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#彼女の曖昧な考察 ~接近遭遇~
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【2:05】
「はー。怖かった……」
「せ、先輩。近っ、近い……!」
来島 アカリ
の袖をがっちり握りこみ、
ロベルト・エメリヤノフ
は深く深く息を吐きました。
あらぬものを見た。その確信だけがありました。けれどそれがなんであったのか、詳しくは分かりません。
なにしろ、一目散に逃げ出してしまったもので。
「まったくもー。先輩のせいで、俺まで疲れたじゃないですか」
恐怖のあまりとはいえ、想い人がぴったりと自分にくっついている状況に、アカリは少々頬を赤くしつつ。それでもあくまで平静を装って、非難がましく言いました。
彼の前で、情けないところは見せたくないのです。
「そんなこと言ったって……というか、アカリだって怖がってたでしょ?」
「違いますもん。俺は先輩の叫び声に驚いただけですー」
「ふふふん。ごまかしたってダメだよ? 怖がるアカリの可愛い顔、ばっちり見ちゃったもんね」
恐ろしさを紛らわそうとしてのことでしょうか。内心では落ち着かないものの、ロベルトは少し意地悪く、にやり。
そんな彼への反応は、
「かわっ……お、お世辞はいいんですよ。もう」
やっぱり、赤面でした。
そしてそんなふたりを、秘子はにんまりにまにま、楽しそうに眺めておりました。
「んふふ。幸せですね? んふふふふ」
「な、なにが!?」
思わず顔を見合わせくすりと笑ったロベルトと秘子に、アカリはぷいとそっぽを向いてしまいました。
そんなところも可愛いな、とロベルトなどは思ってしまうのです。
「それにしても、なんだったんだろう。あれ……とっさに逃げちゃったけど。胡乱路は見た?」
「いいえ、わたくしもよく分かりませんでした。とっても暗かったですから。来島さんはいかがですか?」
「俺もはっきりとは……特に追いかけてくるわけでもなかったし。ただ見られてただけ……?」
疑問は尽きないものの、とりわけ印象的だったのは、大きな黒目。暗い廊下の向こうに、それだけがやけにくっきりと見えて、目に焼き付いています。
廊下を歩くと、またあの瞳がどこからともなく現れそうな気がして、背筋が冷たくなりました。けれど、こんなところで足を止めているわけにもいきません。
「とりあえず、ナースステーションに戻ろうか。みんなと連絡もつかないし、一度情報を共有して……?」
ふと。
とある病室の前をとおりがかったところで、ロベルトはぴたりと足を止めました。
……?
「先輩……?」
「どうかされましたか、エメリヤノフさん?」
閉じられた扉の前で、ロベルトは息を呑み、人差し指を唇の前へ立てて見せます。
病室のなかから、なにか。聞こえるようです。
「声が……」
「え?」
「ぶつぶつ、なにかしゃべってる。声がする……」
なぜそうしようと思ったのか。ロベルト自身にも分かりませんでした。
けれど彼は気付くと、病室の扉を開いていました。
「い、いいんですか先輩?」
「うん……お邪魔します」
まだ若い、男性でした。入院着を着て、ベッドに半身を起こし、頭を抱えて苦しそうに、なにかをつぶやいています。
ただひたすらに、ぶつぶつ。ぶつぶつ。彼は、しきりに何事かを口にしているのです。
「あ、あの……?」
おそるおそるに、ロベルトは男の口元へ耳を近づけます。苦しんでいるように見えるし、放っておくわけにもいきませんでした。
ぶつぶつ。ぶつぶつと、彼は。
「……たくない。行きたくない。行きたくない。行きたくない。いやだ。やめてくれ。行きたくない。まぶしい。行きたくない。まぶしい、目が。耳が痛い。行きたくない。やめてくれ。やめて。やめて。行きたくない。俺は。行きたく、ない!!」
あまりにも、突然のことでした。
弾き飛ばされたロベルトの身体をなんとか受け止めたアカリの目の前で、彼は仰向けに寝たまま、確かに宙へ浮いています。見えない釣り糸に吊り上げられるかのように。
