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第35回 寝子ヶ浜ビーチ☆スターズコンテスト!
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夏空の色して輝いていたラブ・インジケータが次なる出場者を待って光を鎮める。
(……今年も、もう……こんな、時期……なのか)
ビーチ☆スターズのステージ出場を前に、
志波 拓郎
は隣に立つ
高梨 彩葉
を見遣る。
――コンテスト出るのも面白そうだし、優勝狙ってなにかやってみよー!
――せっかくだから、なにか……
屋台を覗いているときにサンマさんから指名を受けたという彩葉の言葉を受けて拓郎が思いついたのは、いつだったかに大道芸で見たジャグリング。ステージ裏にはジャグリングに使えそうな小道具も色々と揃っている。
――パフォーマンス、息があったところ見せたいかも?
――いいね、頑張って練習しよー!
間髪入れず大賛成してくれた彩葉と一緒に、ステージに上る間際までステージ裏で練習をした。練習時間はとても短くはあったけれど、急ごしらえにしてはそこそこ人に見せられる仕上がりに出来てはいる、はず。
パフォーマンスのあとには、『愛』を叫ばなければならない。大きな声を出すことは苦手ではあるけれど、
(……彩葉さんと、一緒なら……)
拓郎はもう一度隣を見遣る。シンプルな白いホルターネックのブラトップにホットパンツ風の水着は、以前一緒に買いに行ったもの。どれがいいかと問われ、迷いに迷って、ついでに真っ赤にもなりながら彼女のために選んだ水着。
(……うん、大きな声も、出せるはず……!)
誰に向けての愛を叫ぶかはもう決まっている。内容はまだまとまりきっていないけれど、
(よし、頑張ろう……!)
「この日のために頑張ってきた成果を、出してやるー!」
彩葉は拓郎の片手を取って一緒に空へと突き上げる。
「練習の成果を発揮するよー!」
夏空色のパーカーに濃紺のサーフパンツ姿の拓郎を一眺めして、彩葉は顔中で笑う。拓郎に水着を選んでもらった後、それじゃあ、と拓郎から拓郎の分の水着を選んで欲しいと言われたときには少し焦ったけれど、
(スタッフの人が何着か選んでくれて良かったー)
水着売り場スタッフが選別してくれた水着の中から、拓郎にいちばん似合うものを選ぶのは楽しかった。
「うん、とっても似合ってる!」
ふわりと顔を赤くする拓郎につられて頬を紅に染め、彩葉はポニーテールに結い上げた栗色の髪を揺らしてにこにこする。ステージに上るのは緊張するけれど、
「カッコいいよ、拓郎!」
取り出した青いサングラスをキリッと掛ける彼氏はどこからどう見ても堂々としていて格好いい。その彼氏が隣にいてくれるのはとっても心強い。
(彩葉さんに選んでもらった、このスタイルで……)
視界を空色に染め、拓郎は両手で頬を叩いて気合いを入れる。大好きな彼女が傍にいる状況で恥ずかしがってばかりではいられない。
せめても堂々として見えるよう、背筋を伸ばす。
サングラスの視界で周囲を見回せば、元より出場を決めていた人たちや、サンマさんを始めとする運営スタッフに指名されて出場せざるを得なくなった人たちがそれぞれに準備をしている。
(指名された人も、)
浮かない顔をしている人も見受けられるけれど、それでも、
(出るぞ、という意気込みを拒みはしない、と、おもう)
ぱちん、もう一度気合いを入れる。
(彩葉さんと一緒に、)
「いくぞ……っ!」
「おー!」
彩葉が応じて朗らかに笑った。ふたりでぎゅっと手を握り合ってステージ袖にまで向かったところで、
「あ、たー坊たちじゃなぁい」
ヤッホー、とスタッフな武道が舞台袖で手を振った。
「兄貴」
条件反射じみて呻く拓郎に、こちらも条件反射じみて武道はスタッフTシャツを脱ぎ捨てる。
「今年は乱入しないから安心してネ!」
「……その格好で言う、か……」
「あっ、これはつい! 大丈夫ダイジョーブ、てへ☆」
いそいそと服を着直し、武道は弟とその彼女にジャグリング用の小道具を手渡しステージへと送り出す。
「はい、それじゃ……頑張ってきてね!」
光の中へ歩んで行くふたりの背中を眩しく見送り次の出場者に声を掛けようとして、メモを手にうろうろしていた幽と英二の二人組と目があった。
「幽君、英二君?」
「あっ、武道先輩」
聞けば、別のスタッフから審査委員やスタッフ用の飲食物調達を頼まれたらしい。
「今から?」
「二人でも持ちきれなさそうな量で」
「ん、荷物持ちなら俺にまかせて!」
「でも、いいんですか」
申し訳なさそうな英二に向け、はい喜んで! とおどけて言って見せてから、武道は近くにいたスタッフに参加者の誘導を頼む。
「それじゃ、行こうか!」
「助かるっす!」
「ありがとうございます!」
頼まれた飲食物のメモを確かめつつ、武道はステージ袖を振り返る。ちらりと見えた拓郎は、恋人をきちんとエスコートしていた。
ふたりのステージを見られないのは残念だけど、
(後で誰かから動画か画像あればもーらお!)
