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寝子島高校
芸術科:演劇の授業の場合
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その次の組も滞りなく先生に叱られながら演じ終え、更にその次の組の出番になる。
次は三人によるアドリブ。メンバーも響が他の劇の間に声をかけた急ごしらえ。
ロミオ役のシグレが舞台中央に立ち、乳母役の響とジュリエット役の普堂が下手待機している。
合図が鳴る。
ロミオが座り込みなにかを抱きかかえるように地面に伏せる。
「愛するマキューシオ! もう君をこの手に抱くことができないなんて! 僕以外の者が君を手にかけるなんて!」
ロミオは慟哭する。
「殺せるものなら殺してみろ! マキューシオがいないこんな世界、意味がない!」
胸をかきむしり、吠えるロミオ。
下手からそろりそろりとジュリエットが忍び寄り、その嘆きを耳にした。
「なんてことかしら、ロミオ様は私ではなくあんな男にお心を捧げてしまわれたの?」
ロミオの嘆きに共鳴し、ジュリエットは己の身の上を呪う。
ロミオとジュリエットはそれぞれ出会うことなく、反対方向に捌けていく。
ジュリエットと乳母が現れ、泣き伏せるジュリエットを乳母がなだめる。
「ジュリエット様、世の中男と女の恋がすべてではございませぬ。むしろ、殿方同士の絆が世の中をロマンに溢れさせるのですわ」
しかし、乳母の言葉はよりジュリエットを悲しみの淵へと追いやる。
「とにかく、萌えと結婚は別です。若いうちにお金持ちと結婚して趣味に生きるのが賢い生き方ですわ」
乳母は陽気に、萌えとはなんたるかを説き伏せる。
それを光に影ができるかのように、ジュリエットの胸には醜悪な感情が募っていく。
「許さない……私を弄んだなんて」
昼ドラよろしくのドロドロとした空気に稽古部屋が染まった。
(ちょっとだけ空気を入れ替えましょ……)
尾鎌が気を利かせて閉め切られた窓を開ける。
ただ窓を開けただけ。
なのに、彼の背後で猛烈な衝撃音が。
その音の正体は……
「フジコ先生!!」
ラグビーボールであった。
舞台側の窓から飛んできたそれは尾鎌を素通りし、吸い付くようにフジコ先生の頭に衝突したようだ。
「申し訳なイ」
「悪ぃな」
セルゲイ・ボスコフ
と
野沢 コブラ
が窓から中に入ってくる。
「気を、つけて頂、戴」
表情は無。口調も静かなオカマのまま。
けれど足取りはおぼつかない。言葉もしどろもどろ。
かなりの衝撃だったようだ。
「邪魔したナ」
ボスコフが申し訳なさそうに俯く。
野沢もボールを拾いつつ、同様に謝罪する。
「……せっかくだからお芝居してきなさいよ」
思わぬ申し出に顔を合わせる二人。
「ええ、ええ、アナタたちは言葉の通り邪魔をしたわ。……断ったりしないわよね?」
二メートル超のボスコフとそれに見劣りしないほど体格のいい野沢に詰め寄る獣系乙女・フジコ。
なぜ邪魔をしたら、芝居をする羽目になるのか。まったく意味がわからないと二人の脳裏にハテナが浮かぶ。
なんにせよこの図を目にしたものは、暑苦しさを嘆かずにはいられなかった。
「演目はロミオとジュリエット。これくらい知ってるでしょ」
今までにないような柔和な笑みを浮かべるフジコ先生。
再び二人は何を笑っているのだとハテナの波に襲われるが……
(え、)
響は驚愕した。
フジコ先生があんなに笑うなんて見たことがない。
不吉な予感に身を震わす。
(ロミオとジュリエットなんて悲劇じゃねえか)
野沢は眉間にしわを寄せる。
「わかったヨ」
それを知りながら、ボスコフは快諾した。
どういうことだと責めるように野沢は彼を睨みつけ――るのはやめた。