あたりに満ちている、壊れたスピーカーが鳴らすようなひび割れたこの音、全てを吹き飛ばすような衝撃を伴うこの音が、浮かぶ彼の口から発せられる声だとは、到底信じられません。
「せ……んぱい……!」
「アカリ、胡乱路……!」
脳を揺さぶり尽くされるような、軋む大音量。
そしてあふれんばかりのこの強烈な光は、これはいったい、どこからもたらされているのでしょうか。
【2:11】
つんざくような悲鳴は、今夜病棟へともたらされた、初めてのはっきりと明確な異変でした。
上下 左右
と
紗雪 幽
が、院内の不自然な静けさを訝しみ始めた矢先のこと。そもそも、先ほどのエレベーターの一件を仲間たちの誰も気づくことがなかったというのが、不可思議です。
「この……音? 声!? いったいなんですの!?」
「面白くなってきたっすね~! 行ってみましょう!」
にわかに明るさを増した廊下を駆け抜け、悲鳴の出所を探します。
ほどなく見つけた病室、その扉の隙間からは、激しく明滅する強烈な光が漏れ出ています。
「! あれっ? 開かないっすねこれ」
幽がスライドドアに手をかけたものの、なにかが引っかかっているのか、異変によってなんらかの歪みが生じたのか、開かないようです。
明滅を繰り返す光。この世のものとは思えない、この音。あるいは声。
「下がってください!」
ものは試しです。左右は扉の前に立つと、手にしたステッキを廊下の床へかつんとひと打ち。
ステッキに吊り下げられた鈴が、りりんと鳴って……左右のろっこんが効果を発揮したのか、あるいはたまたまにタイミングが合致したからでしょうか。扉は勢いよく、枠へと叩きつけるように開きました。
「うおっ、すごいことになってるじゃん!」
どこか軽い調子の幽の声は、轟音にかき消されてしまいそう。
中央に、人が浮いています。入院着を着ていることもあり、この病室の入院患者でしょう。
ベッド脇で思わず抱き合い目を剥いているのは、ロベルトとアカリ。うっすらと笑みを浮かべた秘子は、幽と左右を認めると、撮影の手は止めないままに、
「これが、超常現象というものでしょうか? んふふ、すごいシーンに出くわしてしまいました」
「いやぁ決定的じゃんこれ、すっげ~!」
ふたりの軽い調子が、異質な状況を際立たせていたかもしれません。
患者は目を見開いたまま、言うなれば壊れたサイレンが幾重にも重なっているような、軋んで不快な声を上げています。
なにが起きているのか。なんの力が働き、なにをしようとしているのか。
「あ、アカリ! 怖い怖い怖い、怖いよなにこれ!?」
「こ、怖くない。俺は怖くない、怖くない……!」
互いへすがりつくロベルトとアカリは蒼白で、小刻みな震動は現象によるものか、ふたりが震えているからか、もはや分かりません。
窓を閉め切られた病室には原因不明の風がうずまき、左右の髪を、浮かんだままのシーツを、彼らの服をばたつかせ、花を活けた花瓶を薙ぎ倒します。
「これは、なんですの!?」
照明は消えていて、光源のない病室へ満ちるこのあまりにも強烈な光は、いったいどこから差し込んでくるのか?
左右は金切り声のような高周波めいた声と暴風に耐えながら、それに気づきました。
「窓の……外!」
かつん。杖をひと打ち。りんと鳴る鈴が、しめ切られたカーテンと窓を開きます。
光は病室の外、それも上空から突き刺さるように降りそそいでいます。
「屋上っすよ、先輩!」
幽の叫びが音を越え、かすかに届きます。
「屋上に、なにかが……」
うなずき、左右と幽は病室を飛び出します。遅れてロベルトとアカリが、最後にのんびりと秘子が続きます。
音はもはや、病棟の至るところへ満ち満ちています。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年11月16日
参加申し込みの期限
2018年11月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年11月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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