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第35回 寝子ヶ浜ビーチ☆スターズコンテスト!
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水着のお尻についた大きなリボンと薄柿色の長い髪がふわふわふわっと揺れれば、
橘 明里
の心もふわふわふわって舞い上がる。飛び跳ねながらステージへの階段を上り、足首に巻いたリボンも一緒にその場でくるくるくる。くるりと目が回ってよろけて、踏み止まってちひひと笑う。
背丈が低いわけではないのにどこか幼さが目立つのは、幼子じみてくるりと丸く大きく澄んだ瞳と、笑みの絶えぬ口元から悪戯っぽく覗く八重歯のせいだろうか。
大きな瞳に太陽を映してきらきら輝かせ、明里はぱたぱたぱたとステージの真ん中まで元気いっぱい、背中に天使の羽が見えるほどに愛らしい足取りで駆けて行く。
(みぃんなのこころにだいれくとあたっく! するなの)
ステージの真ん中でくるりと一回りして、明里は事前にスタッフに設置しておいてもらったクーラーボックスの中から棒つきのアイスキャンデーを取り出す。オレンジにりんご、いちごにメロン。色とりどりのアイスを手に取り、明里は不思議そうな客席に向けて満面の笑顔を浮かべる。
手にしたアイスをバトントワリングのようにくるくると回せば、おお、と客席から感嘆の声があがった。
明里が取り出した棒つきアイスは実は粘土細工の作り物。溶けることも零れることも、
「……ぴぎゃっ!」
高く投げ上げた溶けないはずのアイスが溶けた。甘い滴がぱたぱたっと顔を濡らして、明里は大きな目をますます大きくする。
「うっかり本物も入れてしまっていたなのー!」
顔も水着もべたべたに甘くしながらそれでも楽し気にダンスさえ始める少女の姿に、客席には明里の明るさに引き寄せられたような明るい笑い声が溢れた。
「あかりのあいは、」
粘土細工のアイスをクーラーボックスに仕舞い、うっかり本物だった溶けかけアイス数本を両手に持って、明里は薄い胸を張る。
「みてのとおり、あいすなのよ!」
微塵も照れず、それはもう心から自信満々に言い放つ。
「あいすをあいするなのよ!」
ダジャレは勢いだ。恥ずかしがってしまえば負けだ。羞恥心に足を取られて笑いが取れず、
(こけるのなの!)
正々堂々と宣言すれば、勢いに押されたような拍手と笑いが巻き起こった。
「さあみぃんなみんな!」
手にした溶けかけアイスの一本をぱくりと口に含んで冷たい甘さににこにこ顔になりながら、明里は力いっぱい客席に呼びかける。
「いっしょにさけぼうなの! せーの! あいすをあいす!」
一度目に返ってきた声はちょっぴり小さかった。もう一本のアイスもぱくりと食べて、明里はめげずにもう一度叫ぶ。
「せーのっ! あいすをあいすー! のなのー!」
ほわほわした少女の呼びかけに応じ、客席のお子さまたちが大きな声で叫ぶ。
「あいすをあいす! あいすをあいすー!」
繰り返す度に大きくなってゆく『愛』の叫びに、ラブ・インジケータが色とりどりのアイスキャンデーの色してキラキラ輝いた。ひんやり甘いような光に観客たちが目を丸くする。明里のほわほわにつられてなんだかほんわりした気分になる。
(大成功! なのなの!)
客席のみんなと同じに満面の笑みで、明里は踵を返す。一度帰ろうとしてからくるりと逆戻りして、二本残ったアイスを片手にクーラーボックスの脇から取り出したウェットティッシュで溶けて床に零れたアイスを素早く拭き取る。
(ちゃんと片付けてこその、愛なの!)
そして、とステージの高さから客席を見晴るかす。
客席の一角にサンマさんの姿を確かめ、溶けかけアイスを手にステージから飛び降りる。
「さんまさんにアイスを与えてこその、愛なの!」
無邪気にサンマさんに突撃して行く天使な少女の背中に、客席のみんなの拍手が降り注いだ。
「あいすをあいすー!」
走って行くお姉さんの背中に元気いっぱい呼びかけたら、次は
百岳 甘桃
の出番。
(モデルさんがやってるみたいに、ステージまで歩くんだよね)
よくわかんないけど、と階段の前までぱたぱたと小走りに近づいてから、甘桃はちらりと首を傾げる。モデルさん歩きってどんなのだろう?
(よくわかんないからスキップでいいや!)
ぴょん、と階段に飛び乗る。次の段もその次の段も、ステージの上も、兎が跳ねるようにぴょんぴょんとスキップで進んで、
(ここで一回ターン!)
