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富士山登ろう! 夏の林間学校!
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【林間学校の夜】
深夜一時。
……一時です。真夜中です。
「さあ、みんな起きて! 登るよ!」
起き抜けでもハリキリ元気な
黒崎 俊介
先生の声が、目覚まし代わりとなりました。
富士登山の大きな目標のひとつが、山頂からのご来光を眺めること。そしてこの時期、日の出の時間は午前4時40分頃といったところでしょうか。この時間から登り始めても正直ギリギリで、シャキシャキ進まなければなりません。
「うおー。ねむい……」
綴 柚枝
は身体の疲れも取れないまま、重たい歩みを進めます。いくらか眠ることはできたものの、やっぱりインドア派な柚枝には厳しいものがあります。
そんな彼を追い越して、
鷹取 洋二
が意外な健脚を見せつけます。
「美しいご来光を拝めると思ったら、気が高ぶってしまってね」
「先輩、すごいです!」
再び洋二とともに登る
羽生 碧南
も、スポーツマンだけあってスピードは衰えず。
碧南はちらりと、遅れがちな柚枝を振り返って、
「大丈夫?」
「おー。大丈夫、先行ってくれ。俺も必ず登り切るから」
「うむ、お互いに頑張ろうじゃないか」
洋二のそんな言葉にも、柚枝は笑みを返します。
しっかりとした足取りで先を行く二人の背中を見つめながら、柚枝もまた気合を入れ直します。これを登り切れば、きっと自分の創作活動にも、素敵なインスピレーションが降りてくることでしょう。
「紗月、大丈夫? 無理しなくていいのよ?」
「ううん。大丈夫よ、理緒ちゃん」
前日にはすっかり疲れ果て、真っ先に深い眠りに落ちた
佐和崎 紗月
。そんな恋人を気づかう
初瀬川 理緒
の気持ちは、もちろん嬉しいものの。
「だって……理緒ちゃんとご来光、見たいもの」
理緒は思わず、紗月の腕に腕を絡めて、むぎゅっ。
「うん。いっしょに、ね」
疲れた身体でも、心は踊りました。
ふと見上げると、瞬く星明かり。
宮祀 智瑜
は思わず足を止め、うっとりとその輝きを見つめます。
「何だか、星がつかめそう……」
「ん? 疲れたか、宮祀」
気づかわしげに振り返った
桐島 義弘
先生へ、けれど智瑜は、にっこり。
「大丈夫ですよ! だって……」
先生と、いっしょですから。そんな言葉は、こくりと胸に飲みこんで。
「だって、こんなに星が綺麗ですから」
「? そうか、ではあと少し頑張ろう」
「はいっ!」
満天の星空に照らされて、彼らは登ります。登り続けます。
そして……やがて。
艶めく黒髪のごとき濃紺へ、橙の帯がかかり始めた頃。彼らはそこへ、立っていました。
緩やかな岩肌の斜面。富士山頂。火口壁の稜線上へ、ずらり立ち並んでおりました。
薄明を切り裂く煌めきが徐々にその支配を強めていく様を、克明に、つぶさに、見届けます。
不思議とその場に至っては、言葉を発するものもなく。ただ一心に、眼下をたゆたう雲海の向こうを見つめて。
誰かが高く遠く、叫びを上げたのはその時でした。
雲を突き破るように……黄金が、顔を覗かせます。光条が瞳を打ち、確かに感じるこの熱気が胸を打ちます。
かつての人々はこの荘厳な眺めを指して、御来光。そう呼び表しました。
午前4時40分。目に焼き付いたその瞬間を、彼らは生涯に渡って、忘れることはないでしょう。
薄野 五月
と
音海 なぎさ
はどこか呆けたように、特別な一日の始まりを見つめています。
森篠 琳子
もまた言葉を失い、
鬼河内 萌
は思わず、ぎゅうと
野菜原 ユウ
の袖口を掴みました。
佐和崎 紗月
と
初瀬川 理緒
は肩を寄せ合い、指を絡ませて。
野々 ののこ
だけでなく、今この時だけは、
佐藤 英二
もぽかんと口を開けたまま。
ああ、とため息。
椎井 莉鳥
