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【手の届く幸運】
「見事に対照的な作品だな、こりゃぁ」
眼前に並ぶ『前進』と『停滞』を見比べて、
吉祥寺 黒子
はあきれたように息をつく。
「『停滞』、か。まーな、動き出せねェのも、辛いけどよぉ」
どちらも実際に触れることができるというので、何気なく『停滞』へと手を伸ばす。
(……今の、俺。なぁ、俺はこのままでいいのか? 本当に……?)
ずんと頭が沈み込むような気分に襲われ、自らを省みる。
身辺がめまぐるしく動き、翻弄されて、黒子は今ここに立っている。
(俺は……、だけど、俺は……)
けれど、どこに向かって、何を励みにして行けば良いのだろう。
答えてくれる人などいないし、何かにすがるというのも柄じゃない。
(ああもう、うるせェってんだよ)
からみつくものを振り払いたくて、黒子は『前進』へと手を伸ばした。
舌を出し、こう独りごちる。
「だけど、不治の病を克服した『俺は幸運だ』」
(そうだろう?)
言葉には力がある。
黒子は急に、力が湧き上がるのを感じた。
(何だ? 身の引き締まるような思いがするぜ)
自分の状況が何か変わったわけではない。
だが、自分に何が出来るのか、それがわかった。そんな気分だ。
(よし、こうしちゃいられないな。気分転換に、今ならいい作品が出来そうだ!)
自分を見つめ直したことで、創作意欲が湧いてきた。
(さあ、とっとと帰って陶芸だ)
無意識のうちに発動していた黒子のろっこん『ラクシュミーの寵愛』が、どう影響するのかはわからない。
けれど、どのみち先のことなどわからないのだ。
納得のいく作品が作れそうな予感に背中を押されて、黒子は美術館を去って行った。
その顔が、来館したときよりも明るくなっていることに気づいた箕輪が、穏やかな眼差しで彼女を見送る。
「またのお越しをお待ちしております」
「おう!」
【彫刻と猫と学友と】
「あーっ、彫刻楽しみだなー!」
いつもとは異なる装いで、
桜井 ラッセル
は美術館を訪れた。
(っと、帽子ずれてないか? 顔見知りに会うかもしれないもんなぁ)
特別展示への意気込みが、変装にも反映されている。
(夢中になってるとこ見られるのも、照れくさいんだよな……)
赤いキャップの中に三つ編みがしっかり収まっているか確認しながら歩くラッセルは、出入り口ですれちがった人物にひっかかりを覚えて足を止めた。
「ん? 今のって……?」
白いパーカーをかぶったシルエットに、見覚えがあるようなのだが、確信は持てない。
実をいうとそれは
逆巻 天野
だったのだが、うつむきかげんだったこともあり、はっきりと顔は見えなかった。
(まあ、俺だって変装中だし。他にもそういうヤツいるかもしれないもんな)
ラッセル自身、赤い縁取りの伊達眼鏡を着用している。
白いパーカーにベージュのズボンと、それにブーツを合わせていて、すれ違ったくらいではバレないだろうという自信もある。
そのまま特別展示室へ向かったラッセルは、数々の彫像に出迎えられて、瞳を輝かせた。
「うっわー、すっげぇー! 南風 草子さんやべー!」
動物ばかりでなく、植物や岩まで迫力があるというのがすごいと思う。
無機物に、命が宿って見えるのだ。
「あー、やっぱ立体っていいな。思い切った躍動感。金があったら、これって家に飾れるのかな。そしたら俺、一日中眺めててぇ」
せめて写真を撮りたいが、美術館は撮影禁止だろう。
(せめて、がっつり見ていこう……。あっ、鳥だ! くぅぅ~っ、かっけ~!)
「あれ? ラッセルちゃんも来てたのだ。何か記事にするつもりなのだ?」
人目を忘れて感動に震えていたラッセルは、突然気安く声をかけられて、体をこわばらせた。
「な、な……」
見ると、すぐ脇に
後木 真央
が立っている。
(なぜバレた!?)
