this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
晴れ、ときどき鰹節、ときどき猫?
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
つぎへ >>
寂しがり屋のサティは、実際、深雪が猫として話してみても寂しがり屋だった。元に戻る方法を探さなくちゃと、走って行こうとする深雪を必死に追いかけてくるのに、訊ねてみたら『行っちゃやだ』と鳴くのだから、可愛らしいことこの上ない。
愛猫と同じ視点になれたのは新鮮で、さらにそんな言葉を聞く事が出来たのは思いがけない幸運で、思わず今の状況も忘れてサティと2匹、エンドレスもふもふすりすりに突入してしまう深雪である。日頃から可愛いと思っていたけれども、猫の視点から見ればなおさら可愛いのだから仕方ない。
が――
『はッ! だから戻る方法……!』
ふとそれを思い出し、名残惜しい気持ちを振り切って動こうと、深雪は辺りを見回した。サティが一緒に、ぴと、と引っ付きながら見回すのが可愛い、とくらくらしながら猫と人間が半々ほどの食堂を、眺める。
人間の中には、深雪の知り合いも多く居た。さすがに知り合いにこんな姿を見られたくはないな、と唇の端を引き吊らせ。
『あれはロベルト!? やべぇ、あいつには1番バレたくねぇ……!』
誰よりも厄介な既知に気付いてしまい、頭を抱える深雪である。とにかく気付かれないうちに逃げなければと、そっと動いたのが思えば、良くなかったのだろう。
ん? とロベルトの視界の端に、怪しげな動きでそぅっと、身を低くして移動する2匹の猫が目に留まる。ストーカーを志す者としては、自分以外の人間が怪しい動きをしているのは、何となく気になるもので――それにしては美少年でもないただの白猫なのに、一体なぜ自分の気に止まったのだろう?
そんな自分に首を傾げながら、ロベルトはガタンと立ち上がり、その2匹の猫へそっと近付いていった。そうして2匹のうち、少し身体の大きな白猫の方を、ひょい、と抱き上げる。
「……あ、よく見ると可愛いな、この白猫……痛ッ!」
『ロベルト……! は、放せ!』
「いたたたた! なんていうか、気難しいんだね。猫らしいと言えばらしいけど……霧生みたい」
『なッ!? もうバレた!?』
ロベルトの言葉に、白猫姿の深雪が愕然としたのだが、もちろんそれが解った訳ではない。が、何となく惹かれて抱き上げた白猫が雄であることや、見れば見るほど可愛らしい、美少年猫と言っても良い猫だと解ってくると、思わずもふもふ、スリスリとしてしまう。
深雪が、声にならない叫びを上げた。が、それが猫としての本能なのか、もふもふされているうちに何だか気持ち良くなってきて、抵抗する気が次第に失せてしまう。
それに機嫌を良くしながら、でも料理に猫の毛が入ると大変だねぇ、と振り返った厨房から、ちょうど出て来た天野は麦茶を飲みに行こうとして、ぎくり、と動きを止めた。何度かトシ子さんにお世話になってきたのもあって、お茶の場所も勝手知ったる、とばかりに取りに来たのだが、そちらを見た瞬間にお茶を飲んでいた四月が、ぽん、と猫の姿に変わったのだ。
ほんの少し固まって、それから思わず苦笑した。
「……まさか、こんなところでもろっこんかい?」
『ぇ、ろっこん? ぇ?』
「すぐ戻りそうだけど、僕のろっこんで変化を逆さまに出来るか試してみる? それとも拾ってくださいダンボール用意しようか?」
『ダンボール!?』
天野の言葉に、四月はますます混乱しながら自分の姿を眺め回す。信彦から逃げ出して、彼が帰ったのを確認してから、喉が渇いたからと戻ってきたらこの有様だ。
とはいえ、よく考えてみればこんな体験、普通には二度と出来ないだろう。漫画のネタになる事は間違いなしだし――そう、それにBでLな雰囲気を醸す男子が居た時に、間近で観察しても何も言われないではないか!
(そしたら、二人の手に肉球をおいて握手を促したりしっぽでハートを作ってイイ雰囲気を演出したり……良い!)