拓郎の差し出してくれた手を取り、示してくれた腕を組み、彩葉は恋人と一緒に並んで階段を上りステージに立つ。観客に向けて手を振ったり、明るい笑顔を向けてみたりも忘れない。
(サービスサービス!)
ステージの中央に立ったところで、ふたりは少し距離を取って向かい合う。
(練習通りに!)
(息のあったところを……!)
揃って息を整え構えるのは、ジャグリングボール。息を合わせて投げ合うボールは最初は二つ、三つ、四つと段々に増えて行く。
突貫工事な短い練習時間のせいで少し危いところは、彩葉は、
(気合いで乗り切る!)
拓郎は、
(反射神経と気合いと筋肉で乗り切る!)
加えて体力も筋肉も彩葉よりも多い拓郎は、彩葉の動きを見て彩葉に合わせる。彩葉がきちんとキャッチするのを目の端で確かめ次のボールやジャグリング用帽子をパスする。
「ハイ!」
「っ、ハイ……っ!」
息を合わせ声を合わせて頑張る高校生カップルに、観客から温かな声援と拍手が向けられた。
最後の大技、互いに投げると同時にくるりと一回転して相手の投げたものを受け取る技は、彩葉が手を滑らせてボールを落っことしそうになったものの、それでもなんとか受け止めた。照れくさそうに愛嬌たっぷりに笑う少女に、客席から好意的な笑い声がわきあがる。
ジャグリング道具を用意された箱に仕舞ったあとは、
(次は愛を叫ぶんだっけ)
彩葉は上気した頬で客席と向かい合う。隣に立った拓郎の手をぎゅっと握って顔を見上げる。
(恥ずかしいけど)
以前、拓郎は自分に対して愛を叫んでくれた。
(だから私も叫ばなきゃね!)
ことことと心臓がうるさく跳ねているけれど、
「私は、恋人の、」
一度声を発してしまえば、あとはすらすらと言葉が出て来た。だって普段感じていることをそのまま口にすればいいだけだ。
「美味しいものを食べてるところや、恥ずかしそうにしてる所、全部、愛してま~~す!!」
ぴかーん! とラブ・インジケータのハートの半分が心躍るピンク色に輝く。思いのたけを声の限りに叫んで、彩葉は大満足な顔で拓郎を見遣る。ちょっぴり勝ち誇ったような顔もしてみせる。
(ふっふっふ、先手必勝!)
先に叫んでしまえば恥ずかしさも軽減される、と胸を張る彩葉の手を握りしめたまま、拓郎は一歩前に踏み出す。夏の砂浜を埋める観客に向き合い、目を閉じ大きく深呼吸する。
「俺は!」
高揚する心に思いつくまま、腹の底から告白する。
「貴女の全てに惚れ、愛しています!」
「って、た、拓郎!?」
彩葉の声に、客席から湧き上がった羨ましい悲鳴とも初々しさに対する応援ともつかぬ大きな歓声が重なった。ぴかーん! 半分だけだったラブ・インジケータが完全なハートの形でピッカピカのキラッキラな祝福のピンク色に輝き始める。
「っ……」
客席からの声に押され、拓郎は瞼をそっと開く。もしかしたらまだ何か続けて言った方がいいのかもしれないけれど、
(これ以上は……)
流石に恥ずかしすぎる。
(でも、こうなったら、)
後ろの彩葉を振り返る。頬を真っ赤にしてあわあわしている彩葉の手をぐっと引き寄せる。
(全部コンテストのせいにしてやろう)
腹が決まってしまえば、あとは行動に移すだけ。
「えっ?」
朝顔のような綺麗な花の青した瞳を瞳に捉え、彩葉の身体を横抱きにひょいと抱え上げる。
(おおおお姫さまだっこされちゃったー!?)
公衆の面前で花嫁じみて抱き上げられ目を白黒させる彩葉に笑いかけ、観客に向けても颯爽と笑いかけ、拓郎は陸上で鍛え上げた身体を翻す。軽々と階段を降り、ステージ裏へと退場して彩葉を地面にそっと下ろして、
「……」
両手で顔を覆う。頬はもちろん耳も首も真っ赤にしてそのまま動かなくなる恋人の肩を彩葉はぱたぱた叩いた。そうして肩に手を置き、
「拓郎ってば、」
悪戯っぽく囁きかける。
「会場の空気に当てられて大胆になっちゃったのかな?」
「……」
言葉もなくこくこくと頷くばかりの恋人に、彩葉はくすくすと笑った。
「仕方ないからそう言うことにしてあげようか」
言いつつ、拓郎の両手を掴む。周囲に人目がないことを確かめて、ちょっぴり強引に顔からその手を引き剥がす。
「……彩葉、さ、」
不思議そうに呟く熱を帯びた唇に素早く唇を重ねて笑えば、
「っ、っ……!」
恋人は陽に焼けた精悍な顔をますます赤く紅く染めた。
「すごい」
「愛っすね」
頬を赤らめる英二と目を瞠る幽に、武道は大きく頷く。
「うん、愛だネ☆」
弟とその恋人のパフォーマンスは見られなかったけれど、ふたりがステージの真ん中から叫んだ愛は、
(お兄ちゃんにもちゃんと届いたからネ、彩葉ちゃん、たー坊!)
ふたりの愛にあてられて熱くなった心を抱え、お兄ちゃんな武道は夏の浜辺を張り切って歩き始める。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
61人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月25日
参加申し込みの期限
2019年06月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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