this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
森繁美術館に行こう
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
15
つぎへ >>
【一人じゃないよ、美術館】
「南風 草子さんって、寝子島出身なんだよ。少し親近感がわくよね?」
一緒にパンフレットをチェックしながら、
白柳 さえ
と
千鳥 雅人
は特別展示室を回っていた。
「動物と自然をモチーフにした作品が多いでしょう。温かみがあって素敵だよね。ほら、この作品なんか、とっても毛並みが美しいの」
時折さえが作品の解説を口にして、雅人は素直に感心した。
「さすがさえちゃん。いろんなことをよく知ってるね~!」
「……うん、私もこんなふうに、心に残るような作品が描けるようになりたいなぁって思っているんだぁ」
「そっか~。芸術科だもんねぇ、俺も応援してるからっ」
「ありがとう。心強いなぁ」
さえの視線が、『前進』の像に止まって、わずかに揺れた。
「あの『前進』っていう立像……。あれには、触れると前向きになれるっていう噂があってね……」
「へー、そうなんだぁ。どれどれ?」
ぺたんと雅人が彫像のお腹をなでる。
「ほうほう、なるほど~」
しきりとうなずいていた雅人と隣で、さえが独りごちる。
「これに触ったら、私も勇気がもらえるのかなぁ……」
「ん? どうしたの、さえちゃん」
はっとしたように、さえが首を振る。
「ううん、私ほら、何でも後ろ向きに考えちゃって、なかなか行動にうつせないところがあるから……」
「う~ん……、ってことは、何か悩み事? 後ろ向きになっちゃうようなことでもあったの?」
(あ、どうしよう、いけない。余計な心配かけちゃった……かなぁ)
自分のことで雅人に迷惑はかけたくないなと考えて、さえは笑ってごまかした。
「うっ、ううん! 悩み事なんてないよ、なんでもないの……!」
「そう?」
少し考えるようなそぶりをみせて、雅人はさえの手をとった。
「さえちゃんなら、大丈夫だよ」
そのまま二人で、『前進』に手を触れる。
「……あ」
「ね? 俺がもらうぶんの前向きさも、さえちゃんにあげるよ。さっきも言ったけど、俺はさえちゃんのこと、応援してるから、ね」
「う……ん。あの、その、雅人くん、ありがとう」
(なんだか本当に勇気が湧いてきたみたい)
それが『前進』のせいなのか、雅人の心遣いのせいなのか判別はつかなかったが、さえは心からの笑顔を浮かべた。
――しばらくして、帰り道。
「今日はありがとう。雅人くんと一緒で、とても嬉しかった!」
美術館を出たところで、さえは足を止めた。
(雅人くんも、楽しんでくれていたかな?)
ここで解散だとさえは思っていたのだが、なぜか雅人が同じ方角についてくる。
「送っていくよ~」
「えっ、でも……」
「いーのいーの! こういうときはエスコートしなきゃダメだって、父さんの教えなんだ~」
「ええと、それじゃぁ、……ありがとう」
「こっちこそありがとうだよ~。今日は楽しかったねぇ!」
美術館の感想を語りながら、二人はのんびりと歩いていった。
【少女の祈り】
「美術館かぁ」
(触るとご利益のある彫像を展示してあるんだったよね?)
維都月 茉菜
は、実をいうと美術館を訪れるのはこれが初めてのことだった。
(世の中、知らないことがたくさんあるなぁ~)
ほがらかな笑顔を浮かべて中に入ると、たくさんの美術品が茉菜を出迎える。
「なるほどね、自宅じゃなくてこういう施設に美術品をまとめておけば、訪れた人が皆、鑑賞できるんだね~」
現在は庶民……とはいえ、裕福な環境で育ったためにつちかわれた感性はそうやすやすと覆されるわけではない。
それでも、付き添いもなく自由に一人で行動できる現状に、茉菜はことのほか満足していた。
気ままにあちこちを散策したり、ウィンドウショッピングをしながら財布の中身に思いをはせたり、こうしてふらっと美術館を訪れたり。
何もかもが、茉菜にとっては新鮮な体験だ。
「えーっと、特別展示室はここかな?」
茉菜は『前進』の前に立つと、「きれいだなぁ」とつぶやいた。
思い切りよく伸びた背筋は、意志の強さを感じさせる。
(素敵。昔だったら、買い取ってもらえたかなぁ……)
自宅に『前進』が置かれている様を想像しつつ、茉菜は『停滞』の前へ移動した。
「あった、これこれっ。この像に触りたかったんだよ!」
動く意志の感じられない男性の彫像に、茉菜は目を輝かせる。
(まさに『停滞』って雰囲気だよね。うん、うん。完璧だなぁ、理想そのものって感じがするよ~)
「これって、触るうちにすり減ったりしないのかな? まあいいや、えいっ」
茉菜は『停滞』を両手で包み込むようにぺたりと触れた。
目を閉じると、過去と現在の自分の姿が頭をよぎる。
病弱だった自分。
(あのころの私は、自分が何も知らずにいたことすら、わからなかったんだよね)
そして、元気に歩き回ることができるようになった、今の自分。
(入学式の――あの、日から。私はいろいろなことができるようになった……)
健康というのは、かけがえのない力だと思う。
(常に自分がどうなるかわからないような状態は……怖いよ)
怯えて暮らすのは嫌だった。
(『前進』なんていらない。ずっとずっと、『停滞』していればいいんだよ)
もれいびになれてよかった。
茉菜は、今の自分に満足していた。
ずっとこのまま、たゆたっていたかった。
「……この今の『セカイ』の『フツウ』が、いつまでも、いつまでも続きますように」
茉菜の口から、はっきりとした祈りの言葉が発せられた。
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
15
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
森繁美術館に行こう
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月18日
参加申し込みの期限
2013年08月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!