ぐっ、と前足を握りしめ、抗しちゃ居られないとばかりに走り出した四月が、通り過ぎた食堂の某所では猫になってしまった華蓮を、五郎八がイイ笑顔でいじり倒そうとしていた。いや、愛ですよ、愛。
「あれー、華蓮さんがいないなぁ? 試食会も途中なのに居るのは猫だけ……猫じゃ試食できないし華蓮さんの分貰っちゃおうかなぁ……ねー猫さん?」
『や、八重崎さん! ホントは解ってらっしゃいませんこと!?』
「猫さんもそう思うって? うんうん、だよねー」
『って! もふらないで下さいまし! そ、そうですわ、この姿でも高笑いをすれば気付いて下さいますこと!? おーっほっほっほっほ……!』
「――……ぶッ!」
必死に猫の姿で前足を構え、高笑いをする華蓮の姿に、五郎八はついに堪えきれず吹き出した。否、例えこの猫が華蓮だと解っていなくても、突然猫がこんな事を始めたら、吹き出すに違いない。
笑うあまり、目尻に涙を滲ませながら、華蓮の頭をよしよしと撫でる。それに不満を表明して、がじがじと甘噛みをした華蓮にまた、今度は柔らかく笑って五郎八は、華蓮の分は後で食べられるよう、タッパーに詰めて置いて貰おうとトシ子さんの所に持っていく。
そんな風に、あちらこちらで猫の騒動が起こっているのを、けれども虎治は苦々しい思いで聞いていた。――決して、振り返りはしない。
(鳴き声に振り返ったら死んでいたなんて、二度とごめんだ)
今でも否応なしに呼び起こされるのは、幼い日の出来事。虎治に懐いて、どこに行くにも必ず着いてきていて――『あの日』もいつも通り、すぐ後ろにいて。
けれども虎治は気付かないまま、車の隙をついて道路を走って渡った。当然のように一緒に渡ろうとした白猫は、渡り切れなかった。
虎治を呼ぶように鳴く猫の声、激しいブレーキとクラクションの音。振り返った彼の前に広がっていた、焼き付いてしまったあの惨状。
二度とごめんだと、強く思う。だから虎治は二度と、猫には近付かない――猫の声に振り向いたり、しない。あの日のように、猫を殺してしまいたくないから――
ぶん、と強く頭を振って、蘇ってしまった光景を苦い思いとともに振り払う。そうして、ちょっと休んでくると行った茉菜はどこに行ったんだろうな、と考えて。
その茉菜は、けれども麦茶を飲んだ途端に猫になってしまい、訳も解らないまま猫生活をエンジョイしていた。はしゃいだ様子で他の猫に猫パンチを出しまくってみたり、猫用の鰹節メニューもでてこないかな、と考えてみたり。
ふと窓の外を見れば、猫と楽しげに遊んでいる人の姿が見えた。動いている物にうずうずするのは猫の本能のなのだろうか、と考え、一緒に遊びに行っても良いかな、邪魔しちゃ悪いかな、とぐるぐるして。
結論から言えば、茉菜はそこに行かなくて正解だった、かもしれない。何しろその人物、久雨はすっかり猫になった言嗣と遊ぶのに夢中になっていたのだから。
一体どこから見つけてきたのか、無邪気な様子で久雨が言嗣に向かって、ほら、と鞠を投げる。
「これはどうだ?」
『ははは、如何に見た目が猫だとはいえそんな鞠に飛び付きなど……』
「ふふ、良い反応だ!」
『……ふむ、したね』
おやおや、と自分自身の事ながら言嗣は、わきわきと面白そうに自身の肉球ぷにぷにな前足を動かした。思考はそのままだが、本能には抗えないらしい。
そんな言嗣を嬉しそうにに見て、久雨はひょいと猫言嗣を抱き上げ、ごろん、と地面に寝そべった。寝そべり、考えた。
(つい夢中になって遊んでしまったが、もう戻らないという事は無いよな?)
