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ふしぎ超特急『七ッ星』、しゅっぱつしんこー!
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★海を泳ぐ列車(1)
ここは、ふしぎ超特急『七ッ星』の食堂車。
「拓郎、ケーキ美味しい?」
「うん……すごく。……彩葉さんと、一緒……だから、余計に」
高梨 彩葉
が尋ねれば、こくと頷いた
志波 拓郎
は、ぽつぽつと、けれど確かに音を紡ぐ。
例えば、真面目に零す口元に、生クリームがちょこっと付いているのとか。
例えば、自分と一緒だから余計に美味しいと語る拓郎の耳が、ほんのりと朱に染まっているのとか。
そういう諸々を、「可愛いな~」なんて思い、口元を緩めずにはいられない彩葉である。
一方の拓郎も、ケーキをもぐもぐとしながら、
(彩葉さん……楽しそう。笑顔、可愛い……な)
なんて思っていて、ふんわかと目元を柔らかくした。
その些細な変化を彩葉は見逃さずに……と、なんかもうエンドレスだ。
2人が生み出す時間の静かな甘さには、果てがない。
それはさておき、拓郎はケーキをぱくりとして、ふと気づいた。
「……海の、中……?」
テーブルに面した大きな窓の向こうは、気持ちの良い青に澄んでいる。
それを海だと判断できたのは、青の中を、海の生き物達が、すいすいと泳いでいたからだ。
「おー、ほんとだ、海だね! いいな~、気持ち良さそう!」
「泳げる……かな?」
はしゃぐ彩葉の前、呟いた拓郎の服の裾を、くい、と手のようなものが引いた。
彩葉さん? と反射的に思ったものの、彩葉は、窓の向こうの景色を追うのに夢中になっている。
そっと振り向いて、拓郎は、「……え、」と漏らし、瞳を瞬かせた。
「……タコが、浮いてる……」
そう、拓郎を呼んだのは、空中にふわんふわんと浮かぶタコの、その足だった。
タコの足がもにょもにょ動く。
どうやら、サムズアップをしているらしい。
更にタコは、ボディランゲージで「ラブラブでイイね!」と訴えているようで、
(っ……!)
拓郎は、かあっとのぼせが上がってくるのを感じた。
「わ、ほんとにタコだ! 何だか愛嬌があってかわい……あれっ?」
タコの姿を見留めてニコリとしていた彩葉の視線が、真っ直ぐに拓郎へと注がれる。
「拓郎、どうしたの? 顔、真っ赤だよ? あ、この子とお揃いだね!」
と彩葉はころころと笑い、拓郎は、
「……お揃いなら、彩葉さんとがいい……な」
なんてことをついつい口にしてしまって、ひとりでに、益々顔に熱を帯びさせた。
「あっ! あのお魚達を見てよ、マガレちゃん!」
客車の窓の向こう――遥かな海を指差して、
響 タルト
は光が散るような声を零した。
その指と彼女の煌めく瞳が示す先には、愛らしい、水色の魚達の姿。
マーガレット・ライカー
はいっそ厳かに一つ頷いて、
「素晴らしいですね。あまりにも感動的です」
と、静かに感想を述べた。
だよねだよね☆ と、タルトの声が益々弾む。
傍目には、女子2人がキュートなお魚さんに夢中になっている、という微笑ましい絵面だが、
「少し離れたところに、1匹だけ桃色の個体がいますね。言わば、一匹狼でしょうか。魚ですけど」
「自分は輪の中に入っていける魚じゃない……平気なふりをしているけど、心は温もりを求めているんだよ」
「大変美味しい解釈です。そうなると、あの、ちらちらとして落ち着かない水色の魚は……」
「うん。桃色くんが気になるんだね。始まりは、周りの皆とは違う彼に対する好奇心からかな?」
「良いですね。だけどそれはすぐに、一匹狼な彼への憧れと恋心に変わる、と」
「いいね~♪ 桃色くんは、自分のことを気にかけてくれる彼に淡い感情を抱きながらも……」
「自分が彼に憧れられるような存在でないことに苦悩する。非常に滾るお話です」
何の話をしているかって? BLだよ! ボーイズラブだよ!
