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<零神探訪>白の獄(ホワイト・プリズン)
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●白熊悪魔戦・2~ガス欠、時間稼ぎ
左右から伸びる氷の割れ目が、一か所だけ繋がって、大陸と大陸を渡る通路のようになっている。
前方に目的地である湖。後方から迫ってくるシルクハットの白熊。
両方をちらりと見遣り、庚はぴたりと立ち止まった。
「如月くん、クマの暴漢が近づいてきてますよ! どうしました?」
小脇に抱えられた梢が発破をかけるが、庚は深く吐く息とともに梢と武道を地面に下ろした。
「悪ぃ、ろっこんが切れた。再発動出来るまで少し時間稼いでくれ」
二人抱えてかなりの距離を走ったのだ。疲労困憊、肩で息をしている。
「……あれ、ガス欠ですか? 男子ってすぐにガス欠するんですねー。しょうがないなー」
梢も軽口を叩いたものの、目はけっこう真剣だった。
自分の作戦が最も効果的な地点はもう少し先。困った状況だ。
武道は、庚に暖かいほうじ茶入りの魔法瓶を渡して言った。
「庚くんおつかれ! 時間稼ぎはまかせろ! 絶対に何とかするから休んでて☆」
庚は魔法瓶の蓋を開ける。香ばしく、ほっとするお茶のかおりが鼻腔を擽る。
赤みを帯びた温かいお茶の一口が、この氷点の世界でどんなに人を癒してくれるか。
その真のありがたみは、体験したものでなければわからないかもしれない。
疲れ切った庚は、時間さえ稼げば、こうやって少しずつ癒されていくだろう。
それでも梢は、一抹の不安を覚えずにはいられない。
(絶対に何とかするって言っても……)
正直言って、自分は白熊に対して物理的有効打は持ってはいない。
「で、どうします? 『寒い場所』で『これと言った障害物』もないって、超アウェーな場所ですよ! 志波先輩はゴリラタイプじゃないですし……」
「梢ちゃん、分かってる。さて、どうする……最悪、敵が湖に近づけなくすればいいか……?」
武道はちらりと、刀を見遣る。
我が身のみで走っていた刀にはまだ余力があった。刃引き刀の柄に手を掛ける。
「如月が復活するまで、か。やるよ」
「心強いよ。あ、あと体重何キロ?」
「? 65キロだけど」
「庚くんは?」
「68キロだ」
「俺が62キロ。梢ちゃんは……」
「レディに体重なんて聞かないでくださいよ」
ぶすくれる梢は、目算で40キロ前後だろう。
武道は軽くあたりを歩き回って氷の丈夫さを見積もった。
「ハイハイ☆ ここらへんは氷が薄いけど、俺らの体重ならセーフだと思うよ」
そういって武道は刀と目配せし合う
「庚くんが復活するまで……時間を作る!」
「了解です、志波先輩」
先に動いたのは刀。
氷の状況を思い出しながら、刀を振るう時の踏み込みに耐えきれるか考える。
(ろっこんを使って空気を足場にして戦った方が安全そうだな)
氷の上で戦っているかのように立ち回れば、上手くいけば罠にはめられるかもしれないという腹もあり、頭の中で撃鉄を落として<加速>する。氷より僅か上の空気を蹴って駆ける。真正面から睨む先には、四つの手足を獣のように駆り、戦車のような勢いで追ってくる白熊悪魔。
白熊悪魔は迫りくる刀の力量を見て取って、走るのをやめ人間のように立ちあがった。
体長約2メートル超えの巨躯は、体格に恵まれた相撲力士かラグビー選手か、といった様。
全身に覆われた白い毛を逆立てるとその姿は、さらに二倍も三倍も大きく感じられる。
それほどの迫力!
しかし刀も歴戦のつわもの。
加速した勢いそのまま、白熊の顔面目掛け、正面から大上段で斬り下ろす。
白熊悪魔はそれを片手でいなし、もう片方の手を刀の顔面を切り裂くように大きく振るって反撃した。
「当たるかッ」
白熊の鋭く刃物のように尖った長い爪を、刀は首を後ろに逸らして避ける。
次の刹那、飛び退いて、互いに間合いを取る。
刀は間を置かず、今度は姿勢を低く足元から死角に回り込んで斬り込んだ。
足を潰して機動力を殺す――それが狙いだ。
白熊は足元をちょろちょろする刀を、うっとおしそうに蹴ろうとする。
繰り出される筋肉質な太い脚。
当たれば吹っ飛ばされてしまいそうなパワーはあるが、刀のスピードをもってすれば充分避けられる。
(軸足!)
刀は転倒を狙って、蹴り上げていない方の脚を狙って低く、横薙ぎに刃を繰り出す。
しかし刃は、前脚の鋭い爪で受け止められる。
「そう簡単にはいかないぜ?」
「!」
白熊が痺れるような太い声で喋ったことに驚き、刀は再び間合いを取る。
「言葉が分かるのか」
「まあな」
片目を瞑り、にやりと片方の口の端を上げた表情は、とても人間くさく見える。
臨戦態勢を解かない刀の前に、武道が一歩進み出た。
「はぁーい! 熊さん人の言葉わかるー?」
トレードマークの――もしかしたら武器でもある――人懐こい笑顔。
寝子高の生徒会長も務める武道は、持ち前のコミュニケーション力も駆使して白熊悪魔に話しかける。
「シルクハットがちょー素敵!」
「ふむ。君は人間にしてはよくわかっているな」
白熊悪魔はまんざらでもない様子でシルクハットの位置を両手で直す。
悪くない反応だ。武道はさらに一歩前に出る。
「さぞ名のある悪魔様でしょー? お会いできて光栄だなー☆ お名前を伺っても?」
「ポウラスだ」
「ポウラスさん。素敵なお名前ですネ!」
じりじりと、氷が薄そうな方へ身をずらす。
「あのー、もしかして、ここで回れ右して帰ってみようかなー☆ とか思ったり、しません?」
ぜったいそんなことはあり得ないだろうと思いながらも、一応訊ねる。
「面白いことをいう人間だ。そうするわけがないとわかっていながら何故無駄な会話をする?」
「それはぁ……」
じり、と武道はさらにおびき寄せたい方へ身をずらした。
「……ポウラスさんとのおしゃべりが楽しいから?」
「時間稼ぎか」
ポウラスがニヤリと笑って武道に飛びかかってきた。
「セイッ!」
武道は身を翻し逃げる。
自分たちの体重なら大丈夫だけれど、白熊の体重なら割れそうな所まで。
逃げながら、手袋を脱ぎ捨てる。
武道のろっこん<スイ・マー>は、手刀で突いた箇所を麻痺させる能力。
(四肢にかすれば戦力削れる……俺の能力を悟られない、初手がすべてだ……!)
復活の時を待つ仲間のために囮になる。
今自分ができることは、これだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<零神探訪>千年茨の遺跡(グリーン・ルインズ)
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
神話・伝説
定員
17人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年04月03日
参加申し込みの期限
2019年04月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年04月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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