胸に過ぎる、一抹の不安。原因が解らない以上、何とも言えないが――いずれ戻るのだとしたら、言いたい事を言えるのは今だけ、で。
ふぅ、と小さなため息。その拍子に上下する胸の上で、実に良い感触だね、と言嗣が目を細めて寝転がっていたが。
「……貴様にはいつも、してやられていると言うのにな。近頃は私に無断で、会話の録音まで……はぁ。そうまでして私をからかって、何が楽しいのか……」
呟く言葉は悩みにも似ていて、けれどもどこか違うようで、だがどこがどう違うのか久雨にも良く解らない。なぜそれでも、気付けば自分は言嗣の傍に居ようとするのだろう。
少し考えて、いつも通り出ない答えに息を吐く。気分を切り替えて、もう一度遊ぼうと起き上がりかけて――不意に上からのしかかってきた重量に、ぐっ、とそのまま押し倒された。
「な、……戻った!?」
「ふふ、この状態では私が浮舟君を押し倒しているように見えるね……」
「うあぁ!? お、重い……近い!」
「まだプラトニックな関係を求めている私からすれば遺憾な事だが、そこまで浮舟君が息を荒げているのならば、それに応えないわけがないね!」
「何を訳の分からん事を言っている! 早くどいてくれー!」
そうして人間の姿に戻った言嗣が、なぜかきらりと目を光らせてますますのし掛かってこようとするのに、久雨は真っ赤になって絶叫する。あまり、こういった事に知識も、免疫もないのだ。
そうかね? と実に残念そうな表情で、言嗣はけれども大人しく久雨の上から起き上がった。そうして、えらい目にあった、とぐったり肩を落とす久雨の耳元で、楽しげに囁く。
「もっとも、私としてはもうしばらく、猫のままでも良かったのだがね……残念だ」
「貴様……猫になっていた時の事を覚えているの、か……?」
「うむ、勿論だ――一生忘れないよ」
こっくりと重々しく、楽しげに頷いた言嗣に、久雨は今度こそ全身を真っ赤にして「わ、忘れろッ!」と絶叫した。その声が、聞こえたような気がして日菜は、ぴく、と耳を動かして首を傾げる。
でも、それ以上耳を澄ませても何も聞こえてはこない。だから日菜は再び、目の前の地面に泥だらけの前足で、一生懸命絵を描き始めた。
幸い土の柔らかい所に辿り着けたので、何とかルーくんの絵を描く事は出来る。けれどもやはり猫ゆえの限界か、絵が歪んでしまったり、なかなか上手く手を叩く事が出来なくて、召喚は失敗と成功が半々ぐらい。
それでも何度も試すのは――もしかしたら不安だったからかも、しれなくて。猫になって混乱している中で、親しく身近な存在を求めたのかも、しれなくて。
『――うん。やっぱり、仔猫からみるとルーくんって大きいんだねぇ……!』
何度目かの呼び出しで、それでも感動して呟く日菜に、ルーくんは困惑しながらも目をくるんと回して、じっと日菜を見下ろしている。そんなルーくんのふかふかの羽毛に、ぽふ、と顔を埋めて日菜は泥だらけの手をにぎにぎする。
さて、今回はどれぐらい、傍に居てくれるだろう。そう思いながらルーくんと無心に遊ぶ、日菜とは反対側の庭の隅では、轟がまた別の猫グループに加わって、ヒーローごっこで遊んでいる。猫達に色んな話を聞けたお礼だ。
果たして猫達の間に、ヒーローごっこと言う概念があるのかは、話していても良く解らなかったのだけれども、どうやら『とにかくばたばた暴れてカッコつけて戦って倒れて楽しむ遊び』だという理解になったらしい。かなり実体とは違うが、とりあえずノリが伝わったので良いのじゃないか、と思う。
『俺はさすらいの戦士、ネコ=サムライ! エチゴヤーン、今日こそ成敗してくれる!』
『にゃんたろう、お相手する!』
『あーれー! ……あれ、僕、あーれーって言ってたら良いんだよね?』
『違う! いや、合ってるけどそれは雌の方が良い!』
ばたばたと楽しげに騒ぎながら遊ぶ猫達を、見ながら凜は食堂の中で、まだ氷華の膝に乗ったまま、気持ちよく撫でられていた。ごろごろと喉を鳴らしながら寝そべってみたり、ぐいーッ、と伸びをしてみたり、コロンと丸くなってみたり。
(あー、これ楽しいなあ……♪)
なんかもう、しばらくこのままでも良いんじゃない? なんて考えまで頭を過ぎてしまうぐらい、撫でられるのが気持ち良い。そんな凜にごろごろと甘えられて、もちろん氷華もご機嫌に、ますます柔らかな毛並みを撫でたり、肉球をもみもみしたり。
が、突然膝の上に重みがかかって、ん!? と氷華は目を見開いた。
「な、何……え、人間……!?」
「うわッ! あ、あれ!? 元に戻っちゃった……!?」
同時に凜も再び違和感を感じ、慌ててばっと目を開ける。そうして、氷華の膝の上にちょこんと跨って、向かい合わせに座っているのに気がついた。
わわわ、と顔を真っ赤にしながら慌てて膝から降り、ぺこんと勢い良く頭を下げる。
「……え、えと、あの、その、ご、ごめんなさいッ!」
「い、いや……構わない、が」
そんな凜に目を白黒させながら、氷華は取りあえず首を振った。――いったい何が起こったのだろう、と内心では疑問が渦巻いていたのだが。
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
晴れ、ときどき鰹節、ときどき猫?
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月04日
参加申し込みの期限
2013年08月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!