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アイドル・リバイバル
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chapter.2 キミはトラブルメーカー
ゆずかのビラは、明らかに減っていなかった。
「なんかさっきから、からかわれたり冷たい目で見られたり、邪魔されたりばっかりな気が……」
ひとつ、溜め息を吐く。
そのすぐそばでは、昌也がゆずかのビラ配りをガードしながら得意気に語っていた。
「落ち込んでちゃ、配れるものも配れないぜ? いいか、ビラ配りってのは、ただ紙を配るんじゃない。配る者が何を伝えたいかをビラに込めて渡すんだ」
「いや、ていうかあなたが至近距離でビラ配ってるから……」
「言うならば、紙だけじゃなく思い……そう、思いを渡しているんだ!」
なんかかっこよさげなことを言い出した昌也だったが、やってることは結果的にゆずかの邪魔である。
「……」
ゆずかは、じいっと昌也を見つめた。するとあろうことか、昌也はその瞳の意味を勘違いしてしまった。
この視線。さては、ビラビラ勝負の負けを認めて、勝者である俺を尊敬している眼差しだ!
「貴女の気持ちは伝わった……まさか、ビラを渡していた俺の方が、先に思いを渡されるなんてね」
ふっ、と笑顔を浮かべながらそう言うと、昌也はここ一番の決め顔でゆずかに告げた。
「今度は、俺のも貰ってくれないかな? もちろんビラだけじゃなく、思いも」
「何言ってるの!? ていうかさっきから何なのっ!?」
「え、あれ? だってビラビラ大戦争に勝った俺に憧れを……」
「持ってない! 持ってないから!」
即座に否定して、ゆずかが言う。
「もうビラビラ大戦争はおしまい! 普通のビラ配りをさせて!」
ゆずかはそのままぷい、と昌也と反対側を向いて、距離を取った。数メートル離れたところで、彼女は気を取り直してビラを配ろうとする。
だが、直後またもや、彼女を災難が襲った。
「この御法度野郎! TPOをわきまえろ!」
「きゃあっっ!?」
突然、本当に突然、背後から急に跳び蹴りを食らってゆずかは吹っ飛んだ。
驚きを顔中に広げて振り返るゆずか。そこには、ふんと鼻息を鳴らした
御剣 刀
が仁王立ちしていた。
「な、なな……何なのっ!?」
散らばったビラを拾うよりも先に、声が出た。だが、どうやら怒りはゆずかよりも刀の方が大きいようだ。
「何なの、じゃないだろう! そんなことしていいと思ってるのか!」
「そんなこと?」
「とぼける気か、不審者! その格好はどう考えても風俗的なアレだろ!」
「ふっ……え、ええっ!?」
そう、彼もまた、首輪をつけビラを配るゆずかを見て、昌也同様いかがわしいお店の宣伝と早とちりしていたのだ。
「いや、これは違くって、アイドルを募集するための……!」
しどろもどろになりながらも、頑張って説明するゆずか。刀は一通り話を聞くと、自分なりに咀嚼した。
「はあ、要するに、貴女はアイドルで、グループを結成する必要があるからそれを集めているところだと」
「そう! 誤解とけた?」
「誤魔化すなら、もう少しマシな言い訳をしたらどうです?」
全然、とけていなかった。
「とりあえず、不審者として職員室に……」
「ちょっ、待って! 待ってってば!」
強引に刀がゆずかを引っ張っていこうとしたその時、彼女にとっての救世主が現れた。
「?」
刀とゆずかのやりとりを偶然目撃し、首を傾げたその救世主の名は
小山内 海
。
どうしたんだろう。女の人に詰め寄ってるみたいだけど。
不思議に思った海は、ふたりの元へと近づく。すると何やら、アイドルがどうだの首輪がどうだのと聞こえてくる。
そこで、彼女は思い出した。刀が詰め寄っている女性が、元DOGの大沢ゆずかだと。なんと奇跡的に、ここに芸能人としての彼女を知っている生徒がいたのだ。
どうしてここにいるんだろう?
どうして、刀くんに腕を引っ張られているんだろう?
