閉ざされた幽霊屋敷｜リアクション

閉ざされた幽霊屋敷

　…………。

「あれっ？」
　目の眩むほどの光の後、広がった光景に彩葉は思わず括目してしまった。
(ここは……さっきのお化け屋敷、じゃない……)
　そして、夢から置き去りにされたような気分で周囲を見渡す。
　周りには、同級生がいて、黒板があり、机があり、椅子がある。窓からは陽光が差し込み、揃って黒板の内容をノートに写す音が聞こえている。
　幽霊がいない。ここは館ではない。気付いた彩葉が真っ先に覚えたのは、不可解な困惑より、胸の奥底からの安堵であった。
（よくわかんないけど……脱出、できたんだ）
　机に寄り掛かるようにして脱力し、そっと嘆息をこぼす。あの館が一体なんであったのか、どうして自分たちは送られたのか、その謎が解決したわけではない。
　それでも、脱出できたのだ。夢から覚めたかのような呆気ない結末でも、またこの教室に戻ってこれたことを鑑みれば大したショックにはならない。
　そうだ、他の皆も脱出できたのか、確認がてら後で聞きに行ってみよう。決め込みつつも彩葉は今から勉強する気にはとてもなれず、窓の外をぼんやりと眺めて授業を過ごした。

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あとがき

担当マスター： tsuyosi
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　tsuyosiです。皆様お待たせいたしました。「閉ざされた幽霊屋敷」のリアクションが完成いたしましたのでここに公開させて頂きます。
　私たちの日常では怪談にはちょうどいい夏日が続いておりますが、今回はちょっとそれどころではない騒動でした……。しかし、皆様のキャラクターの活躍もあり、館からの脱出が叶ってよかったと思います。
それでは皆様、お疲れ様でした。また皆様のリアクションを執筆できる日を心待ちにしております。

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