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海の家『みなとねこ』の一日 《夏本番編》
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『タイラ!』
スマホから聞こえてくる
漁 良太
の元気すぎる大きな声に思わず耳を遠ざけ、
タイラ・トラントゥール
は露草色の瞳をしかめた。
『タイラ? ターイーラー!』
「聞こえている。何だ」
耳を遠ざけたままスマホからの声に応じる。
『遊びたい! 遊ぼう! あー! そー! ぼー!』
全力で誘ってくる良太の声にふと思い出したのは、いつも良太と一緒になって突っ走りがちな別の友人のこと。
(この前、アイツは宿題をしていなかったが)
良太も怪しいと踏んで、冷静な声で問う。
「夏休みの宿題は進んでいるのか?」
ちなみにタイラ自身は夏休みが始まって一週間でほぼ全て終わらせている。
『明日やるー! だって夏休みだぜ!』
それが唯一絶対の理由だとでも言いたげに良太は繰り返す。
『あーそーぼー!』
他の友達にも同じように電話を掛けたのだろうと容易に想像がついた。ただ夏休みもまだ序盤、忙しい者も多いのだろう。タイラはそっと息を吐く。
「どこへ行きたいんだ」
『海!』
待ち合わせ場所にとある海の家を指定する良太の言葉に、タイラは知らず唇を噛んで俯いた。海と聞いて途端に思い出したのは、やりかけの自由研究のこと。海岸の漂流物を調べようと一人で海に行き、遭遇した幼い少女のこと。
――モウチョットダッタノニ
あの日耳元に聞いた笑い声を思い出し、総毛立つ。思わず湧き上がりそうな悲鳴を奥歯で噛み殺す。思い出したあの時の恐怖に見開きそうになる瞳をぎゅっと瞑る。
行きたくない、と思うと同時、
(べ、別にまた一人で海に行くのに抵抗があったわけじゃないぞ)
自分自身に強がってみせる。
(良太が行きたそうだからな)
だから断じて、海が怖いわけではない。
海であの女の子にまた会うかもしれないとか一瞬でも思って怖くなってしまったりもしていない。
(怖くなんてないんだからな!)
「いいだろう」
内心の怯えは微塵も外に出さず、タイラは淡々と返した。
「なぁなぁここ! この海の家!」
寝子島駅を過ぎて寝子島街道を渡り、夏の日差しを遮る海沿いの防風林の中の小路を行ったその先に、良太の言う海の家はあった。
「前にスンゲーぼろぼろだったのをオレ直したんだぜ!」
白い壁をぐるりと回れば、海に向けて大きく開いた縁側があった。青々としたゴザの敷かれた小上がりに続く縁側にはぺたんこの座布団と長机、端っこに置かれた蚊取り線香から漂う不思議な匂い。軒先でちりりんと鳴る風鈴に誘われて顔を上げてみれば、可愛らしい猫のイラストが描かれた看板があった。
「みなとねこ?」
「あちこち案内してやるよ! 海の家ツアーにしゅっぱーつ!」
あちこちと言うほど広くは見えない店内へと引っ張り込まれ、タイラは目を丸くする。
「こんちはー! 日暮兄ちゃんー!」
「ようお越し、良太」
カウンターでひらりと手を振る店長らしい男にお邪魔しますと頭を下げ、タイラは良太に引きずられるまま賑わう店内を巡る。
「こことか掃除したんだぜ! よう、こん! 何だ、昼寝か?」
「ねだめしてきもだめし」
小上がりの隅に転がり、黒猫と一緒にうつらうつらしていたおかっぱの少女が寝ぼけ眼で応じる。
「肝試し?」
「海におばけでるの」
「ふーん、面白そうだけど夜出歩くと怒られんだよなー」
良太とこんの会話を耳にしながら、タイラは聞こえない振りで客で賑わう店内を見回す。
(聞こえない聞こえない)
幽霊の話なんか、なにひとつ聞こえていない。
「じゃあこっち!」
店内を行き来するバイトのお姉さん達とも屈託なく挨拶を交わしながら、良太は今度は奥へと続く引き戸をくぐる。
「あっ、そうだ! 上!」
シャワー室のドアが幾つも並ぶ細い通路には、トタン屋根から降り注ぐ太陽の熱が籠っている。シャワー室やその奥の風呂場から零れてくる湿気もあってサウナじみた暑さとなっている通路の上のトタン屋根を良太は示した。
「屋根とかにもトタンを運んだりしたりうえにあがるの手伝ったりしたんだぜ」
「……屋根の上に登るなんて危ないだろう」
掃除はともかく、と小言を洩らすタイラに、良太は構わず笑う。
「オレも上りたかったー。今度上れるかな?」
「……話の聞かなさはあいつと変わらないな」
良太と同じく宿題を後回しにしているだろう友人の顔がまた思い浮かんで、タイラはぼやいた。
「タイラ、こっちこっち! こっちに温泉!」
「海なのに温泉があるのか?」
「猫とかいるんだぜ!」
「猫?」
湿気と熱の籠る通路の戸を開けた途端、噴き出した汗が一瞬引くような涼しい潮風が頬を撫でた。それと共、にゃあ、という鳴き声が足元でする。見下ろせば、ようこそとでも言わんばかりに前足を揃えて座る白猫の歓迎を受け、タイラはうっかりしかめがちだった眉をほっこり緩めた。
竹垣で簡易に囲われただけの浴場の真ん中には船のかたちした湯舟が一隻鎮座している。梯子を登って覗き込んでみると、ほかほか湯気をあげる温めのお湯の中、パシャパシャ泳いだりのんびり浮かんだりする数匹の猫。
「猫だ……」
「な、猫だろ!」
呟くタイラに、良太は得意げに胸を張る。
「みなとねこ名物、ねこ温泉だぜ!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年02月26日
参加申し込みの期限
2019年03月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年03月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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