水着のピンクのフリルをふわふわっと揺らしてくるり、踵で回る。胸元を飾る赤いリボンとお星様がキラキラ光れば、気分はふわふわのぴかぴかに舞い上がった。優しい拍手をくれる客席のひとたちの中に母の姿を見つけ、甘桃はにこにこ顔になる。
「ねこしょー一年生の百岳甘桃です」
自己紹介はちょっぴり照れ臭い気もしたけれど、言葉にしてしまえばあとはなんてことはなかった。
「かわいいの大好き!」
ふわふわゆらり、海に舞うクラゲみたいなふわふわのいっぱいついた水着のフリルをふわふわ揺らし、甘桃は顔中で笑う。笑って、ちょっと迷う。後はどうしよう。
「後は……歌! 音楽の授業でやったの、歌います」
小さな体で元気いっぱい歌うのは、大きな海と海の向こうの国のお歌。
小学生の歌うかわいい童謡に合わせ、客席のおじいさんおばあさんがいっしょに歌ってくれた。さざなみのように広がっていく歌声に、甘桃は嬉しくなってぴょんと跳ねる。
お歌のあとは、
(ラブを叫ぶタイム……)
「えっと……」
すもも色の瞳に亜麻色の睫毛の影を少しの間落として考えてから、甘桃は顔を上げる。遠く遠く、水平線よりもずっと遠くへ視線を投げる。
「海からお舟で行った外国にいるパパへー! わたしは元気だよー!」
愛を叫ぶのは、海外にいることが多い大学教授の父。
「小学生になってからお友達もいっぱい出来たし、」
ろっこん、と言いかけて慌てて首を横に振る。
「……じゃなくてっ、楽しいことが毎日たくさんあるんだー! 心配しないでねー!」
遠い国にいる父に胸いっぱいのラブが届くよう、甘桃は声の限りに叫ぶ。
「また今度のお休みには帰ってきてねー、わたしまってるよー!」
本当は、七月の甘桃の誕生日には帰って来てくれるはずだった。
急用で帰国が延期になってしまったと電話口で言ったとき、父は本当に悲しそうな声をしていた。だから甘桃も寂しかったけれど、がまんした。お誕生日をお祝いして欲しかったけれど、それは父には言わなかった。約束を守れなくて一番つらいのはきっとパパだと思ったから。
それにパパはとっても素敵な贈り物――カプセルギアのアマデトワールを届けてくれた。
「パパ大好きー!」
両手を口に当ててメガホンにして、海の向こうへラブを叫ぶ甘桃の頭上、ラブ・インジケータが薄紅色した光をふわりふわりと躍らせた。くらげのような花びらのような光の真ん中、甘桃はぺこりとお辞儀する。
「終わりです!」
拍手をくれたひと達にばいばーいと手を振る。階段をぱたぱたっと駆け下り、待っていてくれた母の腕にぎゅっとしがみつく。
「ママ、ただいま」
母と顔を見合わせて笑い合ったとき、
「甘桃! 今日も頭リボンみたいでかわいいぞー!」
「わっ、りゅうせーくん!」
相棒のギア、焔竜スターライトナイトをイメージさせるパーカーの裾をぱたぱたなびかせ、傍らを
源 竜世
が駆け抜けた。
「ありがとー! りゅうせーくんもその水鉄砲かっこいいー!」
「へへ、だろー!」
檀上で振り向く竜世は、手にしていたスターライトナイトと同じ色したウォーターガンを得意げに掲げてみせる。かと思えばまたパーカーの裾を翻して駆けだす。
「おい、竜世! 待てッ」
ゆっくり歩くことの出来ないいつでも全力ダッシュな竜世を追いかけ、
タイラ・トラントゥール
は甘桃とその母に小さく会釈して階段を歩み上る。
(くっ)
なぜこんな事に、と思うも、大勢の前で無様な姿は晒せない。中央で溜めも何もなく勢いよくぎゅんっと一回転してあからさまなドヤ顔をしてみせる竜世の姿に小さく溜息をつきつつ、タイラは背筋を伸ばす。ウォーターガンを片手にステージを堂々と歩いてゆく。
(それにしても)
竜世の母からなんだかとっても楽しそうに手渡されたウォーターガンをちらりと見下ろす。白を基調に直線的な濃紺のデザインが施された水鉄砲はタイラの持つカプセルギア、『ホワイトバルティーグル』をイメージさせる。
(まさかこれもハンドメイドだったり、……しないだろうな)
先にホワイトバルティーグルイメージの手縫いパーカーを着せられたタイラはそんなことを考えたりもする。
竜世と並ぶ。
腰に手をあて、観客を見下ろすようにポーズを決めてみせる。
「オレ、源竜世!」
タイラが並ぶのを待って、竜世は元気いっぱい自己紹介をする。
「こっちは相棒のスターライトナイト!」
水鉄砲とは反対の手に握りしめて来ていたカプセルギアをじゃじゃん! と自慢げに空へ掲げる。それから、と赤いパーカーの裾を翻してもう一回、勢いよく一回転。
「このパーカー、母さんがスターライトナイトとおそろいで作ってくれたんだぜ! すごいだろー!」
太陽のような瞳をキラキラさせての少年の無邪気な自慢に、客席に微笑まし気な拍手が溢れた。
「ギアスタンバイ!」
拍手をくれるひとたちに満面の笑みを見せ、竜世は取り出したスマホでスターライトナイトを起動させる。お揃いを見せるのであれば、やっぱりスターライトナイトを動かさなくては!