「……俺は、あれだほら、木彫りやってるからさ。見たかったんだよ!」
少々ぶっきらぼうな物言いになってしまうのは、心理的ダメージの表れだ。
「なるほどなのだー。真央ちゃんはね、美術館にいるという美猫さまのご尊顔を拝しに来たのだ」
「美猫さま?」
「常設展示室にも、ネコネコはちらほらいたけど、美猫さまがいるのはきっと特別展示室のほうなのだ。だって特別って書いてあるから!」
「なるほどなー?」
せっかくの変装も見破られてしまったことだし、誰かと一緒に見て回るのも悪くないかと、ラッセルは気持ちを切り替えた。
八神 修
は学芸員の箕輪を呼び止めて、解説を聞きながら、常設展示室から特別展示室へと移動していた。
「そういえば、小展示室で一週間展示会をするとしたら、いくらくらいかかるんですか。夏に空き部屋があるか教えていただきたいのですが」
「そうですね……。まず、展示内容の決め方なのですが」
と、箕輪が年間の予定をどのように決定しているのかを簡単に説明した。
「そんなわけで、よほどのことがない限り、空きというのは出ないかと。もし短い日数で使用したい場合は、専用の展示スペースを貸し出しているような施設を利用されるといいかもしれませんね」
箕輪は修に、個展専用の施設や、さらに小規模の貸しスペースをまとめることで、様々な展示品がまとめて鑑賞できるようになっている飲食店などの名を教えてくれた。
「なるほど、いろいろあるんですね」
箕輪と別れて、特別展示室の彫刻を眺めていると、真央とラッセルの二人連れに声をかけられた。
「修ちゃんも見学なのだ?」
修は美術品を鑑賞するにもネットで済ませるタイプかと思っていたという真央に、首を振ってみせる。
「いや、実物に接するのも大事なことだろう」
「八神はどれか気に入った作品あるのか?」
なぜか伊達眼鏡をかけたラッセルに訊ねられて、修は奥の方を指さした。
「向こうの、『ニャイスボート』という作品だな」
「見たいのだっ」
『ニャイスボート』は、何匹もの猫がボートの中でのんべんだらりとくつろいでいる作品だ。
美猫さまの気配を察知したという真央を連れて行くと、彼女は食いつかんばかりに喜んだ。
「中央の猫さま、麗しいのだ~!」
「そういや八神、なんか疲れた顔してねえ?」
「ああ、俺か? 実はここまで、自転車で来たものだからな」
どうだと胸を張る修に対するラッセルの反応は薄い。
「ふーん?」
(そっか。……自力で移動なんて、当たり前なんだよな、彼らには)
学校への行き帰りも、車で送迎ということが修は多い。
体力がないのも、幼いころに原因となることがらがあったからなのだが、あえて言って回るようなことでもないと修は考えている。
(けど、帰りも頑張って自転車をこぐ!)
「あれ、修も来てたんだ」
そんな三人に気づいて挨拶を交わしたのは、
猫村 翡翠
だった。
(わぁ、けっこう寝子高の生徒も来てるんだね)
どうせ一人だと思いつつも、出かける際には服装を決めるのに時間がかかったものだが、適当すぎる服を着てこなくて良かったというものだ。
(とはいっても、すごく無難な感じでまとまっちゃったんだけど)
「やっぱり特別展示目当て?」
人なつこく話しかけてくれるラッセルにうなずき返す。
「うん。なんとなく、興味があったから。で、真央は何をそんなに真剣になって見てるの」
「美猫さまがボートに乗ってるのだっ」
「ああ、これか。のどかな作品だね。……修はこれって、どう思う?」
「あらためて訊かれると困るな。味わい深いとは思うんだが」
「そうだね、迫力のある作品が多いなかで、これは少しほっとするかも」
「俺は迫力あるのも好きだなー! なあ、『前進』と『停滞』も見に行こうぜ。まだだろ?」
そううながすラッセルに賛同して、一同は目玉作品の方へと移動した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月18日
参加申し込みの期限
2013年08月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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