はそれが自分の漏らしたものだとは気づかぬままに。
八神 修
と
七夜 あおい
は並んで、ちらと一瞬視線を合わせ、口元を緩ませました。
地球の向こうから、炎が上ります。放たれたフレアは真空を駆け抜けオゾン層をなぞり、雲を、大気を、大地を、そこに住まう彼らをもあたためていきます。
恵御納 夏朝
は胸に手を組み、一心に願いを捧げました。必ず叶うと信じて。
宮祀 智瑜
はこれ以上にない幸福に包まれていたことでしょう。星と太陽、桐島先生が隣に在ったなら。
羽生 碧南
の脳裏からはいつもの乙女ゲームのスチルも吹き飛んで、ただただ
鷹取 洋二
とともに、ぬくぬくとした陽光を浴びました。
綴 柚枝
は。
(ああ……これだ……)
まだ漠然として、けれどきっと確かなものが胸に形作られていくのを、そう、はっきりと感じながら。スマートフォンを取り出して、富士山から見るとっときの眺望をぱしゃり、写真へと納めました。
足は棒のよう。節々は痛いし、まだ息が荒いし。
言葉も上手く出てこないし。
それでも
高梨 煉
は、もどかしく迷う舌をどうにかなだめて、口にしました。
「正也。武道」
「……んー?」
「ナーニ? れんちゃん」
「ふたりとも……ありがとう」
桐野 正也
の頭上に、ぽん、とフキダシが現れました。瞳から水滴が落ちるようなマークはきっと、彼の感情をくっきりと表していたことでしょう。
もっとも、
志波 武道
はそれを見ることもなく。ただひたすらに、目の前の光景に心奪われるのみ。
登り切ったのです。ひとりでもふたりでもない、三人で。やりきったのです。
「そうだ。ふたりとも、写真撮ろーゼイ!」
ふと我に返った武道が、スマホを掲げて言いました。
「おー、いいじゃん! 撮ろうぜ煉!」
「そうだな。そうしよう」
すっかり姿を現した金色の光をバックに、三人肩を組んで。ぱしゃり!
写真も、思い出も、ずうっとずうっと、残り続けるでしょう。記憶の中、色褪せることはないでしょう。
いつだって隣には、かけがえのない友だちの笑顔がありました。
「ところで、ふたりは体力大丈夫かー? 無事に下山するまでが登山デッス! ちなみに俺はそろそろエネルギーが切れそうだー!」
「いや、とてもそうは見えないぞ、武道」
「そうやってしゃべってられるうちは大丈夫じゃねーの?」
「ですヨネー!!」
息を吸って。吐きました。
この清涼な空気を次に味わうことができるのは、いったいいつでしょうか。あるいは、そんな機会がいつか訪れるものでしょうか。
(なんだか……言葉が出ないや)
小山内 海
は昨夜から、空が流転していく様をじっくりと、疲れも忘れて眺めておりました。
天空を優しく覆う星のカーテン。開かれたその隙間から徐々に差し込む太陽の光。海は記憶も鮮明なうちに、それらの光景をスケッチブックへ落とし込むことにしました。
どの道、これを言葉で語り尽くすことは難しいでしょう。絵に描いてしまうのが最善のように思われました。海の腕前なら、眼前に広がる本物の壮大なスケールにはちょっぴりかなわないまでも、海の胸に満るこの高揚だって、表現することができるでしょう。
(来て良かった)
日はまた明日も登ります。明後日も、その先もずっとずっと。
それでも海にとって、いっしょに苦労をしながら昇った仲間たちにとって、この朝日はただ一度。特別な思い出となったことでしょう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年03月13日
参加申し込みの期限
2019年03月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年03月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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