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【過去の高校生、現在の高校生】
「ふぅん、特別展示やってるのか」
弟に届け物をした帰り道。
遠回りをした先で目にとまった美術館に、
真辺 敬子
は一人で入った。
「学生の時以来だな……」
美術品を見て回るうち、話題作らしい『前進』の前で足を止める。
「姿勢がいいなあ」
何気なく触れた手のひらから、思い出がよみがえるようだった。
先ほど訪れた高校の門前でも感じたことだが、あの頃とはずいぶんと変わったことが多い。
もちろん変わらずそこにあるものもあって、それが余計に時の流れを見せつけるかのようだ。
「いや、自分が変わったんだな。立場が変われば、目線も変わる。……そりゃ、当然だな」
今の敬子は学生ではない。
目を向けると、周囲には高校生の姿も多く、かつての自分と重ねてしまう。
それと同時に、大人になった自分を強く意識もする。
「若さが……、まぶしいぜ」
それだけ敬子も、前進したということなのだろう。
手を離し、別の作品を見ていると、彫像に感動する若者の声が耳に入った。
「……この声は」
振り向くと、『前進』をキラキラした眼差しで見つめる
桜井 ラッセル
の姿がある。
ラッセルは、弟の友人だ。
「本当にまばゆいな」
敬子の視線に気づいたのか、ラッセルがこちらを向いて手を振った。
「あ。敬子さんじゃん」
「よう」
敬子も手を振り返す。
しばらくして美術館の外に出た敬子は、両腕を突き出し、伸びをした。
「さて、明日からまた、ちゃきちゃき頑張りますかね!」
彫像と若者に、エネルギーを分けてもらったような心地だった。
【触る人、人と人】
『停滞』の前で、
後木 真央
はのりのりで膝をつき、像と同じポーズをとってみていた。
「むむむ、これってクラウチングスタートの姿勢に似てるのだ。飛び出す力をためてる感じなのだ?」
『停滞』にぺたぺた、『前進』にぺたぺた触れつつ、格好も真似をして像の気持ちになりきっている。
「もうひとつの像は、宇宙人と交信中のポーズなのだ? 美猫さま降ってこーい、なのだ」
きっとそうだとうなずく真央を面白そうに眺めながら、
八神 修
も『前進』に触れて元気をもらった。
気持ちだけでなく、帰り道に必要な体力気力もチャージできていれば良いのだが。
「降って来るのを待っているより、真央ちゃん、美猫さまを迎えに行きたい!」
そんな元気いっぱいの真央の声に、
ロベルト・エメリヤノフ
は足を止めた。
「真央ちゃんは下より上向く方が好きなのだ! 井戸や溝にはまっても、上を見て歩きたい派なのだー!」
あけっぴろげな笑顔は、前向きなエネルギーにあふれているように、ロベルトの目には映った。
「上を見て……か」
(なんだか、あの子を見ているだけで元気が出てくるようだな)
将来への不安は依然としてあるが、どこか勇気づけられた心地がして、ロベルトはそっと微笑む。
(この『停滞』って作品、昔の俺みたいだな)
あの頃の自分は、ひとの目にこんなふうに映っていたのではないかと、
猫村 翡翠
は考えた。
手で触れると、かつて男だった頃のことがまざまざと思い出される。
(かつてといっても、まだ一年か)
ふさぎこんで、自暴自棄になっていたあの頃。
(俺ってちっとも周りが見えてなかったよな……)
両親や親友たちの気持ちさえ、気遣うゆとりをなくしていた。
(心配……されてたのかな)
それを考えると、今も自分を不甲斐なく感じてしまう。
(もうひとつのこっちは、今のあたしみたいだな)
『前進』にも触れる。ここ一年で、翡翠はずいぶんと変わった。
女になったことばかりでなく、気持ちの有り様もあの頃とは違うはずだ。
(あたしの選択は、間違ってなかったよね……)
女性として、翡翠として生きていくのだと、あらためて心に刻んだ。
南風 草子がもしもこの場に来ていたならば、言葉を交わしてみたかったと思う。
(どうしてこの作品を作ったんだろう)
誰かに勇気を与えるためだろうか。
それとも、ありのままを形にしたかっただけなのだろうか。
(けど、はえ そうこ……。はえ、生えそう……とか!)
「育毛剤みたい」
そうつぶやいた。
「触らなくていいの?」
像を眺めるだけの
旅鴉 月詠
に、翡翠は訊ねた。
「うん、見ているだけで面白い」
「ふぅん。ねえ、作者は何を考えてこれを作ったんだと思う?」
月詠は、こういうことには造詣が深そうだ。
「そうだね、『前進』はともかく、『停滞』には様々な解釈があるけど、前に進むために必要なのだという意見には深く考えさせられるね」
「必要……なのかな」
ふたり並んで『停滞』を見つめる。
「前に進むためには、休憩も必要だろう。大いに悩む時期を経てこそ、活路も見いだせるというものだ」
「ああ、まぁ、そうかも」
「一度立ち止まって、辿ってきた道を振り返る。そうやって歴史に学ばなければ、幾度も過去の過ちをくり返すことになるからね」
「なんだか、壮大な話になってきたねぇ」
「そうでもない。誰にでも例えられることだと思う。前ばかり向いていては、いずれ足元をすくわれると、そう私は思っているんだよ」
過去の自分があったからこその現在の自分なのだと、そういうことなのかもしれなかった。
「俺は売店に寄って帰るつもりだ。この像の絵はがきが欲しいからな」
展示を見終えた修が言うと、ラッセルがこれに賛同した。
「いいなー、俺もレプリカとかポストカードとか、あったら買いたいもんな」
「真央ちゃんはね、これから旧市街でおネコさま探訪に向かうのだ!」
「元気だな~!」
「売店だったら、あたしも見てみたいな。……それじゃ、またね」
翡翠は月詠に、「また学校で会おう」と声をかけた。
「旅鴉はまだ残るのか? 熱心だな~」
感心したようにラッセルが言う。
口々に挨拶を交わす面々にうなずきかけて、月詠は再びじっくりと作品を見て回り出した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月18日
参加申し込みの期限
2013年08月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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