を違えた少女からの眼差しを受けているとは露知らず、理紗子と真瞭は黄色い煉瓦の道を並んで辿る。
(こうして二人で一緒に歩くのも何か月ぶりかな……)
ふとそう思って、理紗子はふたりで歩けなかった何か月かに思いを馳せて悲しくなる。
「あっ、りさちん! おばけ見つけたよ」
理紗子の内面を読んだかのように、真瞭がことさらに明るい声ではしゃいだ。
「ふたつも見つけちゃった」
南瓜お化けと笑う黒猫の陶器人形、ふたつの小さな陶器人形を掌に乗せて笑い、黒猫を理紗子の手に握らせる。
「……いいの?」
「えっ?」
「貰っても、いいのかな」
「何言ってんの、りさちんと私の仲でしょ」
屈託なく笑って見せる真瞭の顔がほんの一瞬不安げに翳った気がして、理紗子は真瞭の手を握る。
「ありがとう、まーちゃん」
「……こちらこそ、りさちん」
ふたり、肩を並べて歩いて行く。
(うおおお目指すは温泉宿泊券!)
心の中で力いっぱい叫んで、
(いや、そんなね! そんな)
お化け探しにそんな力入れなくても、と衛は自分で自分を牽制する。
(いやでも、商品……温泉宿泊券……)
牽制する端から、心の中の下心満載な悪魔が囁きかけて来る。隣を歩く可愛い南瓜魔女な由貴奈を見ろと突っついてくる。
(そりゃね、由貴奈さんといきたいな~何て下心! この下心!)
心の中の悪魔をぶん殴ろうとした手が止まる。もちろん、下心は百パーセントだ。だって湯上りの由貴奈の艶っぽさは知っている。そんなのまた見たいに決まっている。
とはいえ、さすがに面と向かって温泉お泊りデートに誘えるわけもない。となれば、
(めちゃくちゃお化けを見つけて券を手に入れてさらっと由貴奈さんを誘う、これで完璧!)
無駄に張り切ってお化けを探す衛の隣、
(クッキー……)
由貴奈は由貴奈で商品の中に見かけた美味しそうなクッキーに心を奪われかけている。
(はっ、いけないいけない)
うっかり垂らしそうになった涎に慌てて口元を抑え、気を紛らわせるため他の商品について考えてみる。
(他には温泉の招待券と宿泊券かぁ)
寝子温泉にねこ温泉郷。ねこ温泉郷には由貴奈と衛も招待されたことがある。商品の中に見た『ねこ温泉郷ご招待券』の文字は、以前もらった千代紙の招待状のものと同じに見えた。
(夕ちゃんたちのところだよね。また行ってみたいなぁ)
とはいえ寝子温泉宿泊券も捨てがたい。
ねこ温泉郷の大部屋で夕に請われて『恋バナ』をしたことを思い出し、由貴奈はちらりと衛を見遣る。鵜の目鷹の目で物陰を探す衛の姿に、思わず首を傾げる。どしたのうーちゃん、と訊きかけた途端、衛の企みに思い至った。
「……ずいぶん張り切ってるんだねぇ」
思わず人の悪い笑みが浮かんでしまう。
「二人で温泉お泊りデートしたいのー?」
「はい!」
耳元に囁かれるまま、反射的に大きく元気よくお返事して、衛はボン、と音がしそうなくらい顔を赤くした。由貴奈を見、周囲の植物を見、
「ももも物を隠すならある程度隠せそうな物陰が必要……つまり、ここだぁ!」
狼狽を隠し切れないままに道の脇の草陰に頭を突っ込む。
見つけたのは、ズラリと並んで笑う南瓜お化けの陶器人形。
「……ここはカボチャ畑か?」
がくりと膝をついて項垂れる衛の頭をぽふぽふ叩き、由貴奈は道端に置かれた鉢植えの影を覗き込む。
「まぁ当たったときの事は当たったら考えるとして──ん、見つけた」
ぽつんとひとりはぐれて隠れていた南瓜お化けの人形を手に取り、由貴奈はふわりと笑った。
ほわほわと笑う由貴奈を見、衛はふと我に返る。お化け探しはお化け探しで楽しいけれど、そりゃもちろん温泉宿泊デートも力いっぱいしたいけれど、それだけに夢中になってしまうのは、
(本末転倒っつーか)
だって由貴奈は今、隣に居てくれている。ともすればふとした瞬間に目が合うくらい近くに居る。
今も笑う由貴奈と目が合って、目が合った瞬間に衛は由貴奈に夢中になった。思わずそっと手を伸ばし、由貴奈の手を握る。
「……ん?」
どうしたの、と瞬く由貴奈の耳に唇を寄せ、照れ笑いしながら囁きかける。
「へへ、一番素敵なカボチャ魔女発見、です」
「──そっか」
幸せいっぱいに笑うばかりの衛を見、由貴奈もつられて笑った。
「うーちゃんはその魔女を攫いにきた悪魔さんかなー?」
「……攫われて、くれますか」
「ん、……攫ってみせて」
急に真面目な顔をする衛に瞳を細めて頷いてみせてから、由貴奈はまたふわふわと笑う。
「それじゃ、一緒に探そっかぁ」
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阿瀬春
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3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
55人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年09月28日
参加申し込みの期限
2019年10月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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