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ゾンビのひとりに連行されて『牢屋』であるプレハブ小屋に入るなり、雅樹はゾンビ転向のための血糊を手に取った。掌に血糊を取り、乱暴にごしごしと顔に塗りたくる。一休みする間もなくゾンビとして『牢屋』の外に飛び出す。
(誰でもいい)
とにかく誰でも構わず襲い掛かりたかった。今はそうしていたかった。
圧倒的な数で遊園地をそぞろ歩くゾンビたちとは群れず、ゾンビらしからぬ大股な足取りで、時折駆け足で園内を巡る雅樹が最初に見つけた獲物は、大仰な大鎌を手にしながら、どこかしら怯えたように背中を丸めて物陰に隠れようとしている死神仮装の少女。
息を吸い込む。うおお、ともうああ、ともつかぬ不明瞭な怒鳴り声と共、雅樹は死神少女の背後へと駆け寄った。
黒薔薇のフード付きマントから零れる長い銀髪を揺らし、少女が振り返る。手にした大鎌を振るうでもなく、少女はあからさまに怯えた顔をした。
果敢に立ち向かってくるかと思っていた少女の意外な反応に僅かに戸惑いつつ、雅樹は構うものかと足を早める。
「っ……」
ゾンビらしからぬ足取りで駆けて来るゾンビを見つめ、レオンは竦みそうになる足を肩幅に開く。震えそうになる膝をぱちんと掌でひっぱたく。
(ホラーくらい克服しなきゃ、克服、こくふく、こくふ……やっぱ怖ええええ!)
「やっぱダメ怖いぃぃぃ!」
決死の決意も、腹の底から湧き出る恐怖にはどうしようもなかった。
「こっち来ないでぇぇぇ!」
心の底から叫んで踵を返して逃げ出す。必死に走る背後に、女の悲鳴に呼び寄せられたゾンビたちがあちらこちらからわらわらぞろぞろ顔を出した。
(くそ、いろいろ失敗した!)
ゾンビたちを引き連れる格好で逃走しながら、レオンは我が身を顧みる。
(まずなぜ俺は女装を選んだ!)
すぐさま思い出すのは女装をするためにかこつけた不純な動機の色々。
それはさておき、仮装に死神を選んで『普通にやるんじゃ面白くないな』とゴスロリ風にしたのは、
(さすがに間違いだった走りづらい!)
エナメルのヒールはコツコツ鳴るわ、向かい風にマントを持って行かれそうになるわ、スカートの裾が足に引っかかるわ、加えて死神の仮装だからという理由で選んだ武器、身長ほどもある大鎌が邪魔以外の何ものでもない。
「あ!」
砕けた石畳に足が取られた。体勢を立てる間もなく転ぶ死神少女に、ゾンビたちはぞろぞろと近づく。
顔中血塗れな男が、ぼろぼろの服を血で汚した女が、唇の裂けた少女が、恐ろし気な声を上げながら迫って来るのをまざまざと目にした途端──
ぶつん。レオンの頭の中で何かの回路が切れる音がした。
「……あは、」
こみあげてきたのは涙でも咆哮でもなく、朗らかな笑い。
「は、」
光を失った回転木馬を背に立ち上がる。
「あはははははは」
大鎌をゾンビたちに構え、躊躇うことなく横薙ぎに一閃する。逃げ回るうちに暮れかけた太陽の光を赤く反射しながらの一撃は、複数のゾンビたちの腹を『裂いた』。
「あはははは!」
一瞬動きを止めるゾンビたちを一瞥するでもなく、死神少女はこみあげる笑いを抑えるでもなく大鎌を振り回し始める。
「うー……ん?」
回転木馬の方から聞こえて来る阿鼻叫喚な悲鳴と楽しげというか自棄というかな笑い声を耳にして、桐子はカウボーイハットの縁を持ち上げて顔を上げる。あっちはなんだかとっても楽しそうだ。
「うー、」
こっちはゾンビと戦うにも肝心の銃さえまだ見つけられていないというのに。
栗色の瞳を右往左往させ、桐子は廃墟の遊園地を見回す。割れて動かぬコーヒーカップ、ジェットコースターの乗り場、お化け屋敷の裏手、あちらこちらと駆けずり回って探しているというのに、カウボーイの仮装に似合う武器はなかなか見つけられない。こうなればいっそススキに埋められた花壇で見かけてでもカウボーイの武器じゃないしと放置したサバイバルナイフを取りに戻ろうかと思いつめ始めたとき、
「むむむ!?」
水の枯れた噴水の中に木箱を見つけた。近づいてみれば、中にはハンドガンと弾が入っている。
「うおー!」
これでゾンビに反撃ができる、と雄叫びを上げかけた桐子が目にしたのは、前方からわらわらと迫って来るゾンビの大群。
「ギャーッス!」
何かから、例えば死神から逃げるようにわたわたしていたゾンビたちは、悲鳴をあげる桐子を見つけるなりなんだか嬉々として足取りも軽く近づいて来た。遊びましょー、とばかりふらふら寄って来るゾンビたちに、桐子は弾を込めたハンドガンの銃口を向ける。撃って撃って撃ちまくるも、
「ノーーーー!」
ゾンビの数が多い。撃っても撃っても次のゾンビが撃たれたゾンビを踏み越えて近づいてくる。
「うっひょー! こいつぁ迫力満点ッス!」
歓声じみた悲鳴を上げつつ、桐子はハンドガンを片手、弾入りの小箱を片手にくるりと踵を返す。
「戦略的てったーい! うひー!」
ゾンビたちは追い縋って来る。中にはゾンビらしからぬ健脚で駆けて来る反則技持ちなゾンビまで居る。
