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月が見えない。
叢雲が如く空を覆うは、ともすれば寝子島と同じほどもあろうかという巨大な──
(空中戦艦?)
気が付けば立っていた山の中を
サキリ・デイジーカッター
は疾走する。叢を駆け、卓抜した運動神経で飛び上がる。木の枝を掴んで回転した勢いで宙に舞い、目測過たずに数メートル離れた次の枝に飛び移る。
月の光を独占し、黒い夜空に月明りを受けて浮かぶそれは、いつかシーサイドタウンあたりの映画館の看板に見たSF映画超大作の宇宙要塞じみた威容を誇っている。
材質も知れぬ黒い外殻に赫く走る幾何学模様の光、それと共に開いた幾つもの開口部からわらわらと吐き出される蟲やかたちしたナニカ、蟲の卵じみて宙に放たれるミサイル。
木の梢から見渡せば、山の下に見慣れた町が見えた。巨大戦艦のもたらす影の中、町の灯りが不安げに瞬いている。
(この勝負、受けて立つよ)
戦艦を目にしたときから気づいていた。此処が現実の寝子島ではないこと、己の敵があの巨大空中戦艦であること。
そして、あれと戦わねば元の世界には戻れないということ。
(フツウを守る為に、僕は)
気負うでもなく、ごく自然にそう思う。
(戦う)
あれが神魂の影響によるものなのか、それとも異世界からの侵略者であるのか、それはもうどうでも良かった。
腰に帯びたマチェット二振りと、纏ったコートのあちこちに隠した投擲ナイフの重みを確かめる。己の所持する武器はたったこれだけ。
身に帯びた鋼鉄の武器だけで、島の上空に君臨し無数の敵を吐き出す戦艦と渡り合わねばならない。
味方はいない。
(相手にとって不足無しだ)
強大な敵を前に、サキリの紅い瞳が冷徹でありながら凶暴な光を滾らせる。ただひとりで巨大な敵に立ち向かうべく、少年は暗闇を駆ける。
戦艦から吐き出された機械の蟲が空中を無軌道に渡る。月光を凝縮した色のレーザーや不気味に煌くミサイルが流星に似て空を過る度、町のどこかで爆発音が響く。燃え上がる紅炎と黒煙に、静かな夜が侵されてゆく。
破壊される町を背に、サキリはマチェットを抜き放った。空に跳ねると同時、脳裏に空間を切り裂くことでろっこん『斬空赤刃』を発動させる。空中へと瞬間移動し、空に舞う機械蟲の一機に狙いを定める。宙を滑り落ちながら再度ろっこんを発動させ、
「貴様らの相手は」
己を転移させるは、機械蟲の背。
人の大きさほどの機械蟲がその腹に抱え込んだレーザーを放つよりも早く、ろっこんの進化能力を使う。転移の直後のみ使えるその力は、マチェットの刃を赤く輝かせる。ほんの数秒、鋼鉄をも破壊する威力を発揮する。
サキリにとって、敵を屠るに数秒あれば事足りる。
「僕だ」
いっそ甘く囁き、サキリは機械蟲の中枢に紅い刃を深々と突き刺した。平衡を失い落下する機械蟲の背を蹴り宙に飛び出す。機械蟲が焔を吐く。空に舞う何体もの蟲を巻き添えにして爆発する。
──貴様
空に尊大な声が響き渡った。空中戦艦を操るAIが己に狙いを定めたことを確かめ、サキリは鮮やかに笑う。ろっこんで瞬間移動し、山中に姿を隠す。
サキリを敵と定め、無数の機械蟲たちが空から降る。森の木々に視界を遮られ、侵攻を阻まれ、蟲たちは耳障りな駆動音を立てた。無闇にレーザーを放って森を焼きにかかる機械蟲を一眺めして、サキリは枝伝いに跳ぶ。
ろっこんで空中に躍り上がり、己の身を囮にして敵を引き寄せる。追尾するように放たれるミサイルを引きつけるだけ引きつけ、瞬間移動で高く跳ぶ。ミサイルや機械蟲たちが互いにぶつかり合い、黒煙を撒き散らす。
まともな力勝負では勝ち目はないと分かっていて尚、卑小なその身で無数の機械蟲を翻弄してみせるサキリに、巨大戦艦の中枢であるAIが苛立ちを見せた。その巨躯でもって島ごとすり潰すが如く、レーザーとミサイルを撒き散らしながら降下してくる。
月と並ぶが如き高さから里山に掠る高さにまで降りてくる戦艦の動きを見止め、サキリは機械蟲の残骸や炎の渦巻く森の暗闇を駆け抜ける。数度の瞬間移動を繰り返し、視界に捉えたものの中でいちばん空に高い鉄塔の天辺に立つ。
「貴様らにそんな玩具は必要ない」
ただひとりきりの人間と、無数の武器を有する巨大空中戦艦と。
絶望的な戦力差を前にして、サキリはけれど小さく笑った。
(平和な生活にも慣れたけど)
渦巻く炎と黒煙を背に、サキリは跳ぶ。ろっこんによる瞬間移動を高速で繰り返して空に舞い続ける。
(やはり僕には戦いが一番性にあっているね)
襲い来る機械蟲の攻撃を躱し、切り裂き、そうして戦艦の甲板部分に立つ。手にした二振りの刃をろっこんで赫く染め上げる。
「……さあ、」
久々に現れてくれた戦い応えのある敵に心の底が歓喜するまま、サキリは月の光の中で静かに笑った。
「地獄に向かって進もう」
鋼鉄をも裂く赫い刃を二振り振り上げ、振り下ろす。人ひとりぶんの道を強引に切り裂きこじ開ける。警報が鳴り渡る中、次々に閉ざされる隔壁を破壊する。現れる機械兵を時に投擲ナイフで打ち倒し、時に高速連続転移で一撃離脱し、少年は敵の中枢部に向かう。
中枢部に座するはずのAIを斃すべく。
そうしてこの戦いを終わらせるべく。
島のフツウを護るべく──
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
バトル
定員
50人
参加キャラクター数
50人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年07月13日
参加申し込みの期限
2019年07月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年07月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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