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芸術科:演劇の授業の場合
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「この次は……決闘シーンね」
「ワシの番じゃな!」
登栄が元気よく手を挙げる。
その手にはうみゃい棒が握られている。
(先生も男女両方熟知していそうな厳しい先生のようじゃし、全力で演技してもっともっと技術を磨くのじゃ!)
「稽古中は食事は禁止よ」
「これは小道具なのじゃ」
「そ、そう」
「先生の分もあるぞ」
「え?」
「先生にお相手をお願いしたいのじゃが」
少し迷うように視線を下に投げてから、
「……わかったわ」
フジコ先生は承諾した。
「先生はロミオを頼む」
ロミオ役のフジコ先生は上手へ。
マキューシオ役の男が舞台に上がり、ティボルトの登栄も彼に続く。
彼らはうみゃい棒をしっかり装備したのを確認すると八神が手を叩いた。
「こんな犬みたいな貴族様も居たんだなぁ」
気合十分のティボルトがうみゃい棒を中段に構え、突いた!
マキューシオは己のうみゃい棒でそれを捌き、カウンターを入れる。
「待て、お前たち。やめろ、今すぐに剣をしまえ」
上手からロミオが駆け寄る。
とてもオッサン……ではなく、大人のレディが演じているとは思えないような激しく、軽やかな動き。
ロミオの相手を喰らうような存在感に、ティボルト、マキューシオは一瞬ひるむ。
(ワシだって……!)
けれど負けてたまるかと、気持ちだけでもティボルトは持ち直した。
「おっと大本命のお出ましか」
「キャピュレットは敵だが、ヴェローナの名門だ。こんな軽はずみな争いで幕を閉じてもいいのか!」
「黙れ」
「それにお前には妹が居るだろう。可愛い妹の幸せまで奪う権利があるのか」
「腰抜けめ。興ざめだ」
嵐のような言い争いが終わる。
「待て、お前の相手は俺だ!」
マキューシオがティボルトに飛びかかる。
が、すぐさま避けられ、マキューシオの脳天にうみゃい棒が叩き込まれた。
「マキューシオ!」
「ロミオお前が腑抜けのせいだ。せめて、敵を……」
うみゃい棒による致命傷をどうすることもできず、マキューシオは息を引き取った。
(時間が危ないかもしれんなぁ)
内心焦りながらティボルトはロミオを待つ。
「待てティボルト。お前を地獄に送ってやる」
「そうこなくっちゃなぁ」
ティボルトとロミオは対峙する。
睨み合いの末、二人同時に地面を蹴った。
突き出されるうみゃい棒。
片や、ロミオの頬すれすれ。片や、ティボルトの胸に刺さる――いや触れている。
「ぁ、が……」
全身の筋肉を使い、スローモーションで倒れるティボルト。
腰がくだけ、腕をつき、転がるように地面に伏せた。
パン。
「時間なのでここまで」
フジコ先生が登栄に手を差し伸べる。
「なかなか楽しく演じさせてもらったわ。でも次はきちんと模擬刀を使いましょう」
楽しかった。その言葉を大切に拾い上げ、登栄と男は嬉々として舞台を降りた。
(流石フジコ先生だな……)
大久保、小鳥遊を含め、クラス中の生徒が感心する。
もちろん、彼女の演技についていった二人の生徒にも。
その興奮を胸に、普堂は決意する。
(よし、私もやってみよう!)
ぐっと拳を握り締める。
「先生! 次ジュリエットのアドリブいいですか?」
「一人?」
「はい」
「じゃあロミオ役は竹叢ちゃんお願い」
飛び入り参加の普堂のアドリブに更に飛び入りさせられる竹叢。
竹叢自身は至って落ち着いていて、呑気に分かりましたと笑っている。
(大丈夫かな……)
むしろ慌てているのは普堂の方で……。
(愛読書のニャルラの仮面を思い出すのよ。私は女優!)