気になった海は、話を聞いてみることにした。
ゆずかの腕を引いていた刀の背中に、とんとん、と指が触れた。
「あれ、小山内?」
振り返り、よく見知ったその少女を視界に入れると刀は声を上げる。そんな彼に、海はスケッチブックに書かれた文字を見せた。それは、彼女が声の代わりに言葉を伝える手段だ。
『かたなくん、なにがあったの?』
「ああ、帰ろうとしたらここに不審者がいたから、職員室に連れて行こうとしていたんだ」
その言葉を聞いて、海は目を丸くした。
『ふしんしゃじゃないよ。そのひとは、DOGにいたひと』
「……DOG?」
海の書いた文字を見て、今度は刀が首を傾げた。そう、彼はアイドルに興味を持っていなかったため、DOG自体をそもそも知らなかったのだ。
そんな彼に、簡単にではあるが説明をする海。
『DOG110っていうのはね、いまとってもゆうめいなアイドルグループで、メンバーが110にんいて』
「110人? マスゲームかよ……いや、それはマスゲームに失礼か。ていうかそれ、成り立ってるのか?」
『なりたってるんじゃないかな? メンバーもせんばつしたりして、しつをたかめてるみたいだし』
海の文字に、一瞬ゆずかが気まずい表情をする。それもそのはず、彼女は「選抜されなかった側」なのだから。
そんな彼女の変化に気づいたのか、海がフォローを入れる。
『ごめんなさい、べつにゆずかさんがダメっていうわけじゃなくて』
むしろ、こうしてがんばっていてすごい、とさらに文字を付け加えた。
「あはは、気を遣わせちゃったね、こっちこそごめん……ううん、ありがとね!」
海の頭に軽く触れながら、ゆずかが言った。
そんな一連のやりとり、そして海の発言のお陰か、刀はゆずかの腕から手を離した。
「あ……今度こそ、誤解だって分かってくれた?」
「風俗の宣伝じゃないことは、認めよう」
だが、と刀は言葉を足す。
「要するに、元ってだけで今はDOGじゃないんだろ? なら首輪をしている不審者に変わりはない。皆に変なことをしないか、監視する必要があるな」
「ないよ! どれだけ疑り深いの!?」
『かたなくん、ゆずかさんといっしょにこうどうするの?』
ふたりの会話を聞いていた海が、文字を見せる。刀が頷くと、海はそこからさらに一枚、スケッチブックをめくった。
『そもそも、ゆずかさんはここになにをしに?』
文字を見たゆずかは、落ちてしまったビラを一枚拾うと、海に見せながら言った。
「あたし、アイドルに興味のある人を集めてるの! 実はさっきから薄々思ってたんだけど、あなた、アイドルに興味ありそうな顔してない?」
唐突な誘いに、海は一瞬きょとんとした後慌ててペンを走らせる。
『たしかにあこがれたことはあるけど、わたし、こえがでないから』
海が書いた字を見たゆずかは、申し訳なさそうに謝った。筆談をしている時点で、察するべきだったと反省しつつ。それでも、『あこがれたことはある』という海の言葉に働きかけずにはいられなかった。
「あのね、たとえ声がなくても、アイドルに憧れる気持ちがあるなら目指すのも、あたしはアリだと思」
「こら不審者、小山内を勧誘するな」
「ういたたた! ちょ、いたっ、痛いよっ!」
ゆずかが言い終える前に、刀が彼女の顔面を思いっきり鷲掴みにしていた。俗に言うアイアンクローである。
「まったく、油断も隙も……ん?」
今度は、刀の言葉が途中で止まった。海が、彼の制服の袖をくいくいと引っ張ってスケッチブックを指さしていたのだ。そこには『ぼうりょくは、めっ、だよ』と書かれていた。
さすがの刀もこれには大人しく引き下がり、「そうだな」と小さく言葉を返すと自分が蹴った時に散らばったビラのうち、足下にあった一枚を拾いゆずかに渡した。
「ほら、こっちだっていつまでも監視してるわけにいかないし、さっさと終わらせてくれ」
「……あ、ありがと」
時間を取られた原因は、半分以上あなたなんだけどなあ。心の中でそう思いつつも、ゆずかはビラを受け取った。
すると、計ったようなタイミングで、もう半分の原因、昌也がビラの束をゆずかへと差し出す。それは、廊下のあちこちに飛び散っていた彼女のビラだった。
