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寝子島ハロウィン☆デイズ!《寝子暦1370年版》
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参加者全員には寝子温泉日帰り入浴割引券、準優勝者の『妖怪大戦争』の面々と『猫又と素浪人』なふたりには寝子温泉宿泊券。
会場である駐車場を貸し出した旅館の女将から贈呈された宿泊券入りの封筒を胸に、黒猫又な綾花は素浪人な珪先生と並んで歩く。
(どうしよう、もらっちゃいました……)
ちんとんしゃん、こんちきちん。調子はずれな祭り囃子を奏でるのは、寝子温泉の法被を纏い、揃いの狐面を被った寝子温泉有志連扮するお狐さんたち。
『ばけくらべ』なる仮装コンテストに引き続き行われるは、お狐さんたちを先導とした自由参加なパレード、『百鬼夜行』。
朱い提灯で飾られた温泉街を、綾花は珪先生と並んで歩く。
白々と照る月灯りと提灯、旅館の窓からこぼれる微かな灯りに照らされた温泉街は、いつもよりもずっと幻想的に見えて、
(珪先生は本物の珪先生ですよね?)
隣を歩く男の人がまるで別の誰かのようにも思えてきて、綾花は着流し姿の青年をじっと見つめる。
「どうかした?」
「い、いえっ……」
視線に気づいて微笑む顔はやっぱりいつもの優しい珪先生で、綾花は頬を赤らめながら首を横に振った。
「和風のハロウィンも楽しいですよね」
珪先生が本物の珪先生であることに安心しながら、綾花は周囲を楽し気に歩く『妖怪』たちを眺めやる。
「本物がパレードに混ざってても分からなそうです」
「逸れないように、傍に居てね」
綾花と同じにパレードを眺め、珪は小さく笑った。
綾花は大きく頷く。尻尾を揺らし、パレードの人波の中、できるだけ珪先生の傍を歩く。
(去年も今年も、珪先生と過ごせることに感謝です)
人々の賑わいに合わせて顔中で笑いながら、道行く子どもたちにお菓子を配ったりもらったりするうち、ポケットは色んな種類のお菓子でいっぱいになった。
秋の夜長の温泉街を、パレードは続いて行く。
華やかな喧騒の中、軍帽を目深に被った陸軍将校風の男がひとり。
コッ、と軍靴の踵を鳴らして立ち止まるヒューを、水樹は銀狐の尻尾を揺らして振り返った。
色鮮やかな仮装の人々の中にあって、闇を纏ったような彼の姿は、提灯と月明りに逆に浮かび上がるかのようで。喧騒を呑み込むかの如き沈黙は、一瞬後に腰の軍刀を抜き放ち周囲に悲鳴と惨劇を撒き散らすかのようで。
「ヒュー……?」
恋人がまるで別のナニカと入れ替わってしまったように思えて、水樹は小さく彼の名を呼んだ。
インバネスコートの裾を翻し、『彼』が腰の軍刀に手を掛ける。目深に被った軍帽のせいでそこしか見えない口元が凶暴な笑みに歪む。
思わず息を呑む水樹のもと、『彼』は歩み寄った。そうして、軍帽の縁を持ち上げいつものように柔らかな笑みを浮かべる。
「どう、それらしく見えたかな?」
「もう!」
うっかり怯えてしまった自分と、恋人の案外怖かった物真似に、水樹はちょっぴり頬を膨らませた。くすくすと笑うヒューの瞳を覗き込んで、途端になんだか気恥ずかしくなる。ふたり同時に赤面して視線を逸らし合う。
(もういい大人なのにね)
幾度となく赤面してしまう自分たちに内心で苦笑しながら、それでも水樹はこれがふたりの恋には必要不可欠であると知っている。だってこうして視線を重ねる毎、頬を染める毎、痛いほどに思い知る。
(きっともう、離れられない)
ヒューもきっと、そう思っている。
固く手を結び、銀狐姿の美女と青年将校が仲睦まじくパレードの賑わいの中を歩いて行く。
(……う)
かたちの良い胸を引き立てるノースリーブに、くびれた腰を際立てるデザインの帯、和風ゴシック・アンド・ロリータな狐も、凛々しい衣装の女海賊も。猫耳にミニスカートな黒猫又も。
(なんか負けた感じがしないでもない……)
和の仮装を思い思いに楽しむパレードの人々をちらちらと盗み見ながら、理緒は肩を落とす。
(いやいや、負けたって何に?)
自分で自分に突っ込みながらも、夜の温泉街を歩くのはどうしてだか胸が弾んだ。
楽しく仕方がない理由のひとつは、もちろん決まっている。
隣に、紗月がいる。
「理緒ちゃん?」
美しくも可憐な雪女の姿して、紗月が黒い瞳で覗き込んでくる。うっかり負けた気分になって一瞬しょんぼりしたのに気づいてくれたらしい。
「何でもない何でもない、行こ、紗月」
恋人がこちらの気持ちを気遣ってくれたことが嬉しくて申し訳なくて、理緒は元から繋いでいた紗月の手をぎゅっと握り直す。仮装行列の真ん中、提灯の朱い光を映した紗月の瞳を覗き込み、殊更に悪戯っぽく笑ってみせる。
「パレード、抜け出そ?」
唇に人差し指を立てて紗月の手を引き、人込みからするりと脱出する。月明りだけが照らす細い路地を何本か抜け、通りの賑わいから少し離れてぽつりと佇む日帰り温泉へと足を向ける。
仮装行列の真っ最中で祭りもたけなわ、ちょっぴり手持無沙汰な顔をした従業員が受付をする鄙びた旅館の露天風呂は、イベントの只中にあるのが嘘のような人気のなさだった。
紅葉に囲まれた露天温泉に、ふたりで肩まで沈める。
ふわりと頬を緩める紗月の横顔を眺め、理緒はそっと満足げな息を吐いた。
(……そう)
求めているのは、こういう時間を紗月と共有すること。
この前の記憶喪失騒動や、満月の夜に見た夢が頭を掠める。あんなことで彼女を苦しませたくはない。心底、そう思う。
「また来年、理緒ちゃんとハロウィンをこうして楽しみたいよね」
紅葉に月の光を透かし、紗月が囁く。
小さく応じようとして、理緒は唇を閉ざした。
ちゃぷん、と温かな湯を揺らし、紗月の肩に肩を寄せる。瞬く紗月の頬に頬を寄せ、甘く優しく、キスをする。
「……っ……」
恋人からの返事代わりのキスに、紗月は甘い吐息を零す。その息までも優しく奪われ、思わずその感触に溺れそうになるも、
「理緒ちゃん」
そっと、唇を離す。物足りなさそうな顔をする理緒に悪戯っぽくウィンクしてみせる。
「……続きは来年、“サクラサク”ときまでお預けよ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
55人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年09月28日
参加申し込みの期限
2019年10月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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