「いけスターライトナイト!」
フレイムチャージで加速させ、真っ青な空へ真っ赤な躯体を飛翔させる。翼で潮風を切り、尻尾で舵をとる。観客席と審査員席をぐるりと一周させれば、大人たちからは感嘆の声が、こどもたちは楽し気な歓声があがった。
(最後は……)
スマホから指示を飛ばす。スターライトナイトを自分の頭にふわり、着地させる。見事な操縦を披露して、
(どうだ!)
トドメは全力全開、元気いっぱいな笑顔。
そうしてから、次! ほら! と隣のタイラを肘で突っつく。
「
タイラ・トラントゥール
だ」
分かっている、と竜世の脇を突き返し、タイラは客席に向けて名乗る。たくさんのひとの視線を浴びて、本当は名乗りだけで済ませて早々に退場してしまいたいところではある。が、
(竜世と差が出るのも癪だな)
とは言え、ステージ上に持ち込んでいるものは多くない。竜世の二番煎じにもなりかねないが、
(何もやらないよりはマシか……)
スターライトナイトを頭に乗せ、わくわくした眼差しを隣が投げつけて来る竜世をちらりと見遣る。
「そして、」
竜世のパフォーマンスを受けたかの如く、当然の流れの如く、タイラは白虎のかたちしたカプセルギアをパーカーのポケットから取り出す。
「これがボクのバルティーグルだっ!」
言うなりギアを宙に投げる。
「ギアスタンバイ!」
キラリ、バルティーグルの瞳が琥珀の光を宿らせた。タイラが間髪入れず上空に向けて発射したウォーターガンの水の軌道を、小さな白虎が駆けあがる。太陽の光にかかる虹を渡り、音もなくタイラの足元に着地する。
(……どうだ!)
クールな面差しに得意げな興奮を滲ませ、タイラは客席を、客席の向こうに広がる海と空を見据える。
少年たちの個性たっぷりなウォーキングと自己紹介に、客席から楽し気な拍手が湧いた。
漸く終わる、とそっと安堵するタイラをよそに、
「えーと次は愛だっけ?」
竜世がこともなげに言い放つ。
「あ、愛だと?」
何を叫べというんだ、と無駄に余計なことを考えてぐるぐると頭を混乱させるタイラの隣、
「愛ってことは好きだよな!」
竜世は単純明快な答えを導き出す。
「えっと……カプギアのバトルがすっげー好き! お腹がぐおー! ってめちゃくちゃアツくてワクワクするんだ!」
だから、と竜世は力いっぱい愛を叫ぶ。
「いっぱいバトルしようぜ!」
少年の熱い主張に、客席のカプギアマスターたちが負けず劣らず熱い叫びで以て返す。身体全部で愛を叫んで鼻息も荒く大満足な竜世に、タイラは微かに金の睫毛を伏せる。
(何を叫べと)
躊躇い口ごもったままにいると、
「お前の気持ちはそんなもんかー!?」
どこでもない、真横から発破を掛けられた。
「叫ばないならオレの勝ちだな!」
腰に両手を当て胸を張って大威張りの格好をする竜世に、タイラは眉を寄せる。
「う、煩い!」
くっと拳を握りしめる。足元のホワイトバルティーグルを見下ろす。
「ボクだってカプギアバトルにかける気持ちなら、お前に負けるものかっ!」
客席ではなく、隣の竜世に向けて叫ぶ。
「お前には、絶対に! 負けない!」
ライバルによるライバル宣言に、竜世はまた顔中で笑った。よおっし、とタイラに拳を突き出す。
「バトルしようぜ!」
拳と拳を突き合わせる少年たちの頭上で、ラブ・インジケータが太陽よりも真っ赤な熱い色に輝き始める――
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3人まで
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日常
定員
1000人
参加キャラクター数
61人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年05月25日
参加申し込みの期限
2019年06月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年06月01日 11時00分
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