このまま捕まってゲームオーバーかと焦る桐子が逃げる途中に見つけたのは、花壇の影に置かれたガトリングガン。
「なんかすごそうな銃ッスー!」
ハンドガンと弾をゾンビたちにぽいぽいと投げ、桐子はガトリングガンに飛びつく。アニメで見たロボットの動きを真似して、ガトリングガンを担ぎ上げようとする。
「これで反撃していちもーだじん……お、重いッス……」
大人用の武器に潰されそうになりながら懸命に構えようとする桐子の後ろ、大人の影がぬっと立った。手伝ってくれようとするその人を桐子は振り返る。
「あ、ゾンビのにーちゃんもつの手伝ってくれてありがとッス!」
元気に礼儀正しくお礼を言う小学生の肩を、ゾンビのにーちゃんはぽんと叩いた。傷だらけ血だらけの顔でニッコリ笑う。その後ろにもわらわら集まって来たゾンビたちが声を揃える。
「つーかーまーえーたー!」
「……ぎゃーーーーッス!」
夕闇迫る廃墟に高らかに響く悲鳴を耳にして、まゆらはミニスカの裾をひらりと揺らし立ち止まる。手にしたライフルを油断なく構え、
「先に行って」
ここまで共に逃げて来た友人たちを先に行かせ、自分は悲鳴が聞こえた方向へと駆ける。二時間どうやって逃げ回るか算段した通り、遮蔽物をうまく使ってひたすら逃げ回ってきたけれど、小学生女子っぽい悲鳴を耳にしてしまったからには、助けに向かわなくてはいけない。そうでなくてはこの身に纏った制服美女戦士のコスチュームが泣くというもの。
「ゾンビはさっさと成仏しなさーい!」
ちょっぴり大袈裟な声を上げて自分を奮起させ、血路を切り開くべく悲鳴の主を探しに向かったまゆらは、桐子を確保したゾンビたちの群れにわらわらぞろぞろ群がれるはめになる。
「成仏してたまるかー!」
「たまるかーッスー!」
ゾンビたちに囲まれて連行されながら元気に喚く女子たちの声に、輝夜は虫垂れの布に隠した黒い瞳をぎくりと怯えさせる。
「月守、こっちだ」
傍らを警戒しながら進んでいた侍姿の慎之介に囁かれ、姫君姿の輝夜は慎之介と共に建物の影に身を潜める。
「逃げの一手、でオーケー?」
「うん、オーケー」
作戦を確認しあう。積極的に攻撃に回るのは、大量にゾンビがいる状況では分が悪い。見つけて攻撃している間に他のゾンビに見つかって囲まれてしまえば、そこでアウトになってしまう。だからまずは、ゾンビ見つけたらこっそり逃げ出すことが生き延びるための鉄則。
もしかするとぎゃあぎゃあと喚くことで他の盛装組にゾンビの居場所を教えているのかもしれないと思えるほどに賑やかに、ゾンビに『やられた』女子ふたりはゾンビたちに包囲された格好で道を歩いて『牢屋』へ連行されて行く。
『食べられて』しまったふたりを助ける術が無いゆえに、輝夜と慎之介は物陰に息を潜めてゾンビたちの通過を待つ。
(っ……)
寄せ合った肩がふと触れて、輝夜は思わず息を詰める。距離が近すぎて、
(心臓の音が聞こえたらどうしよう)
胸を轟かせる自分の心臓の音がうるさくて、輝夜は自分の耳を塞ぎたくなる。ゾンビの動きに集中しなくてはならないのに、心臓の音が激しすぎる。
「シット」
「え?」
「気づかれた!」
隣の慎之介が立ち上がった。逃げよう、と伸ばされた手を咄嗟に掴んで、輝夜は動揺を抑えきれないままに立ち上がる。こちらの存在に気づいて楽しそうなうめき声を上げながら近づいてくるゾンビたちから逃げるべく、ふたりは夕暮れの廃墟を駆けだす。
「走って来る……!」
「足の速いゾンビって何?!」
逃げきれないと判断し、ふたりは揃って足を止める。踵を返して迫るゾンビたちと対峙し、輝夜は杖を、慎之介は太刀を構える。
「慎之介くん、そっち!」
「イエス!」
大量のゾンビに見つかってしまえば、加えてゾンビらしからぬ俊足を見てしまえば、ここは臨機応変に逃走から戦闘へと判断を下すしかない。そして隙を突いて、
(慎之介くんだけでも逃げてもらわないと……!)
太刀を振りかぶる慎之介の背中をちらりと見遣る。バスケ部で他の部活にも顔をだしている彼ひとりなら、逃げることは容易いはず。
「えいっ!」
太刀の一閃を避けてよろめくゾンビの足を狙い、仕込み杖を突き出す。当たった、と思ったのも束の間、別のゾンビに腕を掴まれてしまった。
「逃げて、慎之介くん!」
「ノー! できるわけないだろ!」
盾になることを一瞬のうちに決めて叫ぶ輝夜に、慎之介が叫び返す。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
55人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年09月28日
参加申し込みの期限
2019年10月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年10月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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