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寝子島ハロウィン☆デイズ!《寝子暦1370年版》
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くすくすと笑い合う仲良しな雪女と鬼女とすれ違って、
綾辻 綾花
はなんだか少し嬉しくなる。お祭りを楽しむ人々の輪の中に混ざるのは、いつだってとっても楽しい。人々の笑顔につられて自分もついつい上機嫌になる。
紅いリボンで首元に結わえた金色の鈴をコロコロ鳴らし、黒い猫又姿の綾花も和風ハロウィンイベント真っ最中な寝子温泉街を足取り軽く辿る。
土産物屋に旅館に食堂、店先に飾られた提灯お化けを見つける度に立ち寄っては、
「トリックオアトリート」
涼やかな声で言い放ち、お菓子を貰う。気付けばポケットから溢れるくらいいっぱいになっていたお菓子は、
「とりっくおあとりーとー、お菓子おかしー!」
時折近寄って来ては声を掛けて来る仮装姿のこどもたちに分け与えてみたり。にゃうにゃうとすり寄って来る白い野良猫を抱き上げて頬ずりしてみたり。めいっぱいイベントを楽しんでいた綾花は、
「あっ」
古い旅館の脇にある小さな神社の前で佇む着流し姿の青年に目を止めた。後ろ姿だけでもどこか妙に艶っぽくて、けれどスラリとして優しく凛々しい雰囲気は、仮装していても間違えるわけがない。
(珪先生)
心を寄せる
早川 珪
先生の仮装姿に、綾花は思わず頬をポッと染める。駆け寄ってこんにちはと挨拶しようとして、ほんの一瞬考えて、
「お菓子をくれないと悪戯しますよ」
ハロウィンならではな声掛けをする。
「ごめん、お菓子は持っていなくて──」
振り返って応じかけて、珪先生は黒い瞳を淡く細めた。
「綾辻さんか」
「今日は、珪先生」
ぺこりと頭を下げてから、綾花は困る。そういえば、悪戯なんて決めていない。
「悪戯、するかい?」
「……にゃあ」
くすくすと笑う珪から逆に悪戯気に問われ、綾花は顔を真っ赤にしたまま、誤魔化し気味に鳴いてみせた。
着流し浪人姿の青年と黒い猫又の少女を横目に、
城山 水樹
は頭につけた銀狐の耳に触れる。ゴシック・アンド・ロリータに狐と和のモチーフをプラスした衣装は、貸衣装屋で見つけたもの。無味乾燥なマネキンに飾られていたときは可愛いばかりだった衣装は、長身でモデル体形の水樹が纏えば、和ゴスな衣装はどこか妖艶な雰囲気さえ醸し出し始めた。
艶っぽくもあどけない女妖狐の隣には、陸軍将校風の軍服にインバネスコートを羽織った黒髪の青年がいる。
軍帽を目深に被った恋人がいつもの柔和な彼とは別人じみて妖しく禍々しく見え、水樹はふわりと目元を赤くする。
(すごく似合うわね……)
とある映画で帝都を滅ぼさんとした怪人の姿で温泉街を歩く恋人、
ヒュー・ヒューバート
の横顔を視線でそっとなぞり、水樹は心の中で呟く。いつもの柔らかな雰囲気も大好きだが、怖いくらいに雄々しい今の姿もとっても格好がいい。眩暈にも似て惚れ直してから、ふわり、心が弾んだ。
(今年のハロウィンはひとりじゃない)
去年の秋はひとりだった。もちろん、ハロウィンも。
(……だって)
夏のネコフェスで元カレである男と壮絶な破局を経験してから日が浅く、恋だのなんだのが出来る気分にはどうしてもなれなかった。
暗鬱な気分のまま夏を通り過ぎ、秋を乗り越えた。冬もそのままひとりで迎えるつもりでいて、けれどクリスマスの日、ヒューに巡り合えた。
(ひとりじゃない)
もう一度心の中で呟けば、胸がふわふわと温かくなった。
和ゴスな可愛い狐さん衣装はノースリーブで、秋も深まったこの時期にはちょっぴり寒いけれど、気にはならない。
(だって、)
最愛の人がそばにいる。
「寒くない?」
恐ろし気にメイクしたその顔で、そっと優しく問うて来てくれる恋人に、水樹はお尻の狐の尻尾をぱたぱた振らんばかりの笑顔で頷いた。
