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芸術科:演劇の授業の場合
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「次のシーン行きましょうか」
やけに艶々なフジコ先生。
疲れきった生徒たちは突っ込むことなく、竹叢が扇子をポンっと叩いた。
(ロミオとジュリエット。落語でもそういうのあったわねぇ)
舞台中央で直立し、合図の音と共に語りだした。
「今朝、モンタギュー家のロミオがやってまいりました。実に興奮した様子で――喜びに溢れていました」
声の抑揚。扇子。表情。
たったそれだけだというのに舞台全体を駆け回っているかのような存在感を見せつける。
感情の昂ぶりに比例し大きくなる声。
「どうやら恋する乙女と相思相愛だったそうです」
かと思いきや扇子を唇に当て、内緒話というようにトーンを落とす。
「しかしその乙女とはなんとキャピュレット家のジュリエット嬢だというではありませんか。なんという神の悪戯!」
柳のように手首を垂らし、扇子で目を上から隠す。
その仕草は貴婦人というにはまだ青く、けれど匂いたつような美しさを秘めている。
「しかしあるいは彼らがキャピュレットとモンタギューを繋ぐ架け橋になるやもしれない」
苦しそうに、けれどあくまでも当人ではないという距離を示す絶妙な感情を表す。
「そう思い、私は二つの家の不和がなくなるように祈り、協力することにしたのでした」
パン。
「噺家……なるほどね」
フジコ先生がひとりごちるように言うと竹叢は陽気に笑い、舞台から降りた。
漆黒の神父服を着た追分が前に出てくる。
「あら、一人?」
「いや、組むはずの奴らが欠席で」
「じゃあ弘明寺ちゃんがロミオ。小鳥遊ちゃんがジュリエットをやって頂戴」
無表情な二人が淡々としたやり取りをする。
(なんで私が……)
弘明寺は苛立つように顔をしかめたが、小鳥遊はおとなしく従う。
(さっきのことのせい?)
授業開始時、弘明寺は確かにため息をついた。
それに対する懲罰か。
けれどそう考えると小鳥遊は一体何をしたというのだろう。
答えの出ないまま弘明寺は舞台に向かう。
(ま、やるときはやるけどさ)
長い髪を後ろで束ね、見えた首。
瑞々しい白が目に眩しい。
「じゃあ、結婚式のシーンはじめ」
フジコ先生は掛け声とともに手を叩いた。
「舞い上がるな僕の心。神父様、相思相愛でした。これこそ神の御心以外の何ものでもありません」
「だいぶ舞い上がってるぜアンタの心」
「でもロレンス神父、新たな苦難が待っていたのです。彼女は敵ではないが仇だったのです」
「言ってることわけわかんねえから順序立てて喋れ」
ロミオは普段の彼女とは違い、熱く興奮気味でまくし立てる。神父はザ・無表情を貫きながらツッコミ。
そこへ遅ればせながらジュリエットが駆けつける。
ロミオの顔に大輪の花が咲く。
「ああ、ジュリエット。来てくれたんだね!」
「ロミオ様、嬉しいわ……もしいらっしゃらなかったら」
「そんなはずないよジュリエット」
「ロミオ様……」
スラリと美しいロミオをジュリエットが潤んだ目で見つめる。
先の冷徹を装うジュリエットとは180度違い、ロミオのことを素直に求めている。
二人の視線が絡み合い、二人だけの世界を作り上げ……。
「オレがいるのを思い出せ、二人とも」
感情のこもっていない神父のツッコミは彼らの世界に届かない。
「おまえら神の御前だぞ? ついでにオレも目の前にいるんだからな?」
ロミオ、ジュリエット、ロミオ、ジュリエット。いちゃいちゃいちゃ。
二人の世界にとけ込めず、むしろ二人が現実世界に戻ってこない勢いでの熱演を見て、表情は変わらないが、つるりと涼しげな神父の頭に筋が浮き出た。
「イチャつくのも大概にしとけよ。リア充爆発しろ!」
パン。
フジコ先生も負けず劣らず感情を見せない。
小鳥遊が静かに尋ねた。
「先生、いかがでしたか」
「まだまだ浅はかで、恋に盲目な女の子だったわね」
「ありがとうございました」
一言の感想を抱え、小鳥遊は客席へ戻る。心なしか表情は明るい。
弘明寺も良かったわと言われ、彼女に続いた。
「追分ちゃん」
「はい」
「ツッコミお疲れ様」
「どもです」
追分はフジコ先生とすれ違ってから客席側に腰掛けた。
そのときなぜか彼は滝のように汗をかいていた。
(次は、もう少し真面目にするか)
それで演技はいつするのかしら。
慈悲あふれるフジコ先生の声が彼だけに聞こえたようだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月16日
参加申し込みの期限
2013年07月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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