このお二方、どこに出しても恥ずかしくない立派な腐女子なんです。ええ。
「擬人化するなら、桃色くんは童顔不良系男子でどうかな?」
「わかります。口調も粗暴で、でも、本当は繊細な心の持ち主なんですよね」
「うんうん♪ それで、水色くんは……」
「大人しくて目立たない。でも、よく見れば顔立ちは知的に整っていて、芯も強いタイプでいかがでしょう?」
「いいね! それで、『どうせ俺なんか……』とか思っちゃってる桃色くんを、ガンガン押しちゃう!」
もう、話が盛り上がるったらない2人。
ここで一旦、マーガレットは少し冷めてしまった紅茶を優雅に喉に流し、
「やはり、旅行というのは、想像力を掻き立てられますね」
と、気品の色が滲む調子で言った。
マーガレットの発言を受けて、タルトがほう、と息を吐く。
「旅行……旅行先でラブハプニングが起こるのもいいよね。修学旅行とかさ……」
――乙女の暴走は、留まることを知らない。
「これはまた、何とも幻想的な光景ですね」
展望車の後部からデッキに出て、
吉住 志桜里
はそう声を零した。
そこはもう、とっぷりと海の中……で、あるにもかかわらず、呼吸や発声が妨げられることはない。
水の流れが、ポニーテールに結った志桜里の長い黒髪を、さわさわと撫でては通り過ぎて行く。
「ええ。絵になると思うわ。あなたも含めて、一枚の絵画のようだもの」
応じたのは、志桜里よりも早くからデッキに出ていた
三宅 葉月
だ。
翡翠めいた双眸が、海の青の中に光る。
その眼差しは真っ直ぐに志桜里へと注がれていて、志桜里は口元を押さえてたおやかに微笑んだ。
「私の目には、先輩の方がこの風景にそぐっているように思えますが」
「そう……かしら?」
ゆっくりと瞳を瞬かせる葉月に向かって、はい、と志桜里は笑顔のままで頷く。
葉月の、緩くウェーブのかかった、少し緑がかった黒髪や、宝石の如き瞳。
現実離れした海の世界で、彼女はさながら、精巧な美を帯びた人形のようだった。
海の底の夢幻のような美しさは、葉月のミステリアスな美貌と絶妙にマッチしている。
(それに、)
と、志桜里は目前の景色へと視線を移し、口元に、誰にも見咎められることなく、そっと笑みを乗せた。
志桜里の楚々とした立ち居振る舞いからは中々に想像し難いような、力強い笑みだ。
(私は、絵の中の少女になるよりも、表現者をやってる方が性に合ってるし)
だって今も、志桜里はふくふくと胸を弾ませているのだ。
見たことのない光景は、気に入りのビートのように、志桜里の心をリズムに乗せる。
他に人がいる手前、踊り出すわけにはいかないけれど。
それでも、デッキに預けた腕の上で、利き手の指先は、志桜里の身体の代打のように動き続けていた。
(うん。クールなリリックが生まれるような気がする)
わ、すごい……! と背後から声が聞こえたのは、その時だ。
四方八方、縦横無尽に広がる青、青、青の洪水。その中を泳ぎ回る魚達。
圧倒的な光景を前に、デッキを訪れた
愛猫 萌々子
は瞳を輝かせた。
「新作漫画のネタになりそ……はっ! いえ、何でもないです!」
目前の不思議に見惚れるあまり、思わず、同人作家『あぃびぃ』という裏の顔の一つを曝しかける萌々子。
幸い、志桜里は愛するヒップホップのことを。
また、葉月は、この景色を絵の形に切り取ることを考えていたので、大事には至らなかった。
「ああ……新しいお客様ね。特に私の場所というわけでもないけれど、いらっしゃい」
と、葉月があまり感情の色を覗かせない声音で零し、
「辺り一面が海の底だなんて、びっくりしますよね。あまりにも奇想天外ですし」
と、志桜里は萌々子の慌てっぷりをそういうふうに解釈し、振り返ってにっこりとする。
「あっ、は、はい! そうなんです! ちょっと驚いてしまって……」
志桜里の穏やかな笑顔に自身はややぎこちない笑顔を返し、その場を乗り切る萌々子。
「こっちに来ると、もっとよく見えるわよ」
との葉月の誘いに「ありがとうございます」と一歩踏み出そうとして、途端、
――ふにっ。
何かもっちりと柔らかなものが、萌々子の足の後ろ側に触れた。
振り向いて”それ“を視認すると同時、萌々子は口元を押さえ、
「っ~~~~~!」
なんて具合に、黄色い声を噛み殺すことになる。
そこには何と、どことなーく天界から落っこちてきた少女の神様を思わせる、円らな瞳のアザラシが!
「もふ! もっきゅ~ん!」
アザラシの鳴き声ってこんなだったっけ? などという疑問は、萌々子の頭を掠めもしなかった。
可愛い! 撫でたい! 愛でたい! ギューッと抱き締めたい!
そんな思いを胸に、とりあえずその場にしゃがみ込んでアザラシとのコンタクトを試みる萌々子を目に、
「一体、どこから迷い込んできたんでしょう?」
と、志桜里は小さく首を傾げる。
「どうかしら。ここ以外にこの子が入り込めそうな場所は……あら?」
志桜里の疑問に応じようとした葉月は、水の流れが、不意に勢いを増したのに気付いた。
顔を上げ、遥かな海へと眼差しを向ける。その刹那。
――ゴオオッ。
萌々子が開け放ったデッキの扉から、列車の中へと、勢い良く青が流れ込んだ。
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シナリオジャンル
オールジャンル
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1000人
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57人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年06月22日
参加申し込みの期限
2019年06月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月29日 11時00分
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