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せんせいといっしょ:若林先生編
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●せんせいといっしょの、ランチタイム●
手作りのお弁当を眺めて、溜息をつく日々の
黒依 アリーセ
。
「そういえば、若林先生のお弁当は綺麗だって聞くし、行ってみようかしら。
何か、秘訣を聞けるかもしれないわ」
一度開けたランチボックスの蓋を閉めたところでそう思いついた……ものの、若干人見知りの気がある彼女、単身訪ねるにはちょっと勇気が要る。
「……ひとりじゃ行き難いから、李さんを誘って行こうかな?」
お団子頭の小動物のような可愛い友人の顔を思い出して、アリーセはお弁当を手に9組へ向かった。
「沙穂せんせにこうやって会うのは初めてなのだ」
渡り廊下を歩きながら、
李 小麗
は並んで歩くアリーセに話す。
「李さんは、大勢の時に顔を合わせたくらい?」
何気ない話のつもりだったけれど、小麗はまじまじとアリーセの顔を見上げた。
「『りさん』って呼びにくくないか、アリーセ。
しゃおりーは名前で呼ばれるのが好きだから、そうしてほしいのだ」
思わぬ言葉に、黒髪の少女は目を瞬かせた。
「……小麗さん」
「うん! さんもなくてもいいのだ」
小麗はにぱっと笑った。
「丁度良かったわ、私もこれからお昼にするところなの」
「それじゃ若林先生、お邪魔します」
「はじめまして、李小麗なのだ」
アリーセと小麗が出迎えた沙穂先生と話しているところに、廊下から新たな生徒たちが近付いてきた。
「こんにちはー。お昼、ご一緒していいかな? 先生」
大人しくて可愛らしい雰囲気の男子、
音海 なぎさ
と、
「沙穂せんせー、お昼ご一緒していいー?」
購買で買ってきたパンと、茶トラの子猫・にゃーくんを抱えた
桜庭 円
だ。
「お昼何処で食べようかなって思って、沙穂先生の事思い出したんだ」
「にゃー? にゃー!」
円に合わせて挨拶するようなにゃーくんに、沙穂先生はふふっと笑った。
「勿論、良いわよ。今日は賑やかだわ」
ソファに生徒たちが座ると、先生は机から椅子を引っ張ってきた。
他の生徒が女の子ばかりでどうしようかと考えていたなぎさも、あまり違和感なく混じっている。
皆がお弁当を広げている間、にゃーくんは部屋の奥を探検し始めた。
「ぬ……。沙穂せんせのお弁当、おいしそうなのだ」
「わぁ、先生、料理上手いんだ、すごいなぁ」
小麗の声に振り返った円も、感心げに沙穂先生の弁当箱の中身を眺めた。
「実は結構手抜きなのよ。常備菜を纏めて作っておいたり、残り物なんかも活用しちゃうしね」
煮物やおひたしなど、野菜中心のおかずだけれど、彩りが良く栄養も申し分なさそうだ。
「今日のお弁当は……」
アリーセは兎の形の取っ手が付いた、バスケット風ランチボックスの蓋を開けた。
お揃いの、シルバー製のフォークとピックには、可愛らしい跳ね兎が付いている。
「おお……」
思わず小麗が覗き込む。
小さな俵むすびはなんだか瓢箪のような形で、玉子焼きは失敗を誤魔化してぐちゃぐちゃ……もとい、スクランブルエッグ風。
ちょっと焦げ色が強いような、ザワークラウトとベーコン炒めに、なんだか不揃いでバラけた印象のブロッコリーのマヨネーズ添え。
そしてミニトマト……はどうにもしようもないよ! 普通だよ!
