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時計が刻んだ先の話
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【空に溶ける】
「あー今日ものどかだなー」
旧市街に店を構える魚屋「魚新」。
その店先に座り
新井 すばる
は青い空を見上げていた。特に世間をにぎわす様な事件も起きていない、はずである。
誰も見ていないことを確認して売り物のちくわを一本齧る。自家製の寝子島ちくわはいつもと変わらない優しい味がした。
「お、猫だー」
店先を歩いていた猫がはたと足を止めすばるを見上げる。見れば、首から時計を下げた見慣れない白い猫だった。
「なんだ? 迷子かー?」
食べかけのちくわをふりふりと振って見せる。白猫は特に警戒する様子もなくすばるの手元へ近づいた。
「つかまーえた! なんだおまえーかわいいなー」
猫を抱きかかえもふもふと撫でる。そして物珍しそうに首にかけた時計に手を伸ばした。
「いい首輪つけてんねー……あれ、父さん?」
すばるの手元に影がかかり視線を上げると、そこには1人の男性が立っていた。
父親に似ているような気もするが、しかし何となく違うような気もする。
すばるは首を傾げ、ちくわを差し出した。
「えっと、父さん? ちくわ食べたこと怒らない?」
「ばれなきゃ大丈夫。それに俺はお前の父親じゃなくてお前自身だ」
「えーと……SFの読みすぎか何かですか」
「ちーがーうー」
すばる自身と名乗った男性はすばるの横に腰かけると、同じように売り物のちくわをひとつ口にくわえた。
「まぁいいや、じゃあもし仮に未来のボクだとして」
「そうだって言ってるのに、信用ないなあ」
「これを信用しろっていう方が無理だと思うけどね」
すばるの言い分に未来のすばるは小さく苦笑をもらした。確かに信用はできない。
「ねぇ未来のボクかっこ仮」
「かっこ仮って」
「もし本当にボクの未来の姿なら、ちょっと未来のこと教えてよ。ねぇ、彼女とかできた?」
「最初にそれを聞くかー」
未来のすばるはちくわを口から離し左右に揺らす。
「そういうのはこれからのお楽しみじゃない? 先に知ったら面白くないでしょ」
「んー、まぁそうだどさ」
すばるは不満げに口を尖らせる。
「いるんだったらヒントくらい聞かせてよ。ねぇ、結婚は? 子供とかいないの?」
「だーめ。教えません」
「ケチだなー、仮にも未来のボクだろ?」
「バカだなー、未来なんて固定されたひとつじゃないんだから、ボクのヒントを聞いても意味ないだろ?」
未来のすばるの言葉にすばるは首を傾げた。
「固定されたひとつじゃない、って?」
「ボクがここに行きつくまでにたくさんの分岐点を超えてきたんだ。その選択が変われば、来る未来も変わる」
「ふむ、そんなに教えられないってことは、結構分岐点が多かったってことかなー?」
「うっ……」
すばるの追及に未来のすばるは言葉を濁す。眼鏡の奥で視線が泳いだ。
「……今の自分に、納得できてないとか?」
未来のすばるの視線が止まり、口元がわずかに動く。
参ったな、と。そう動いたようにも見えた。
「さすがボクだなー」
「おっ、当たり? いいねその優柔不断。確かにボクだ」
「やっと納得してくれたか」
すばるはにやりと笑って未来のすばるの肩を叩く。そして親指を突き出して、
「治せ、未来の新井すばる!」
「お、おう……」
未来のすばるは気圧されたようにうなずいた。
すばるは立ち上がると大きく伸びをする。
空は相変わらず青い。
「いいよわかった、未来の新井すばる。あんたよりいい未来を手に入れてみせるよボクは」
未来のすばるに背を向けたまま、すばるは胸を張った。
「そんな風に、なんでもかんでもわかってるような微笑が似合わない人間になってみせる。あと、あんたよりもずっとずっとべっぴんさんな彼女を見つけてみせる」
「……頼もしいな、さすがボク」
「だから」
すばるは未来のすばるを振り返り不敵な笑みを浮かべた。
「心配無用、ボクを誰だと思ってるの?」
「「新井すばるだよ」」
ふたりの声が重なって、青空に溶ける。
未来のすばるの姿も、煙のようにその場から消え失せ、何事もなかったかのようにすばるは店先に座る。
最近はろっこんのあれこれが多すぎて、ちょっとやそっとの出来事では動じなくなった自分がいる。
「ふむ、どこかにべっぴんさんはいないかな」
そんなことを呟きながら、すばるはちくわを一口齧る。
店の前を珍しい白い猫と、その後を追いかける春貴が通り過ぎて行った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月14日
参加申し込みの期限
2013年12月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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