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#彼女の曖昧な考察 ~接近遭遇~
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【0:14】
「私、桜花寮の部屋で寝てたはずだったんだけどね……」
もはやあきらめの境地といったところでしょうか。
水上 桜
は乾いた笑みを口元に貼り付けながらに、ため息を漏らしました。
桜は深夜のオカルト系生配信番組のことなんて知りませんでしたし、知っていても参加するつもりはなかったことでしょう。
けれど気が付いたら、真夜中の病院です。
(またフツウかっ……!!)
という叫びは、なんとか喉の奥に飲みこみました。深夜なのでお静かに。
「突然病院に呼び出しなんて。まったくもう……」
「へえ、そういうこともあるんやね?」
げんなりとした桜とは対照的に、
伏見 真
はけろりとして、なんなら楽しそうにすら見えました。
いわく、
「僕は昼にもここの病院来たんやけど、面白そうな話聞いてなー。怪現象の調査やなんて、ホラゲみたいでおもろいやんな?」
「ホラゲ?」
「ホラーゲーム。こうやっていろんな体験したほうが、曲作りにも役立つかもしれんしね」
ゲーム実況にDTM(デスクトップミュージック)と、多彩な才能を発揮する真のデジタルクリエイターぶりに、桜はちょっぴり舌を巻きました。
「で。いろいろ怪現象が起こってるのよね、たとえば?」
「突然機械の調子が悪くなったりとか。強烈な耳鳴りに襲われたり、窓の外にすごい光が現れたり……いろいろやね。そうそう、僕さっき知り合いに電話してみたんやけど、通じひんかったよ。ノイズがすごくて」
「そう……」
突然の成り行きではありましたけれど、桜もいい加減こういった異変には場数を踏んでいます。どうするべきか、すぐにも思考は巡りました。
「やみくもに動き回っても仕方ないし。まずは患者さんや、看護師さんに話を聞くべきよね」
「うん。僕もそう思うわ」
暗い院内を歩くと、ふたり分の靴音がこつこつ、こつこつと廊下へ響きます。ほかにも仲間たちが同じように調査をしているはずですけれど、まるでふたりだけが外界から遮断されてしまったかのように、病棟内は静かです。
「おや。君たち……笹原さんが言ってた子たちかい」
わずかに開いた扉。声は、とある病室の中から聞こえました。消灯時間が過ぎても眠れず、まだ起きている患者さんもいたようです。
桜は渡りに船とばかりに、
「こんばんは、夜遅くにすみません。少しお話聞かせてもらってもいいですか?」
「うん。いいとも。例の超常現象の件だろう? こっちもちょっと参っててね……」
病室へ入ると、患者である中年男性はベッドの縁に腰かけ、こっそりとテレビを見ているところでした。暗くするのは怖くてね、と彼はいささかバツが悪そうに言いました。
真は病室へ入る前、扉の脇へ掲げられた名札へ目を留めていました。ここは四階の402号室。手書きの名札には、『佐々木』とありました。
「佐々木さんは、なにを見たん?」
「うん……見たというか、聞いたというか。ね」
佐々木さんは不安そうに目を泳がせて、口ごもってしまいました。まるでそれを言葉にすることで、再び恐ろしい体験をすることを恐れているかのようです。
真は努めて明るく笑い、冗談めかしてむんっと力こぶを作ってみせました。細腕には、筋肉なんてほとんどついていませんけれど。
「大丈夫! 僕らがなんとかしたるから、安心しぃ」
「できる限りのことはさせてもらうわ。だから、話してください」
桜もそう言うと、いくらか安心したのか、佐々木さんはうなずいて語り始めました。
「最初は、小さな違和感だったんだ。夜中に……誰かにね、見られているような気がして」
「誰かって?」
「分からない、実際に見てはいないんだ。ただ、なにかがいる。誰かがいる。そんな気配を感じるんだ」
桜は不意に、気づきます。
佐々木さんは、小刻みに全身を震わせていました。
「あの、大丈夫ですか?」
「そのうち……気配が強くなっていって。感じるんだ、近くに。本当に近くに、なにかがいる。どこからかやってくるんだ。そして、そんな時は大抵、直前に兆候があるんだ」
ぎぎぎ、と軋んだ金属のように首を回して桜、真と順に眺めてから、彼は真っ青な顔で、つぶやくように。
「高周波が聞こえる」
「高……、っ!?」
瞬間。頭が真っ白になるほどに強烈な、甲高い音があたりを駆け巡り、桜と真は思わず耳を塞ぎます。
けれどその抵抗が無駄であることは、すぐにも分かりました。
金属版を巨大な鉄の爪でかきむしるような。感覚神経を直接に刺激されているような。
あるいはこの世のものではない、何者かの呼び声なのか。
この音は、そう。頭の中で鳴っている。
【0:27】