ギュッと目をつぶり、カッと目を開く。
私は女優。
自己暗示を終えてから、舞台を目指した。
竹叢もそんな彼女に従った。
パン。
「おおロミオ! 何てこと!」
悲痛に、低く地を這うように唸るジュリエット。
禍々しいまでのその表情は憎悪に塗り固められている。
そばに立つロミオはじわじわとジュリエットから距離を取る。
「沈黙の獣。平凡を謳う神。血塗られた日常に咲く無垢な薔薇よ! 罪人を摘み取りましょう」
苦悩の表情で手をかざし、花を握りつぶすかの如く、強く強く手を結ぶ。
「ジュリエット、どうしたというんだい? 罪人とは一体?」
狂気に染まったジュリエットはロミオにゆっくりと近づき、その腕に抱かれる。
反射的にジュリエットを抱きしめてしまったロミオは戸惑うばかり。
ジュリエットは白い指でロミオの脇腹、胸、鎖骨、をなぞり、首に触れた。
「彼を殺めたあなたをこの手で、あなたを愛する私の指で……」
両手で首を絞め、唇を交わす――と見せかけたタイミングで、終演。
「竹叢ちゃんどうだった? 二人っていうのも悪くないでしょ」
「ありがとうございました」
「それと、愛憎……いいじゃない。言葉回しもよかったわよ」
フジコ先生は微妙に笑顔を見せる。
即興で演じ、それなりに愉しんだらしい竹叢と思わぬ、褒め言葉に嬉しそうな普堂。
「竹叢君、ありがとうね」
「あたしこそ楽しかったわ」
お互いに悪くないはじめましてになったことだろう。
普堂はハッとしてフジコ先生に向き直る。
(お礼言うの忘れてたわ、えっと……)
「ありがとうフジゴン!」
固まってから、
「え?」
(あれ、フジコ先生ってニックネームがフジゴンじゃなかったっけ?)
慌てつつも、自分が失言したらしいことは悟り、訂正する。
「えっと、フジコ先生?」
あまりにも自然体な普堂だったので、フジコ先生も聞き間違えたのだと自己完結し、二人を客席に戻した。
「他にこのシーンは?」
「じゃあ、僕マキューシオやります」
恵御納がすっくと立ち上がる。
(舞台の上には僕一人でも劇の世界にはロミオやジュリエットの従兄弟がいる。彼等の存在感を大事にしながら、真剣に演じるよ)
下手から上手に向かって歩いていくマキューシオ。すると、何もいないというのに中央やや上手寄りの辺りでなにかにぶつかったように肩を引っ込めた。
それからは一人で舞台中を大きく使い臨場感・緊迫感を全身で表現する。
「僕は忠犬よろしく付き従ってるわけじゃない!」
「待てティボルト」
「貴様、剣を抜け!」
腰に差してあるだろう剣を抜き、構えた。
そのまま駆け、怒りのままに一突き、二突きしては、押し戻される。
「よし!」
ここだ、勝負が決まりかかったとき、ピタリとマキューシオの動きが止まる。
「ロミオ止めてくれるな!」
苛立ちを隠さずに罵るようにわめき、そのままティボルトに向かっていく。
しかし、見事に避けられたのだろう、苦しみもがいたのは――胸を突かれたのはマキューシオの方だった。
膝をつき、前のめりに倒れこむ。
「いっそのこと……両方、くたばっちまえ、ば……」
息を引き取る間際まで、大きく目を見開いている。
恨み言を最後にそのままピクリとも動かなくなった。
パン。
恵御納はムクッと起き上がり頭を下げる。
「頑張ったわね。一人芝居お疲れ様」
フジコ先生からのねぎらいもそこそこに、客席側に座り込む。
(つ、疲れた)
準備もなし、知識はあるとはいえ急なこと。
そんな中ぶっつけ本番で演じたのだ。当然である。
フジコ先生はまだなにか言いたげだったが、恵御納の様子を見て、何も言わないことにした。
(すごかったなぁ……)
あんなにふわふわした子なのに、カッコよかった。
姫神が目をきらきらとさせていることに、恵御納は気づくことはなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月16日
参加申し込みの期限
2013年07月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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