それからみるみる野沢の表情は明るくなり、鼻を鳴らす。
(そういうことか)
ボスコフは企むように笑ってから、忌々しげに声を張り上げた。
「コブ……ロミオとか言っタナ? 我が娘をたぶらかし、我が甥を殺したモンタギュー家の悪魔!」
ボスコフはキャピュレットを演じる。
野沢はそれに応えるように手を大きく広げ宣言した。
「そうさ、俺は確かに人殺しさ」
フジコ先生は静かに、席に戻り、舞台には野沢、ボスコフ――そしてさきほど演技を中断させられた響、シグレ、普堂が残っていた。
「電磁ナイフで襲いかかってきた犬面の馬鹿を軽くのしたつもりが、まさか死んじまうなんてな」
あまりにも突拍子もない設定に困惑する響、シグレ、普堂。
「我ながら馬鹿なことをしたと思っている。けどな、こんな俺でも好きだと言ってくれた娘がいたんだよ。だったらその娘の期待には応えてあげたいと思うのさ!」
大きな体を大きく使い、舞台中に存在感を示すロミオ。
己の肉体を最大限に使いロミオは華々しいヒーローとして振舞った。
「宇宙船に乗って出て行くのは簡単――だが、もうこんな争いはやめるべきだ」
ロミオはいつの間にか登栄のうみゃい棒を拝借し、それを高々と掲げる。
対し、キャピュレットは禍々しい雰囲気を醸し出し、鋭い眼光を放つ。
「良いモンタギューは死んだモンタギューだけだ。なぁ、皆の者ヨ!」
客席を振り返り扇動する。
「おおなのだ!!」
「おおー!」
「おおなのじゃ!」
乗りかかる後木、姫神、登栄。登栄は皆に予備のうみゃい棒を配りながら舞台に上がる。
呆然としていた響、シグレ、普堂はモンタギューとして彼らを迎えうった。
激しい殺陣が始まる。
突く、斬る、転がり避けるシグレ。
「おっと、」
飛んで、跳ねて、後木は叩いて、
「じゃんけん、ぽんなのだ!」
思わず、姫神はパーを出してしまう。
(止めた方がいいのか?)
どんちゃん騒ぎの舞台に焦り小鳥遊は周りを見渡しアイコンタクトを取るが、
(劇をとめちゃいけないよ)
音海、八神は続行するべきと首を振る。
恵御納はまだ疲れが抜け切らず、ぼんやりしていて、
追分、弘明寺は我関せずを貫き、他の生徒も傍観に徹する。
小鳥遊は諦めたようにため息をつき、劇の行方を見守ることにする。
「決着を着けようじゃナイカ」
乱闘の最中、キャピュレットはロミオに決闘を申し込む。
「イイさ オレと貴様の仲だ」
快諾するロミオ。
キャピュレットはにやりと笑い、うみゃい棒をもう一本取り出した。
「な、ビームサーベルを二本だと!?」
ロミオは卑怯だとつぶやくが、キャピュレットには届かない。
それからはほとんど肉体のみのぶつかり合い。
巨体と巨体が肌を合わせ、汗を絡め、手と手を取り合う戦い。
何度も何度も触れ合う。
「ガ、ァグッハ」
幾度目かの接触でついに悪の親玉キャピュレットは正義の英雄ロミオの前に平伏した。
「ロミオ様、万歳!」
舞台上に上がった全員が手をつなぎ、来るべき平和に歓喜する。
(これでいいのか……?)
客席側の大山田は反応に困っている。
しばらく万歳が繰り返されてからようやくフジコ先生は手を叩いた。
心なしか先生は疲れているようだ。
「ラブアンドピース、確かにいいわよね」
キレのない笑顔を見せてから、無情に言い放つ。
「……とにかくアナタたち二人は放課後もう一度会いましょうね」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月16日
参加申し込みの期限
2013年07月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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