「んふふ♪」
にこやかに撮影を続ける秘子へ、
来島 アカリ
は困ったように頬を染めます。
「あの、胡乱路先輩……俺を撮るより、怪奇現象を撮ったほうが……」
「あら。暗闇の中の来島さんとエメリヤノフさんのツーショットだって、とっても魅力的ですよ? んふふふ」
お隣を歩む
ロベルト・エメリヤノフ
へのアカリの想いを、この怪しい先輩はまるで悟っているかのよう。なんとも楽しそうに、スマホのカメラをふたりへ向けておりました。
なにかが起きて、びっくりして飛び跳ねたアカリがロベルトへ抱き着くシーン……なんてものを期待しているのかもしれません。彼女はどうも、ふたりの進展を応援しているようなフシもありました。本当のところは、よく分かりませんけれど。
そんなアカリの戸惑いをよそに、ロベルトは誰かへ電話をかけています。
「うーん。やっぱり通じないか……電話にノイズが混ざりこむって話だったけど、そのとおりみたいだ。ひどい雑音でなにも聞こえないよ」
残念ながら、相手が出ることはなかったようです。
通話の相手は分かりませんけれど、ロベルトにとって信頼できる相手なのでしょう。アカリはなんとなーく面白くなくて、唇をつんととがらせました。
「でも胡乱路がこういうのやってるの、なんか久しぶりだなぁ」
どこか感慨深く、ロベルトは言いました。
「
あれ
からもう、ずいぶん経ったような気がするね」
「んふふ、そうですね。わたくしこのところ、アルバイトにばかりのめり込んでおりましたし。久しぶりの番組で、とっても楽しいです♪」
あの胡乱な夜の終わりからいくばくかの時が過ぎ、秘子や彼女を取り巻く環境にも、いくらかの変化がありました。彼女は今もってにんまりアヤシイ笑みを浮かべてはおりますけれど、暗い夜と影の住人であった頃に比べて、その表情は変わらないようでいて、どこか活き活きとして見えます。
彼女の友人を標榜するロベルトにとっては、それも嬉しいことです。
「少し心配してたんだけど。学校にも溶け込んでて、ほっとしたよ。最初はちょっと違和感があったけどね、教室に胡乱路がいるのって」
「そうでしょうか? わたくしは、以前から学校におりましたけれど。まあ確かに、少々影が薄かったかもしれませんね」
なんだかズレたことを言う秘子に、ロベルトはくすりと笑ってしまいました。
なんてふたりが談笑していると、ちょっぴり面白くないのは、アカリです。
(むー……ロベルト先輩、胡乱路先輩とばっかり……)
正直内心、夜の病院はコワイですけれど、ロベルトに弱いところは見せられません。先ほどから頑張って気を張って、必死に平静を装っているのです。
弱いところは見られたくないけれど、まったく自分を見てくれないとなると、それはそれで寂しかったりするのです。
(……よーし)
アカリはそろりそろり、ロベルトの背後から近づくと、
「いやー、それにしても夜の病院って怖いよね。なにが出てきてもおかしくないっていうか、あの物陰からなにかが飛び出してきても不思議じゃないっていうか」
「……わっ!!」
「わ、うわーーー!?」
ふと湧いてきた、アカリの悪戯心です。後ろから脅かしてやると、ロベルトはびっくん! 飛び跳ねました。
「うわーっうわーっ、びっくりした! びっくりしたなーもう、アカリかぁ! 突然なにするのさ!?」
「ふふ。驚きましたー? 先輩の怖がってるところ、面白くってつい」
ふふん♪
ロベルトの抗議へ、けろりとして笑ったアカリ。
けれどその笑みがぴたりと凍り付き、彼は言葉を失いました。
「? 来島さん、どうされました?」
秘子がその柔らかい頬をつついても、彼は一点を凝視したまま微動だにしません。
「あ、アカリ……? あはは、冗談きついな。もうじゅうぶん驚いたからさ、ほら……」
ロベルトがアカリの目線をたどることを決意するまで、数秒の時を要しました。本当はもっと長かったのかもしれないし、短かったのかもしれません。
うなじを這い上るぞくりとする冷気を感じながら、ロベルトはひどく苦労をして首を動かし、見ました。
「……!! あ……っ」
真っ暗な廊下に灯る非常出口のランプの緑の光をかすかに照り返す、闇の中へぼんやりと浮かび上がった、それはおそらくあまりにも巨大な、ふたつの瞳を。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年11月16日
参加申し込みの期限
2018年11月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年11月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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