「まさか、アイドルの勧誘だったなんて! 先にそれ言ってくださいよ〜!」
どうやら、一連の話をそばで聞いていて、ゆずかの事情をようやく把握したらしい。
「何回も言ってたんだけどね……」
まあでも、拾ってくれたのはありがたかったので一応お礼は言うことにした。頭を下げるゆずかに、昌也は笑って言う。
「このくらい、ホスト部部長としては当然さ! ビラ配りでしのぎを削ったライバルなら、尚更だぜ!」
ライバルというか、一方的に邪魔していただけである。しかし当の昌也はそんなことに気づくわけもなく、爽やかスマイルでビラ配りを再開しようとしていた。
これは、さっきみたくここで配っていたらまた時間を無駄にするパターンだ。
そう感じたゆずかは、玄関口付近から移動することにした。
◇
中庭方面へと歩を進めたゆずかは、南校舎と北校舎を繋ぐ廊下でビラを配り始めた。
すぐ後ろには、鋭い視線を送っている刀と、流れで一緒についてきた海がいる。
「な、なんか怖い……」
微妙に刀へのトラウマが芽生え始めた気がしないでもないが、ゆずかはひとまずビラ配りに集中しようと努めた。
するとタイミング良く、ひとりの女子生徒が歩いてくるのが見えた。すかさず前に出て、ビラを差し出す。
「あれー? あなた、アイドルに興味ありそうですねっ! 良かったらこれ見てください!」
「えっ、アイドルに!?」
声をかけられたのは、部活に行こうとしていた
桜庭 円
だった。一応ビラを受け取るものの、事情がよく飲み込めていないようだ。
「ごめん、全然何が何だか分かんないんだけど、なんでぼくに声をかけたの?」
可愛い子は、もっと他にいるんじゃないかと疑問を投げかける円。
アイドルといえば、女の子としての魅力がいっぱい詰まった存在。そんなイメージをぼんやりと持っていた彼女は、自分にそれが足りていないことを自覚していた。
「なんで、って……それはほら、アレだよ! なんとなく、アイドルに興味ありそうオーラが出てたから、ね?」
円の問いかけに、若干視線を泳がせながら答えるゆずか。まさか、とりあえず手当たり次第に声をかけているとは口に出せない。
「そんなオーラ、出てたかなぁ。でもさ、ほら、ぼく背も高くないし、胸もないし……」
「大丈夫! そんなの全然関係ないから!」
「うーん、そう言われても、やっぱりそんなすぐには答え出せないし」
少し考えた円は、そこでふと彼女の後ろに刀と海がいるのに気づいた。ふたりとも、よく話す仲である。
「あれっ、海ちゃんに刀くんだ。ふたりも誘われたの?」
「いや、俺は監視役だ」
「?」
首を傾げる円に、海が『かたなくん、ゆずかさんのことフシンシャとかんちがいしてるの』と文字を見せる。なんとなく背景を察した円は、「そうだ」と小さく声を上げた。
「ねえ、ゆずかさん……でいいのかな?」
「うん! 呼び方は好きな感じでいいけどね!」
「えっと、誘ってくれたのは嬉しいんだけど、ゆずかさんのこととか、アイドルのこともよく知らないし……だから、ひとまずぼくも一緒についていって様子を見たくって。ダメかな?」
円の提案に、ゆずかは特に躊躇うことなく首を縦に振った。色々知ってもらって、それで最終的にアイドルになってくれたらいいなあ、なんてことをぼんやり思いながら。
ゆずかは、海と円がとりあえずでも仲間になってくれた気がして、少し嬉しくなった。
睨みをきかせている刀がまた攻撃してきたらどうしようと、少し不安にもなりながら。
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グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月07日
参加申し込みの期限
2013年08月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月14日 11時00分
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