インバネスコートの下から白手袋の手を差し出し、ヒューは可愛い和ゴスな狐さんにいつものように笑いかけてから、ふとその顔を引き締めた。
不思議そうに黒い瞳を瞬かせる水樹に、自分に出来る限りの妖し気な笑みを浮かべて見せる。
「手を」
低く短く言った途端に噴き出してしまった。口元に手袋の手を押し当てくつくつと笑う。つられた水樹も朗らかな声で笑う。
笑いあってから、ふたりはどちらからともなく手を取り合う。指を絡め、いつもと雰囲気の違う温泉街の道を辿る。
「……さすがにモデルだよね」
隣を歩く水樹をちらりと見、それだけでは足らずにしばらく見つめてしまってから、ヒューは感嘆気味に口にする。目に綾な牡丹柄の衣装は短いスカートの裾にも黒レース、袖にもふんだんのレース。腰には花魁のようなだらりの帯に白銀のもふもふ狐尻尾、ブーツにもレースの縫い取りがある気合いの入りよう。加えて耳には黒レースつきの銀狐耳。着られてしまいそうなほどに豪奢な衣装も、現役モデルである彼女はさらりと着こなしてみせる。
「こういった衣装も似合うとは」
凛と伸ばした背筋だけでなく、衣装の雰囲気に呑まれないスタイルと端正な顔立ちは、流石コスメブランドのイメージガールを務めているだけあるというもの。
「……ありがと」
恋人の真正面からの誉め言葉に、水樹は照れ半分、誇らしさ半分で笑う。笑った瞬間、同じ高さにある恋人の目と目が合って、ふたりは同時に頬を染めた。
(……もう)
中学生のようにどきどきと弾む胸を抑え、水樹は相変わらずな自分たちに苦笑する。もう既に何度も身体を重ねている関係であるのに関わらず、未だに初恋の初々しい関係にも似て、視線が合う度に胸がときめいてしまう。
繋いだ手を離さぬまま、怪人と妖狐は朱いお化け提灯を軒先に飾った和菓子屋や土産物屋を巡る。
「お菓子か悪戯か」
「お菓子か悪戯か」
店先の看板やポスターに書かれた『和風ハロウィン☆キーワード』なる台詞を言ってはお菓子やお茶を貰う。
何軒目かの店先、休憩用にと置かれた長椅子に並んで腰かける。戦利品のお菓子のひとつを半分こしながら、水樹は今までのハロウィンでしてきた仮装について話す。
お祭り好き、季節のイベント盛りだくさんな寝子島で生まれ育って、毎年のハロウィンにももちろん気合いを入れて臨んだけれど、一昨年は特に本気度も高く挑んだ。
「堕天使のコスプレをしたのよ」
「さぞ綺麗だっただろうね」
「あ、ううん、たぶんヒューが想像してる堕天使とは違う」
水樹は困った顔をする。精々が黒い翼に悲哀に満ちたメイクと衣装程度であろうヒューの堕天使像とは違い、一昨年水樹が挑んだ堕天使仮装は凄かった。とにかく凄かった。
『人間の魂を狩るため地獄から女悪魔やってきた』をコンセプトに、サタニックな衣装を纏った。メイクというよりはSFX的な化粧を施した顔は、堕天使というよりも悪意剥き出しで恐ろし気な悪魔そのもの。邪悪に笑えば口元には刃の如き牙さえ覗いた。
「それでね、ふひひひ、って笑った途端、近くに居た子どもがひきつけを起こす勢いで大泣きしちゃってね」
「それはすごい」
心底楽し気に笑うヒューと一緒になって声を上げて笑ってから、水樹はふと気が付いた。一昨年のその場には、去年別れた元恋人もいた。去年のハロウィンにはそのことを思い出して暗澹たる気分になったのに、今はただ、楽しいばかり。
(ヒューのお陰よね)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
55人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年09月28日
参加申し込みの期限
2019年10月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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