――といった具合で、整然と並んで入るものの、何処か残念な雰囲気を醸し出している。
「ザワークラウトはアリーセらしいチョイスね」
関心気味な沙穂先生に、アリーセはひとつ頷く。
「炭水化物・たんぱく質・ミネラルや食物繊維をバランス良く、栄養的には完璧よ。
彩りにも気を使って……後は、見た目さえなんとかなれば」
ひょいパクっ。
「あっ」
アリーセが呟いている間に、小麗は玉子焼きを少し失敬した。
「むぐ……。味は大丈夫なのだ、元気出せアリーセ」
にこっと笑う小麗だけれど、アリーセは逆にどんよりする。
「皆、そう言ってくれるのよね……」
いえ、そうじゃないと彼女は長い睫を伏せた。
「他人の評価じゃなく、私自身が納得出来る物を作りたいの」
「んぁ? アリーセは自分が納得出来る物を作りたいのか。
んんん、こういうのはなんて言うか習ったような~」
懸命に思い出そうとする少女の顔が、むむむと強張る。
「こ……こ……こうじょう……しん……?」
「そうかも?」
鶏になり掛けながら捻り出した小麗に、沙穂先生が合いの手を入れると、少女の頬からふーっと息が抜けた。
「真面目なのだ、アリーセは」
「今これだけ出来てれば、上等だと思うけどね」
沙穂先生は小麗が「よかったらばあばの春巻きをあげるのだ」とせっせと配った春巻きを食べながら呟いた。
「せんせも最初は下手だったのだ?」
「そりゃそうよ、初めから何でも上手く出来る人ってのは、そうそういないわ。
オムレツをきちんと作れたら、料理人として一人前って言われるくらいだし……シンプルな方が、却って難しいのかも知れないわね」
沙穂先生のお弁当が綺麗なのは、長年の日々のあれそれの賜物なのだろう。
「むー、日々の積み重ねか……」
小麗も、唸りながら自分の弁当箱を眺める。
味を含ませた春雨や豚肉、タケノコ、干ししいたけをしっかり包んで揚げた中華春巻き。
ウインナーと小松菜の炒め物にれんこんのキンピラ、明太子のタラモサラダとピーマンのおかか和え。
ご飯の真ん中にはカツオ梅。
アリーセとお揃い、プチトマト。
その中で、玉子焼きだけがちょっと異彩を放っている。
「「……」」
焦げていやがる、遅すぎたんだ。
沈黙した面々の脳裏を、なんとなくそんなフレーズが過ぎっていった。
「たまご焼き以外はばあばが作ってくれたのだ。……まだぜつみょうな火加減が出来ないのだ」
むぐむぐしながら、小麗は口をへの字にした。
「ボク料理苦手だから、パンにしたんだ。料理出来る人はそれだけでも羨ましいけどなぁ」
「にゃー」
分けて貰った春巻きをかじりながら円が呟くと、足元に戻ってきたにゃーくんが催促する。
「あ、そうだった。せんせー、にゃーくんのご飯とお水出してもいい?
散らかしたら、片付けるから」
「良いわよ、ソファの横なら空いてるし、丁度良いかしらね」
許可を貰うと、円はにゃーくんセットを広げて早速お皿を二つ並べてキャットフードと水を用意した。
「おおぅ……もりもり食べてるのだ」
夢中でキャットフードを食べているにゃーくんをまじまじ見て、小麗のお腹が鳴った。
「私たちも食べ進めましょう。交換したいものがあったら、言ってね」
アリーセが微笑む。
普段は学食で済ませているなぎさも、今日はお弁当。
進路相談の時に困らせてしまったお詫びも兼ねて、和菓子を忍ばせてきた。
(もっと先生と仲良くなりたいな……)
「先生っていつもかっこいいよね」
「そう? ありがとう」
本当に口にしたかった事は、心の中にしまって。
なぎさは沙穂先生と他愛のない話に興じる。
「一日にどれくらい、さほりに来る人がいるんです?」
「日によってまちまちだけど、流石に一桁よねぇ」
肩を竦める先生を前に、それでもちょっと、蓋をしていた思考が滲んできた。
転科の件はまだ迷っているけれど、沙穂先生の助言でやるべき事は少し見えた気がする。
演技もしたいし、体力も付けたい。
(それでも、どちらが自分の中で上なのか、まだ、わからなくて)
もっともっとと、焦ってしまう自分がいるのだ。
「なぎさ」
……などと思っていたら、沙穂先生が声を掛けてきた。
「まあ、焦る必要なんてないわよ。悩むのも、いつかの糧になるでしょうけどね」
「なぎさせんぱい悩んでるのか? せんぱいにもばぁばの春巻きあげるから、元気出すのだ」
春巻きを渚のお弁当の蓋に乗せた小麗の、くりくりした屈託のない瞳が、彼の青い目を見上げている。
沙穂先生も楽しげに後輩たちとお喋りしていて、なぎさ自身がそんなに喋らなくても、輪の中にいる実感はあった。
彼女の良い友人として、ここにいたい。
(もしかして、そういうのが、『さほり』なのかな……)
ぼんやり考えながらかじった春巻きは、美味しかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月26日
参加申し込みの期限
2013年08月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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